稲葉一樹

地方公務員。都市経営プロフェッショナルスクール公民連携課程修了。 8BANリノベーショ…

稲葉一樹

地方公務員。都市経営プロフェッショナルスクール公民連携課程修了。 8BANリノベーションというエリアリノベーションプロジェクトをやっている30代男性です。 https://www.facebook.com/hon8ban/

最近の記事

ウォーカブルシティの視点で見たヘルシンキ(その2 ベンチ編)

さて、前回から引き続きヘルシンキの話題です。 (唐突なPR) 新潟市では、9月16日から新潟駅前の東大通で、歩道や車道の一部を活用した社会実験を行います。(ふらっとのぞきにきてね) 新潟でも行われている道路活用の社会実験、日本だけでなくヘルシンキでも盛んのようです。 道路の一部にデッキなどを整備するパークレットやベンチやテーブルの設置がそこかしこで行われていました。 この道路活用の社会実験、そもそもなんのためにやっているのかご存知ですか? 色々あるのですが、めっちゃ簡単

    • ウォーカブルシティの視点で見たヘルシンキ(その1 概要&自転車道編)

      2023年8月初旬に、フィンランドのヘルシンキに行ってきました。 この春から新潟市の「人中心のまちなかづくり」担当となった私。世界に誇れる魅力的な※ウォーカブルシティ新潟を目指して、ヘルシンキというまちについて私なりの目線でレポートしていきます。 ※ウォーカブルシティとは…歩くということに着目したまちづくり。直訳すると、「歩ける」だが、「歩きたくなる」まちづくりが意味合いとしては正しい。 まずはヘルシンキの基本情報を。 人口は約60万人。 新潟市は約80万人なので、新潟よ

      • まちなか居住と自家用車の関係(自らの貧困エピソードを添えて)

        僕は新潟市民なのですが、もっとみんながまちなかに住んでくれるといいなと思っています。 新潟は、自然や食は間違いなく最高なのですが、都市機能がもっと充実して、いつも面白い人たちが行き交うエリアができれば、さらに最高のまちになると思うのです。 そんなことを言っていると「私もまちなか住みたいな〜」と共感してくれる人もいますが、次に出てくる言葉が「でも、家賃も駐車場代も高いし車あるから無理。」です。 ノーベル経済学者のロバート・ルーカスさんは、「郊外の方が地価が安いのに、なぜ企業

        • 一生賃貸派の僕が、自邸用に中古マンションを買った理由

          2022年6月はじめ。新潟市中央区本町エリアの築古のマンションを住宅ローンを組んで購入しました。 一生賃貸が良いと思っていた自分が、まさか住宅ローンを組むことになるとは・・・。人生わからないものです。 せっかく多額の金をかけるのだから、これに至った経緯や気持ちを、書いてみようと思います。とりあえず引越し完了するまでの期間続けてみよう。 今回は初回なので、なぜ中古マンションを買ったのか?という話です。 そもそもなぜ賃貸派なのか?賃貸or持ち家論争は、今までずーっと語られてき

        ウォーカブルシティの視点で見たヘルシンキ(その2 ベンチ編)

        • ウォーカブルシティの視点で見たヘルシンキ(その1 概要&自転車道編)

        • まちなか居住と自家用車の関係(自らの貧困エピソードを添えて)

        • 一生賃貸派の僕が、自邸用に中古マンションを買った理由

          官民連携と公民連携の違いとは

          先日、公民連携を学び、実践する勉強会を立ち上げたい!と先輩職員に相談しました。 そのときにもらった質問で、われながらうまく伝えられたな、と思うことがあったのでシェアします。 ※間違ったこと書いてあったらぜひ指摘コメントお待ちしています。 ー 民間主導のまちづくりが必要と君はいうけど、官民連携じゃダメなの?公民連携と官民連携って何か違うの? 色々と前提条件を伝えた上で回答したのですが、結論から言うと、官民連携と公民連携の違いはこうです!と以下のように整理して伝えました。

          官民連携と公民連携の違いとは

          まちを盛り上げるというのは手段であって、自分が何のために何をやりたいかを突き詰めないとキツイなーと思った話。

          11月29日(日)に新潟駅にあるMOYORe:で開催されたトークイベントに参加してきました。色々と琴線に触れるキーワードをいただいたのでシェアしまする。 イベント概要イベントの概要についてサクッとお伝えします。 まず「MOYORe:」は〜みんなの駅の交流拠点〜として新潟のキーパーソンと県外のめちゃオモロイ人を呼んで、いつも良い感じのイベントをやりまくってるスペースです。“モヨレ“じゃないよ“モヨリ”だよ。間違えると怒られるよ。 空間もめちゃオサレで、場を作っているリビタ

          まちを盛り上げるというのは手段であって、自分が何のために何をやりたいかを突き詰めないとキツイなーと思った話。

          世界初の芸妓育成スクール兼派遣会社が新潟にはあった

          新潟には、「柳都振興(りゅうとしんこう)」という芸妓養成と派遣を行う株式会社があることを知ってますか? この会社があることで、北海道から沖縄まで全国津々浦々から「あたい、芸妓になりたいっ!」と門を叩く少女が集まっています。 今日は古町の勉強会にて、柳都振興(株)出身で現在フリーの古町芸妓あおいさんの講演を聞いた内容について共有しまっす。 古町芸妓の特色は「気さく」芸妓といっても全国で呼び名も違えば、風習も、着物も、髪飾りひとつとってもその土地土地の特色があるらしい。

          世界初の芸妓育成スクール兼派遣会社が新潟にはあった

          アフターコロナだろうが移動は死なない

          交通事業者の半分が倒産!?公共交通ヤバイですよマジで。 日本モビリティマネジメント会議では、8月中旬までに事業者半分が倒産の危機とか言ってます。恐ろしい。 4月は新幹線などの都市間交通は約9割減、電車やバスなどの都市内移動は約6割減だったそうです。 幸い緊急事態宣言が解除されたので、半数が倒産なんてことにはならないでしょうけど、新しい生活様式には「移動は控える」なんて書かれていることもあり、交通事業者も悲観的な見方をしているようです。 さらに、テレワークもある程度普及し

          アフターコロナだろうが移動は死なない

          ”場づくりという冒険”を読んで〜君には他にないキモさがある〜

          3月20日に実施予定だった生き方見本市@NIIGATA 全国で実施されているこのイベントの総括であり、新潟開催に向けた多大な協力をいただいた藤本遼さんが本を出版しました。 本書は、著者である藤本遼さんが全国の『場づくり』をしている実践者との対談を通して、『場づくり』について考察しているものです。 僕は4年前から新潟に移住した人の交流会を主催し、最近はプライベートでイベントや場をつくる側に回ることも多くなったこともあり、『場づくり』に対して少なからず課題感というか悩みを持っ

          ”場づくりという冒険”を読んで〜君には他にないキモさがある〜

          コロナによって、まちのニーズは”にぎわい”から”安全で贅沢な空間”にシフトする

          外出自粛でやることもないので、読書やオンラインゼミでインプットばかりしています。そんな中でこれからは、にぎわいを作るまちづくりから「安全で贅沢な空間」が求められていくんじゃないかと考えた経緯をお伝えします。 1.コロナ社会におけるウォーカブルシティ考えるきっかけのひとつは、NPO法人自治経営が主催するこちらのオンラインセミナーでした。 テーマは「ウォーカブル都市(シティ)」 これは国の施策のひとつで、「居心地がよく、歩きたくなるまち」のことをいいます。最初から日本語で言っ

          コロナによって、まちのニーズは”にぎわい”から”安全で贅沢な空間”にシフトする