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私に起きた出来事。困った時に助けてくれたプロフェッショナルに感謝

 少し前、相談希望者のご相談を受けるのをお断りして他所をご紹介したことがきっかけとなり、弁護士業務妨害を受けたことがあります。

 私は女性など、できるだけ弱い人の立場で弁護することをモットーとしていますし、人権弁護士とみなされ、しかも女性です。

 無料で無制限に自分の相談に乗ってくれて当たり前だという勘違いをし、その期待に応えられないと攻撃してくる人は少なくありません。

 攻撃すれば、女性で弱いから譲歩するのではないかという見下しや、人権派だから自分のことを助けるはずだという思い込みを感じることがあります。きっといろんなところでうまくいかなかったりした挙句の、SOSの裏返しなんだとは思います。だから憎んだりはしません。しかし、私も人間で、生計を立てる職業として弁護士をしているんですね。そのことをわかってもらいたいと思いますし、自由に生きたいから自営業で風に吹かれて生きている身なので、私は脅しに屈することを全力で拒否します。

 特に、この時は「事務所に来る」と言われたので困りました。

 私は過去には政府から監視されているという報道をされたこともありますし、自宅は不審なことがあって警備システムを導入しています。SNSでの誹謗中傷や名誉棄損の訴訟などにも悩まされてきました。しかし、現実に押しかけてくるというのは一線を越えていますし、精神的にもオーバーフローしそうになりました。

 また、不在がちの私に代わって留守を守るスタッフの身の安全も考えないといけません。当時私は、国連の会議出席のためのニューヨークへの出張を目前にしていました。そこで、私は弁護士会に相談しました。

 私が所属する東京弁護士会には、弁護士業務妨害対策特別委員会があり、連絡したところ、その委員会の弁護士たちがまず会いましょうということで弁護士会の会議室で会合を持ってくださいました。驚いたことに10人近い弁護士が集まり、5人くらいの先生方が担当になってくださいました。とてもActiveで頼もしく、プロフェッショナルな対応で、弱っている心を励ましてくださいました。

 その後、とても精力的に動いてくださり、警察に行ったり、相手の人に通知書を送ったり、、私に代わって矢面に立ってくださいました。そのことでとても安心感を得ましたし、私への直接の攻撃はなくなりました。警察も事務所を定期的にパトロールしてくれています。

 本当に感謝です。まるで「7人の侍」のように粛々と仕事をして去っていく、カッコいい弁護士たちがいることを多くの方にも知っていただきたいです。このシステムがあることで、東京弁護士会の一員で本当によかったと思いました。本当にありがとうございました。

 私はいろんな攻撃も受けていますが、多くの方の善意で生かされ、守られていることを実感します。

 いわゆる女性の人権活動家やジャーナリストの多くが、日本でも世界でも、攻撃にさらされ、暴力の犠牲に会い、命を落としています。

 勇気を出して声を上げた、不正に黙らずに告発をした、そのことを理由に抹殺されます。女性が声を上げたことを不愉快に思う人たちから、そして女性である脆弱性につけこまれて、抹殺されるのです。あからさまな権力関係がなくても、日常的な妨害やハラスメントに晒されています。

   私は彼女たちに心から連帯します。

 そして、東京弁護士会と同じようなシステムが社会のいたるところにいきわたることを願ってやみません。

 感謝の思いを伝えたくて書きました。そして、弁護士で業務妨害に悩んでいる人にもこの経験が役に立ったらうれしいです。(了)

 


 

 


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