労働判例を読む#184
「国際自動車事件 その2」最高裁一小R2.3.30判決(労判1220.5, 15, 19)
(2020.9.5 初掲載, 2020.12.25訂正)
この事案は、タクシー会社Yの賃金制度の違法性が争われた3つの事件について、同日付で全く同じ判断を示した事案です。すなわち、Y賃金制度は、タクシー運転手の給与に関し、基本給などから構成される給与(基本給部分)と、歩合給から構成される給与(歩合給部分)の2本立てとなっています。ここで、残業などによって割増金が発生する場合、基本給