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木村草太先生の意見書


 私がAV事業者から訴えられている名誉棄損訴訟で、憲法学者の木村草太先生が東京高裁に意見書を提出してくださいました。非常に心強く感謝申し上げます。

 Twitter上の表現の自由と名誉棄損に関してはいま、様々な議論が進んでいます。是非、多くの方に読んでいただけましたら嬉しいです。

 結論部分を引用させていただきます。とても勉強になります。

 是非多くの方に考えていただき、裁判の帰趨を見守っていただきたいです。

表現内容の理解は、名誉棄損の成否を分ける重大な事実認定である。表現の自由を効果的に保障するには、慎重かつ緻密な論証が必要であろう。裁判所が、第一審判決のような認定方法をとるならば、今後表現を行おうとする者は、裁判所が正しく意味を理解してくれない可能性を恐れ、表現行為を委縮せざるを得ない。第一審判決は表現の自由への脅威であり、控訴審において、是正されるべきである。
本件投稿文の意味内容の画定にあたり、ツイッターでの返信を「裏付け」として利用したのは、一般論としても、本件に限った個別具体の問題としても不適切である。裁判所が、そのような不適切な手法をとれば、表現の自由への悪影響は甚大である。憲法の趣旨から許しがたいことだろう。
思うに、第一審判決は、この判決が社会に与える影響を軽視しすぎている。本件で認められた賠償額は5万円とさほど高額ではなく、第一審も軽く考えたのかもしれないが、奥平教授が指摘したように、名誉毀損訴訟判決の結論や論証は、表現の自由に大きな影響を与える。裁判所は、表現行為の不当な萎縮を招かないよう、名誉毀損訴訟においては慎重の上にも慎重に、事実を認定し、表現の意味を画定し、法律を解釈すべきだろう。

画像でもご紹介します。

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裁判所がこの意見書に向き合ってくださることを心から期待します。

裁判の経緯についてはこちらをご参照ください。

次回裁判は6月15日午後2時、東京高等裁判所で行われます。

追記:  法廷は開かず、電話で行う期日とのことです。

裁判費用がかさんでいます。よろしければご寄付で支えていただけると嬉しいです。

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