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発達障害や自閉症と関わる前に知っておっくといいこと・・・

発達障害について・・・

発達障害の定義(発達支援法において)

発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する「脳機能の障害」。
その症状が通常低年齢において発現するもの。

DSM-5による診断基準
1.社会的コミュニケーションおよび相互的関係性における持続的障害
2.興味関心の限定および反復的なこだわり行動、常同行動、知覚異常(知覚過敏or近くの鈍麻)
・これらは、成人期まで明らかにならないこともある。
・AD/HDとの並存もある。

定義はこのようなものだが・・・。

大切なのは、その人が何に困っているのか、生活の支障になっているのはなにか、などの症状をみる。そのうえで、そこを支援する際には自閉症の特徴をふまえた関りを行うことだと思っています。

自閉症の特徴をふまえた関りとは・・・

イマジネーションの独特さがある
(常同性の保持、過剰な想像→以前犬に吠えられたから、いつも吠えられる、怖い)

コミュニケーションの質の問題
(言語の使い方の独特さ→本人の思いとは全く違う内容の話をする)

対人関係を統制する態度の質的な問題
(孤独→人を避ける、受身→断れない、積極奇異→どんな人にも握手を求める)

これらが、低年齢時から形を変えながらでも継続している、ということを意識しておくことが大切。
とはいえ、自閉症はスペクトラムなので、個人差が大きい。また、二次障害を合併していることも多々あるため、その人その人の個性(発達状況や経験してきたこと)をアセスメントして関り方を考えていく必要があると考えます。健常と障害の区別はとても曖昧なことがあります。

加えて、身体感覚が独特な方も多々います。
例えば、
感覚が敏感(過敏)→周囲の音が五月蠅すぎる(耳をふさぐ)、蛍光灯が点滅して見えるため嫌悪感を感じて割る。
感覚が鈍い(鈍麻)→尿意が分かりにくい、痛みを感じにくい、寒さや暑さに対しての鈍さ
(前庭覚やその他の感覚、疲れ、空腹などの様々な感覚が敏感だったり鈍感だったりする。一部の感覚は敏感だが、一部の感覚は鈍感、という人もいる。)

共感覚→通常はともには働かい2つ以上の脳の領域が共に働く。
例えば、
聴覚と視覚→音を聞くと色が見える、カメラアイ→見たものを写真を撮るように記憶する。

非恒常性→独特な感覚が一日の中でも安定しない。
例えば、
暗いうちは触覚の過敏さはないが、明るくなると過敏になる。

脳の病変や外傷がなくても相貌失認などが起こることもある。

自閉症や発達障害の人とかかわる時に・・・

見えている行動(問題とされる行動)は本当は氷山の一角で、その行動の原因となっている大きなものが海面下に存在している、と考えることが必要。
(これは氷山モデルという形で広く伝わっていると思います)

水面下にある大きなものとは・・・
先ほど書いた、イマジネーションの独土さ、コミュニケーションの質、対人関係の問題、感覚の独特さ、脳機能の独特な働き、見通しが立たないないことに対する不安、それまでの生活で誤って学習した行動・・・、などが積み重なっている。

ただし、
脳の機能によって起こっている障害ではあるが、脳の機能が損傷しているわけではない。
自閉症スペクトラムの人の脳は、多くの人の脳と機能の異なった脳を持っている、と考える必要がある。


発達障害について書き始めたのですが、内容を読み返すと自閉症スペクトラムについてのことが多いなぁ、と感じられたと思います。
このように、
発達障害≒自閉症スペクトラム
と考えることもできると思います。

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