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野生と飼育

星谷光洋のオリジナルソング
「PAIN」

以前にも書いたことですが、私が子供の頃の、家から歩いてすぐ近くの公園に、猿と鹿と亀と孔雀がいる小動物園があり、飼育員もいました。

ある日、猿の赤ちゃんが生まれ、数日おきにみにいきました。
私は子供の頃に2回も猿の部屋に近づきすぎて、髪の毛を引っ張られたことがあり、今も苦手です。

そんなある日、子猿がコンクリートの床に落ちたらしく、死んでいました。
死んでしまった子猿を母猿は決して離すことはなく、飼育員もその子猿を離そうとしましたが、だめでした。
子猿はミイラのようになり、ぞうきんのようになり、最後は土のようになってから、ようやく母猿は土と化した子猿から離れたのでした。

本来、赤ちゃんが生まれ育つことを考えていないため、猿たちの部屋には枯れた木があり、床はコンクリでした。今でもその情景が思い出されます。

本来、人を襲わないシャチが飼育員にかみつき死亡させた。ニュースではライオンにかまれて飼育員が死亡など、痛ましい事故が起きてきました。ストレスが原因ではないかという話もあります。

私は動物たちが大好きです。犬や猫と暮らしていた日々はとてもとても幸せに感じました。ですが、私は子供の頃から、動物たちがでてくるサーカスと動物園が苦手です。動物たちが大好きだからこそ、あの動物たちは幸せなのだろうかと思うからです。

今は野良犬はみかけなくなりましたが、野良猫はたまにみかけます。
人間が環境をゆがめている責任があり、野良猫たちを保護することを、私はとても尊いことだと信じています。

サバンナなどの野生では、自由と生存競争の過酷さがあります。
飼育されている環境では、不自由さのかわりに、飢えることはありません。

私は長生きすることが幸せとは思えないと思っています。
野生のライオンが、生きていくための狩りができなくなったら、死んでいく。

野生と飼育された環境。それは動物たちが選択したことではなく、人間側のエゴによるものだというところが、問題ではないかと思うのです。

            (了)

トップ画像のクリエイターさんは「悠冴紀」さんです。
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