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腹が減っては愛を語れない:GLAY第145曲『HOWEVER』(1997)

絶え間なく注ぐ愛の名を 永遠と呼ぶことができたなら
突然話はかわりますが あなたは夜中、
腹が減ることないですか?

「HOWEVER」より

1997年、絶え間なく注ぐ愛も人間の食欲には勝てない、というメッセージを込めて大ヒットとなった『HOWEVER』がこちら。

そんな『HOWEVER』の誕生秘話。
この曲はTAKUROがニューヨーク滞在中にひとりぼっちで作曲するなかで生まれたという。その時に出来たのは2曲あって、もう一つは1998年リリースのアルバム名もなった『pure soul』である。
『HOWEVER』と『pure soul』という2作品を作りあげ、意気揚々と帰国したTAKUROは、メンバーにこれらの曲を聴かせた。その時のメンバーの反応は、

「いまいち...」
「なんか暗い...」

だったらしい。

これはTAKUROの歌唱力の問題な気がする。綺麗なメロディだけど音程の変化が豊富なわけではない曲なので、ボソボソと暗い感じに聞こえたのかな?

そんなこんなでリリースされた『HOWEVER』は、ピアノのキャッチーなイントロや、レゲエ調のお洒落なAメロ、教科書的で理想的な盛り上がりを見せた先の美しいサビメロディ、情熱的に畳み掛けるDメロ、アレンジの聴いた2番、といった素晴らしい楽曲構成となり、ミリオンヒットを記録した。

GLAYの"顔"とも言える有名曲なので、みなさんもこの曲に対する色んな想いが記憶があると思うけど、今日は2つのテーマについて書いてみようかな。

1.もしHOWEVERとpure soulが入れ替わっていたら...

ニューヨークで書き上げた2曲のうち、「HOWEVER」がシングルとなり、「pure soul」は後のアルバムの核となるべく持ち越されたわけだが、もしもその逆で「pure soul」が1997年のシングルになり「HOWEVER」が1998年のアルバムの核になっていたら?
「HOWEVER」のキャッチーさや「pure soul」のスルメ感から、「pure soul」のほうがシングルになるというのは考えにくい仮定なんやけど、HOWEVERが恋人への愛、pure soulが家族への愛を歌っているので、「HOWEVER」がアルバムの核になったいたら4thアルバムの印象もがらっと変わっていただろうなと思う。
たとえアルバム曲であっても「HOWEVER」はそのキャッチーさから一躍有名曲になっていただろうことは容易に想像がつく。

2.HOWEVERという曲名の意味...

GLAYファンなら一度は考えたことがある疑問なんじゃないかな?
「なんでハウエバーなの?」
「"しかし"ってなんやねん」

むかし誰かから「英語ネイティブは"but"は、キツいイメージがあるからあまり使わない。逆接では"however"を使うことが多い。そちらのほうがマイルドに聞こえる」という話を聞いたことがある。

もしかして、TAKUROもニューヨークで慣れない英語を使うなかで、「逆接では"however"を使おう」と思い忘れないように紙に書いた。それがいつの間にかタイトルになった、とかいうことだったりして。(笑)
まぁそれは冗談にせよ、
howeverという言葉は厳密には副詞で、
「however 〜」=「どんなに〜でも」という意味である。
それが頻繁に使われるため、「しかし」と訳されることが多いのだけど、逆接は逆接でも"否定"の意味合いはあまりないように思われる。

However I am hungry, I love you
どんなに腹が減っていようと、愛してる。
I am hungry, however, I love you
腹が減っている。しかし、愛してる。

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