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中学生の頃~出会い~

中学2年生の頃学校帰りに自転車の人と出合い頭にぶつかった。
それがKくん。
尻もちついただけだったけど、突然のことで声も出ずしばらく放心状態のわたし。
すごく心配してくれて、ずっと謝りながら心配してくれた。
『大丈夫です!』
そう言って立ちあがった。
今みたいに携帯を学生が持つような時代じゃなかったけど、彼は自宅の電話番号と名前をノートに書いて破って渡してくれた。
『何かあったら連絡してね』
わたしはお辞儀だけして速足で帰宅。
ドキドキ
同級生には無い落ち着きと紳士な対応になんかくすぐったい気持ち。
怪我したわけでもないので、親に報告することもなく、メモは大切に引き出しの中へ。

それから数か月。接点も無いし、そのままになるのかと思っていつもの日常を過ごしていた。
でも、ぶつかったあの場所を通るたび、彼を自然と探していた。
夏休みに部活に向かうためダル~っと歩いていると後ろから自転車が。
通り過ぎて振り返ったその人は『あっ!』と言って止まった。
笑顔で『覚えてる?あの時はごめんね。あの後痛みとか無かった?気になってたんだよね』
って。
Kくんだった。
きっと私は顔が真っ赤。
強がりな私はそれを悟られないように
『だいじょうぶでした!!』
と、やたら大きな声で叫んでた(笑)
彼もビックリしたようで、一瞬固まったけど、笑いながら
『それは良かった。これから部活?頑張ってね!』
そう言って去っていった。
彼も部活かなぁ?
ありがとうございます、くらい言えば良かったのに無言で見送ったわたし。

そのあとの部活なんて上の空。
かっこいい。
さわやか。
やさしい。
今までも好きな人はたくさんいたけど、それらとは段違いにドキドキ。
始めて好きな人が出来たのは幼稚園。
それを初恋と呼ぶのか、それともこれが初恋なのか。
漫画みたいな出会いだから盛り上がっちゃったのか。
もう一度会いたい。

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