『諸行無常』

平家物語は「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」で始まり      平家の栄枯盛衰を描く趣のある文章が続いていきます。          物思いにふける夜に「諸行無常」という言葉が心に染みます。

先日、テレビを見ていた私は驚愕の光景を目にしました。
バブル時代に「高原の原宿」と言われて賑わっていた清里が
廃墟と化している様子がテレビに映し出されていたのです。
かつて清里駅周辺には数多くのファンシーショップやペンションなど
メルヘンの世界に誘われそうな可愛らしい建物が立ち並び
行列が出来る人気ショップもあって
原宿のような賑わいを見せていましたが  ・  ・  ・
今では閑散とした「シャッター通り」になっています。
当時、清里のランドマークだった「MILK POT」は
ミルクポットの形をした喫茶店で
そのひときわ目立つ建物で記念撮影するために
撮影を待つ長蛇の列が出来ていました。
かつて栄華を誇った「MILK POT」は
当時の痕跡を残して廃墟と化しています。
多くのペンションも廃業して、全盛期の1/3にまで減少したそうです。
かつて流行ったものが時代の趨勢によって廃れてゆく様相は
まさに平家物語にある「諸行無常」を感じさせます。
私にとって、清里は懐かしい思い出の場所  ・  ・  ・
寂れた清里を見ると物悲しくなります。

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