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お金を有益に使うということは

税務署で法人税の調査担当をしていた頃は、まだ、紙で申告書が提出されていたので,、毎月、申告書を見ながら、どこに調査に行こうかと選んでいました。

なかには、税金を払いたくなかったんだろうな、と見える申告書もあったんですが、ベテランの人はそういう申告書を見つけるのが上手くて、調査も上手いと言われていました。

経営者としては節税したつもりが、節税にならなかった、
その結果、ペナルティも含めて税金の支払いが発生し、お金がなくなる
節税するのは簡単ではない、調査をしながらそう思うことが多々ありました。

そして、無理して節税のために、お金を使うよりも
将来の投資として、どうお金を使うのかを考える方が
調査の心配もないし、有益だと思うようになったんです。

それは、私のお気に入りの美容室で行くたびに思うことだったんですが
DIYがお好きな店長(経営者)による新しい棚や小物が増えていく
観葉植物も雑然とおいている雑貨や小物も増えていくのが楽しみになっていました。

ある日、鏡の前に座るとカフェメニューがおいてありました。
注文すると綺麗にしてもらいながら美味しいコーヒーもいただける仕組みです。
そして、お店に入らなくても買える仕組みになっていました。

また、道はさんだテナントがヘアカラーの専門店となっていて
最新のオートシャンプーの機械が導入されていました。

ヘッドスパを受けているような気持ちよさは
病気して髪が洗えなかった方、高齢者の方にも喜ばれるらしく
ヘアカラー専門店の域を超えた展開にお客様も店長も大喜びだと聞きました。

20年近く通っているお店ですが、スタッフが変わらないことへの安心感

幼い子用のスペースには、スタッフの子どもがいて、沢山の人が見守っている温かさ

目に楽しい雑貨があり、幅広いジャンルの本があり、笑顔で会話が飛び交う空間は

多くの人にとっても居心地のよい特別の場所となっていることを感じます。

結婚して、出産して、働き方が変わっても、働ける環境、戻ってこれる環境
お客様もスタッフもその家族も、そして地域も大事にしている姿勢が見えるとますますこの美容室に通いたくなる、好きになっていくんです。

私が最初に出会った頃はスーパーの中にありました。
移転し、少しずつ観葉植物が増え、お店の棚が増え、雑貨が並び、子どもスペースができ、そして店舗が増え、高級車が買えるほどのマシーンを導入するまでに至ったのは、店長のお金の使い方、投資のやり方が有益だったと言えると思ったんです。

「また来るね」と帰っていくのは私だけではなく
店長の「いらっしゃいませ」が「おかえりなさい」に聞こえるほどに居心地がいい空間
お客様の笑顔、スタッフの笑顔のために喜んでお金が使われ、
お金が戻ってくる仕組みが出来上がっていると感じます。

やりたいことをするためにお金を循環させるには
近江商品の経営哲学といわれる「三方よし」だけではなく
従業員、取引先、顧客、地域社会、家族、経営者の「六方よし」だと個人的に思っています。

利益を生み出す従業員を大切にし
取引先、顧客に喜んでもらい
そして、個人に対する良いサービスは地域社会に広がっていく
それが、大切な家族にも、経営者自身の幸せに繋がると信じています。

この6つのバランスがとれる選択をすることで
お金が味方となり、お金が循環する
そして、良い形で飛躍していくと思っています。

ここには私利私欲に支配されたお金の価値観は入りません。
きれいごとのように聞こえるかもしれませんが、
そういう会社が大きな成長をとげているのも事実です。

将来を見据えた長期計画の中でお金をどう運用していくか、
それは、「税金が発生しますが、どうしますか?」とは別次元のものです。

目先の税金を払わなくするために無駄にお金を使ってしまえば
もし、税務調査で、その経費が認められないとなると、お金は残っていないうえに、ペナルティ付きで税金も追加で払わなければならなくなり、更にお金はなくなります。
節税したつもりが、節税にならなかった、ということになりかねません。

経営者がどう未来を描いていくのか
それにはやく近づけるようにどうお金と向き合っていきますか?

誤ったお金の価値観が入るとせっかくの未来が変わってしまったり、
実現が遅くなるかもしれません。
だから、数字から人格を消すことが必要だと思っています。

電子書籍「税金を取られる人 税金を取られない人」にも大好きな美容室のことを書いています。

是非、下のページをクリックしてお読みください。

 https://s.lmes.jp/landing-qr/2004094330-raelVXVj?uLand=ZTGtdE



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