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GLAY第23曲『ひどくありふれたホワイトノイズをくれ』→後の独白3部作に繋がる原石

明け方の部屋の隅で 膝を抱えてる
虚ろな瞳にはもう何も映りはしない
「ひどくありふれたホワイトノイズをくれ」(1994年5月リリース)より

雷蔵さん、リクエストありがとうございます♪

今日は雷蔵さんリクエスト、初期GLAYのファンなら発狂するであろうナンバー。

「ひどく あふりれた ホノイトイワズ をくれ」
(ひとは さしょいと さごいの もじさえ、あいれってば じんゅんばが いわかれてっも よるのでめす。)

さて!
ホワイトノイズとは、あらゆる周波数がすべて同じ音圧で鳴る音のことで、「サーーーーーーーー」と表現される音である。

学生のとき、音響の講義で、音圧レベルを調整するときの基準点みたいなモノサシのような使い方をした気がするけど、あんまりよく覚えてない。

とにかくホワイトノイズってのはそういうテクニカルな素材かと思ってたんやけど、
さっき調べてみると、集中力アップや安眠、赤ちゃんへの好影響とか、実用的な使い方もあるらしい。

で、今回の曲、「ひどくありふれたホワイトノイズをくれ」。

小説のタイトルみたいやけど、歌詞をよく読むと、このタイトルには納得感がある。とにかく、この歌の主人公は、悩んでおるんや。

自分が何をやりたくて東京に来たのか分からなくなりそうな中で、

自分の価値観を測るモノサシがほしくて、
はたまた、安眠を得たくて、

「ひどくありふれたホワイトノイズをくれ」
と切望しとるんや。

まぁ、ホワイトノイズなんて、正直その辺に転がってるんやから、そんなもので心が安らぐのであれば、いくらでもあげたいんやけどな、
でもこの歌の主人公は、聞く耳を持たない。

自分の悩みを話すことで精一杯である。

ちなみに、この主人公が、周りを見る余裕が出てくるのは『軌跡の果て』である。


そしてその後、飛躍的に垢抜けて『pure soul』に至り、家族や恋人への愛を歌い、そして円熟した結果が『STREET LIFE』に繋がる。

私が勝手に、タクロウ独白3部作と呼んでいる、
『軌跡の果て』
『pure soul』
『STREET LIFE』
の原石のようなものを、『ひどくありふれたホワイトノイズをくれ』に感じる。

ちなみに、Bメロやサビのギターのオブリガード的なHISASHIのアプローチは、
まーーーーーーーーったく、今と変わってない。

HISASHIは、この頃から自分のトーンと呼べるもの持った天才やったんやなぁ。


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