日記14

凄い真面目という事。



ブライアンイーノがドゥワップ好きくらい意外に思うかもしれないけどとても真面目で道端にゴミが落ちていれば拾って違法駐輪しているチャリのカゴにぶち込むし迷子の子供がいたらとりあえずチャリのカゴにぶち込んでからお母さん探すし放置自転車が道を塞いでいたら違法駐輪しているチャリのカゴに上手い事回転させたりしてぶちこんでチャリンコタワーバトルするくらいには真面目。


とにかく金田一真面目でじっちゃんの名にかけてだなんてもし推理を間違えたらじっちゃんに迷惑かけるし顔に泥を塗る事になってしまう。
しかしじっちゃんの名を借りないと無名だし誰も話を聞いてくれず泣く泣く名前を借りる自分の非力さに枕を濡らしながらハリボーグミを食べ意図せず鍛えられたアゴをさすり悦る毎日。
そんな自分にできる事と言えばもしもの時にじっちゃんの顔面にムラなく泥を塗れる様に左官屋を目指す事、なので決め台詞としては『もしこの推理が間違ってたら左官屋になる』となる為、非常に締まりが悪く意味不明なこの台詞に至った経緯説明の後に推理となり放送時間内に事件が終わらないので放送地域を行脚しつつ紙芝居で続きを見せる事になる。


そんな全国行脚の日々、真面目は托鉢をしていると地元のホームレスと衝突しEカードで決着をつける事となる。見せ場もなく無様にストレート負けし片耳を失った真面目は『これはザロムスキーにとられた…これはザロムスキーとられた…』と自身に言い聞かせIQレスラーであると自己暗示にかける。


桜庭真面目と名乗りMMAへ殴り込みをかけダニエルコーミエに1R47秒リアネイキドチョークで圧勝、以降王座を37年もの間防衛し稼いだファイトマネーはアメリカの12年分の軍事費に匹敵する。

真面目はそのファイトマネーで地球上の全世帯にSECOMを設置し『事件は解決するもんじゃない、防ぐものだ』と持論を展開する。

2042年に自叙伝『ホームレスは耳を食う』を出版、60億部売り上げた。
その印税の90%を小林幸子のすんごい衣装が見てみたいという茶目っ気に使われ大気圏を超える程の巨大な衣装が作られるも重みに耐えられず圧死した幸子の代役を清水ミチコが見事にこなした上に矢野顕子のモノマネを披露する余力をも見せて世界を驚かせた。
翌年清水ミチコと入籍、108男3女を授かりメジャーリーグ全球団に一親等内が所属しギネス認定をされた。



2192年8月、大量のお掃除ロボットルンバに見守られ老衰により死去。遺書には『みっちゃんの名にかけて』と炙り出しで書かれており国立図書館に寄贈された。