いつ死んだんだか
僕はいつ死んだのかわからない
彼が憎かった。
これはいわゆる凡人のあがき。仏にとりすがる餓鬼の手。
わかっていて、さらに彼を憎しんだ。
彼を見上げていると目の端に醜い私が映りこむ。
だが彼の他に愛する人がなかったので、僕は彼を愛した。
僕はまだ死ぬわけにはいかなかった。
あっけなく神は死んだのでした。
他の女を愛して死んだ。
彼を卑しんだ。
なんだ、人間のやることか。
人間か。
僕も、お前も。同じだな、
其の時僕は死んだのかもしれない。
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