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オリジナリティを考える!

ダンスの振付を長年行ってきて「オリジナル」ということを、いつも考えています。

写真家さんにも
風景写真、人物、料理、ドキュメンタリー、海や自然など、撮る写真によってタイプがある様に…

振付家(振付師)にも色々います。

ただ2種に大別すると…

🅰️自分のスタイルがあるクリエイタータイプ
🅱️クライアントのニーズに応える職人タイプ

ですね。

もちろん🅰️🅱️の複合タイプもいて…

私も演劇からファッションショー・企業イベントなど、プロデューサー・演出家の世界観を具現化する仕事もたくさんしてきました。

ただ…私はやはり生粋のクリエイターなので、自分が観たい踊り、観たい世界を創りたいのです。

定番パターンの中で、引き出しの中身を並べ変えるような創作はしていません。

目指すのは…絶対的な普遍性と完全なるオンリーワン。

そんな私ですから
昔から、強烈なオリジナリティがある先人をリスペクトしてきました。

例えばモーリス・ベジャールさん。

彼が振付した有名なバレエ作品「ボレロ」は、あの名曲にはあれ以上の振付は無い!と言える名作です。

ジョルジュ・ドン〜パトリック・デュポン〜シルビィ・ギエムから(敬称略)、今のダンサーに至るまで…

ダンサーのカラーで雰囲気が変われど、ベジャール版のボレロこそがボレロなのです。

熊川哲也さんが、ローランプティさん振付のボレロを踊りましたが…

ベジャール作品の印象を拭えなかったのが、私の印象(凄いチャレンジと思いましたが)でした。

舞台・映画の「ウエストサイドストーリー」も、ジェロームロビンスさんの振付の印象(ポスターにある、男性3人が脚を上げている写真)が鮮烈です。
(スピルバーグ監督のリメイク版ではありません…)

ロメオとジュリエットをモチーフに、人種問題の対立を描いた社会派ミュージカルの原点。オフブロードウェイ〜オンブロードウエイ〜映画版まで、NYシティバレエ団のダンサーが数多く出演。
撮影合間のバーレッスン。

マイケル・ジャクソンの「スリラー」や「ビートイット」などの振付は、80年代のダンスシーンにかなり影響を与えました。

振付家はマイケル・ピータースさん(ビートイットでは、サングラスに白いジャンプスーツで踊ってました)。

ブロードウェイミュージカル「コーラス・ライン」のオリジナル版/振付演出家である、マイケル・ベネットさん(マイケル3人続き!笑)が振付演出した…ブロードウェイ版「ドリームガールズ」オリジナル版の、サブ振付家をしていました。

MVがミュージシャンのイメージビデオから、ダンスを含めたショートムービーとなったのは…

マイケル・ジャクソンと共に、マイケル・ピータースさんの功績も大きいです。

圧倒的な作品というのは影響力も強いもので、YouTubeやTikTokが無い時代…

地方のダンス教室の発表会などでは、映画やPVの丸パクリがかなりありました。

上演権を獲得しているわけもなく、堂々と有名なミュージカルの丸パクリ(完コピにはスキル不足)とか普通にあって(笑)

オリジナルへの意識が皆無だったのでしょうね(今もたまに見かけます)。

もしアメリカから訴えられたら?なんて考えもしないのでしょう。
観客も何の疑問も持たずに観ていましたから。

スーパースターや作品の影響力が、時代の空気を創るとも言えるでしょう。

そこでクリエイターに求められるのは…オリジナリティにこだわる姿勢と、時代の空気とのバランス。

リスペクトを含んだ影響…なのか?
流行っているから、という安易なパクりなのか?

これは完全なる真逆。

私はブルースリーどハマり世代なので、格闘技や武道も大好きです。だから試合も観に行きます。

格闘技や武道にも潮流があって…

例えば「空手バカ一代」のモデルとなった、極真空手創始者の大山倍達先生。

彼は空手を表現するアイデアにおいて、素晴らしいセンスとオリジナリティを発揮されました。

まずフルコンタクト空手という、試合ルール。

このルールをもし権利化してたら?かなりの利益になったかもしれません。

このルールに類似するものがたくさん生まれ、フルコン空手が普及されたのだから…凄い功績です。

また強さの表現としては、ビール瓶切りなどの試し割り。

あまりに有名なビール瓶切り

更には「牛殺し」という異名がついた牛との対決など…

こちらも有名な牛との対決!

今のアスリートとは、空手への向き合い方そのものが違っていたのでしょうね。

フルコンタクト空手は現在、たくさんの団体があります。

細かいルールの違いがあれど、文化として社会に認知されていて…
それらは大山倍達先生の功績に違いありません。

前例左のストライプのシャツが私。右の女性が当時の師匠。そして大山倍達先生。

大山倍達先生の功績はもっと認められるべきでは?とファンとして願うばかり。

さて、文化の伝承と発展には必ず「模倣」というプロセスがあって…

模倣の先に、個性の発見や新しいアイデアが生まれてきました。

そこで思うのは「普及重視」か、「伝承重視」か。

由緒ある古典文化(特に古武術や古武道)は、現代の「創作古武術」と違い、古えの文化を脈々と受け継ぐことが重視されるもの。

伝承者は本質を受け継ぐ資質あり!と認められたから、その血脈を絶やさないことが使命です。

時代の空気を取り入れつつも、伝承を守り続けるから、安易な普及をしない為「劣化コピー」が生まれにくいですよね?

劣化コピー…つまりはパクりは普及の代償ですから。

真田忍者吾妻衆の伊与久松凬さんは、先祖から受け継いだ文化を受け継ぎながら…

今も90代の師匠筋から学び続け、「伝承の流れ」に身を置く日々。

山で修行する伊与久さん
兵法を現代の生き方=平法として、一般の方にも指導されていますね。

現代生活で失われつつある「日本人の身のこなし」や、古えの生活文化を一般に指導されていますが…

劣化コピーを避けることを、相当考えられているはずです。

本当の秘伝は秘匿するから秘伝なわけで…そこは公開していないでしょう。

劣化コピーの"パクリスト"は、老舗にある「秘伝のタレ」は作れません。何も受け継いでいないのだから。

そもそもパクりとは、他人の発明を自分のオリジナルであるかの様に盗むこと。

本質は腰を据えて学ばないと掴めないので…劣化コピーは、オリジナルには絶対に及びません!

私は振付家として、オリジナリティを追求してきました。

私のスタイルを、私の知らないところで「イナヨシジャズ」とか、「イネジャズ」などと言われたことも…

あくまでオリジナリティにこだわったからこそ、世界で賞を獲得したり評価されたと思っています。

2015年バルセロナ
2015年バルセロナ
2016年バルセロナ
表彰式の客席
表彰式のステージ
本番後の劇場前。

柔芯躰メソッドを2012年に発表してからも、明らかに私のアイデアをパクって指導してる人を、時々SNSで見かけたり。

私から学んだ人が、それをちゃんと言って使うならOK!
良いと思ってくれるのは嬉しいことだし…

しかし「何故こう動く?」の真意を理解せずに、パクって情報商材の様に普及する人は、劣化コピーの「伝言ゲーム」をしてるだけ。

オリジナリティの侵害以上に、社会に有害ですらある!と思っています。

劣化コピーを信じて…間違った練習で怪我をしたら?

「柔芯躰メソッドを参考にしました」と言って指導してるなら、最後は私に辿り着く可能性もあるから…いつか正すことが出来るのに。

残念なことに…パクリストは薄っぺらな自己防衛意識の為、あくまで自分のアイデアを装います。

私は協会ビジネスすらしていませんが…

劣化コピーを防止する意味では、きちんとした試験をパスする少数のみを、指導者として認定するのもアリかな?と考えています。

「護道」という、武道から生まれた体術を創始した廣木道心さんも、同じくオリジネーターの1人。

お子さんの発達障害をきっかけに護道を考案されました。

我が子が暴れるのを防ぎつつ、自分も相手(我が子)も傷つけない自他護身というコンセプトで創られた護道。

護道及び、それを支援介助に特化したメソッドを全国の支援施設で指導されています。

廣木さんの活動は武術雑誌や、NHKの武術番組「明鏡止水」で、全国で知られることとなりました。

一番上の写真が基本の護道構え
ラグビー選子を崩す凄技

護道構えなど、見た目のカタチがシンプルなので…構えの意味を分からずに、護身や合気と名乗った方々が劣化コピーし始めた現状。

論理的に構築された学習システムの本質でなく…カタチだけ真似て、お金を取って教えているのを見ると。 

恥ずかしくないのかな?と思うんですよね?

例えば…
見かけが白い粉でも、砂糖と塩じゃ中身が全く違います。

ミネラルをたっぷり含んだ天然の海水塩と思ったら、実は工場で作られたケミカル砂糖だった…みたいなことが起きるのは?

劣化コピーのパクリストは、海塩水とケミカル砂糖を区別出来ないから。

同じ白さに見えちゃうんでしょう。そしてその自覚無し!

情報としてしか捉えてないから、劣化コピーを平気で配信したり(そもそもコピれていないけど…笑)。

観る人が観たら、下手さを晒すような質の低いことなのに。

昔、海外にあった「なんちゃって和食」とおんなじレベルです。

ローカライズした創作和食じゃなく、米を"握り込んだ"巻き寿司とか…笑

おにぎりですら、握り込まないのにね😁

米にネタを挟めば、出来たと勘違い(知らないって怖い…!)

米粒を潰さない繊細さがわからないまま、低い理解力で出来た気になってるという愚かさ…

仕組みの本質は、誰かの動画の表面を見ても体得出来ません!

仕組みがわからないと応用効かないから、前提条件を作らないと何も出来なくて…

ヨガやピラティスでも、偽者(ダメ指導者)はマニュアルが無いと何も出来ません。

ある意味、商材として買ったマニュアルを元に人に教えてるだけ。

レッスンはオンラインのみで、認定証込みの資格発行(当然研修も試験も無し)…なんていう詐欺みたいな養成ビジネスが、コロナ禍にうじゃうじありました(ストレッチ系などカラダの講座ですよ⁉︎)

そんな偽者の特徴は…
アドリブが効かない!
内容は薄っぺら!
自信無さげなのがバレバレ!

何だか物事の本質でなく、試験用の勉強に終始する学校教育と同じですよね?

私は本物の達人の方々と交流してるから、パクリストや偽者が哀れに見えちゃうんです。

語学の習得も、海外の人と交流したい!というモチベーションあるから身につくのだし…

「教える為に」語学を学び、資格を取った指導者は、「資格取得の為の知識と経験」しかないでしょ?

私なら…そんな人から語学なんか学びたくありません。
(その程度ならネットで充分!)

パクリストは人様に教える前に…まずは10年みっちり修行して出直すべし!

パクリストに騙されない為には、真贋を見抜く眼が必要。

カップラーメンしか食べたことが無ければ、カップラーメンを本物のラーメンと勘違いしますから(知らないって怖い!=二度言います)。

基準(ベースライン)がきちんとしないと、何が本物か?はわからないでしょうね。

基準(ベースライン)の考え方は、葛西康介さんのFacebookやInstagram、noteをご覧ください。

先日。神保町で葛西康介さん(すーさん)と6時間半ものミーティング!昼飯は初めてのエチオピアカレー!美味でした。

本物になるには、本物を知り、本物に学ぶしかありません。
本物を知りましょう!!

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