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SOUL LOVEとの共通点:GLAY第124曲『BELOVED』(1996)

曲ってのは成長するもんやなってのを特に実感するのが『BELOVED』

1996年のリリース当時もそれなりにヒットしたのとその年のオリジナルアルバムのタイトルにもなっているのだが、当時の曲の印象と、今の印象が、少し変わったという人は多いんじゃないだろうか?
2010年頃から、GLAYの中で『BELOVED』は、ライブの最後の方で演奏しラスサビをみんなで大合唱するような"大団円"的な曲になった。

それまでの『BELOVED』といえば、99年や01年のEXPOでも演奏されなかったしライブでもそんなに取り上げられず、演奏されてもライブの中盤で「バラード」として取り上げられる程度だった。
(もちろん『BELOVED』が好きだというファンも多く、アマチュアバンドでもよくカバーされる曲だったが)

おそらくJUJUがカバーをした前後あたりから、GLAYのなかで「BELOVEDを成長させたい」という思いが出てきたのではないか?
JUJUのカバーを聴いたTAKUROが「BELOVEDという曲のメロディの良さを再認識した」と言っている。そのJUJUのカバー版がこちら↓

そして、2014年のGLAY EXPOで披露された『BELOVED』がこちら↓

『BELOVED』の良さは既にたくさん語られていると思うのだが、ここでは楽曲の構成について触れておきたい。構成は以下↓

イントロ→Aメロ①→Aメロ②→Bメロ①→サビ①→間奏→Bメロ②→サビ②→ラスサビ→アウトロ

ポイントは2番と呼べる部分がないことである。
一般的な構成だと
Aメロ①→Bメロ①→サビ①→Aメロ②→Bメロ②→サビ②→間奏→ラスサビ
となるところを、Aメロ①②をすべて曲の前半に持ってきて、間奏とBメロ②を入れ替えている。構成要素の数は変わらないのに、それらの順番を入れ替えることによって、曲が一直線に盛り上がっていく、という効果を出している。

ちなみに、このように2番のAメロやBメロの位置を入れ替える手法は『SOUL LOVE』にも使われていて、その後のGLAYの"持ち技"になるほど、GLAYの中では頻繁に用いられる手法だ。

しかし、この曲のサビの歌詞はホンマにええなぁ。

やがて来るそれぞれの交差点を
迷いの中 立ち止まるけど
それでも人はまた歩き出す

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