見出し画像

【4】ぱぱんは漫画


藤崎家は、父(ぱぱん).母(ままん)
長女(りも)、次女(かんな)の4人構成。だった。

ぱぱんとままんの歳の差はひと回りぐらい離れていて、ままが働いていたスナックで出会い、なんやかんや惹かれあい、私たち藤崎姉妹がこの世に誕生したらしい。

ぱぱんは良い所の、所謂お坊ちゃんというやつで。
末っ子の長男ということもあったのかそれはそれは!おじいちゃんおばあちゃんに甘やかされて育ち、その結果!
学校を入学、停学、退学、編入、を繰り返すバカ息子に大変身。(育て方を間違えたよおじいちゃんばあちゃん)
私のいる田舎のとある所で、令和になった今の時代にも、まさかのまさか引き継がれている暴走族を作ったり、
それはそれはホットロードみたいな青春を楽しんでいたそうな。(ままん談)

ヤクザやホストってのをかじり、女は常に5人は当たり前。
そして若いうちに遊び飽きたのか一回目の結婚をして、
ベイビーが誕生(私の腹違いのお兄ちゃんだね!)
でもやっぱりお馬鹿だから、刑務所に入って離婚。
それから真っ当に働いてままんと出会い結婚して、内装業の会社を立ち上げた(ままん談)

そんな昔の漫画みたいな生き方をしていたぱぱん。
ギャンブルはする、酒もしこたま飲む、酔っ払って部屋のベランダから落ちて(2階建て)、裏の崖に転がり、満身創痍で家まで戻ってくるファンキーさ。

そんなネジが外れているぱぱだったけれど、
私たち姉妹のわがままにとても弱くて、
欲しい物を買ってくれて(そんなすぐ甘やかすな!ってままに怒られてたけど。)
行きたい場所に連れて行ってくれて、
羽振りが良くて、ままや家族に優しいぱぱ。


私達姉妹に腹違いのお兄ちゃんがいると知ったのは中学生ぐらいだったけれど、とても衝撃を受けた。
2人きりの姉妹だと思って生きてきて、
(姉なんかやってらんない!お兄ちゃんが欲しかったーー!!)
と思った時もあったりしたのに。
まさか腹違いのお兄ちゃんがいるなんて。
びっっっくりした記憶がある。

ただ、ぱぱからその話を聞いたことはなく。
私たちが大人になった今でもぱぱから話されないって事は、一生会うことはないお兄ちゃんなんだろうなぁ。
と思うし、ぱぱはどんな気持ちでいて死ぬ前に会いたいと思ったりはしないのかな。と考えたりもする。

そして。
そのお兄ちゃんは何を思いながら生きてきたのか。
私たちを知っていたら、どんな気持ちなのか。
同じ片親という環境で、同じ父親をもつ兄妹として、なにを感じてたのか。
きいてみたい気もする。

そんなはちゃめちゃな漫画ストーリーライフな父親(現在たぶん63歳)

2021.05.02 りも

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?