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パート始めました


 パートを始めた。

 小学校の教室で、放課後の数時間、安全に留意しつつ、小学校の低学年の子どもたちの自主的な活動を見守る仕事だ。日によってまちまちだが、子どもたち30人ほどを、パート2人で見守る。

 働く日の前日に、ワクワクとドキドキが入り混じり、不安な気持ちになった。それを noteに書いたら、たくさんのお祝いや励ましのお言葉をいただいて、とてもうれしくなり、気持ちがしゃんとした。ありがとうございます!

 さて、パート最初の日。初仕事前、大きく深呼吸する。よし!と気合いが入り、怖さはどっかに去ってった。

 そうして、その日は怒涛のように過ぎた。失敗もして、子どもたちの様子をしっかり見られないうちに、もう終わり。



 うちに帰って、落ち着いてから、ノートにメモをしながら、ひとり反省会をする。最初は、準備段階から、覚えることばかりだ。何もかも、わからない。勘違いや失敗もした。落ち込みかけて、でも、と気を取り直す。

 反省はきちんとする。次からは失敗しない。それから、フォローしてくださるお仲間に、教えてくれる子どもたちに、感謝の気持ちをきちんと伝えよう。今日はてんてこ舞いで、それすら出来ていなかった。そして、できることは、確実にやっていこう。

 ふと、以前働いた保育園を思い出す。そういえば、今の仕事って、延長保育のパートに似ているし、基本は同じだと思った。

 子どもたちが、どの子も安心して、のびのび活動ができるよう、手を貸しすぎず、見守ること。

 今までやってきたことの延長線上のこと。そう思ったら、肩の力が抜けた。そうだよ。もうやってきたこと。だから、大丈夫。

 そうして、パート二日目からは、楽しく働くことができた。




 さて、放課後になると、子どもたちが賑やかに、列をなして、やってくる。神経を集中して、受付をして、子どもたちを迎え入れる。

 みんなが集まり、挨拶を済ますと、まずは、自主学習の時間だ。算数ドリル、漢字の練習をしてる子、本を読む子、さまざまだ。

 自主勉強中に、声がかかる。

 「せんせぇ〜、宿題のプリントがないの。」

 「そう。一緒に探そうか。」

 連絡袋の中身を全部出して、よくよく一緒に見たら、宿題のプリント、見つかった!よかった、よかった。

 歩きながら、子どもたちを見守る。先輩である、お仲間の先生方の様子も見る。なるほど、なるほど。

 自主学習が終わると、自由活動になる。折り紙、写し絵、レゴ、オセロなど、子どもたちは、やりたいことで遊ぶ。集中して本を読んでいる子もいる。

 子どもたちから、お呼びがかかった。

 「せんせぇ〜、折れないから、手伝って。」

 「先生も自信ないなぁ。得意な子、教えてくれない?」

 ふたりと、一緒に折り紙。まずは、「箱」を折るお手伝い…「箱」ね、先生、折ったことがなかったよ。四苦八苦しつつ、周りの手も借りつつ、なんとか、その「箱」は完成した!

 もう1人の子は、「腕時計」これは、ほとんど折れていて、最後の仕上げだけを一緒にやった。腕に腕時計を巻き、端をセロテープで止めて、完成!なんとか、時間内に間に合った。時計の針は、お家で書いてね。

 うれしげに見つめる子たち。わたしもうれしい。もう少し、折り紙をさらりと、折れるようになりたいなぁ。

 「先生」と呼ばれることも本当に、久しぶり。けれど、身体は覚えてる。

 遊びを通して、子どもたちの、それぞれの子どもの個性が、だんだんわかってくる。仲良し同士の関係もなんとなく。何が好きか、得意なのか。

 涼しい顔をしつつも、中身はあれこれと、フル活動している。短時間だから、できるんだろうが、あちこち、神経をめぐらし、もう必死なのだ。

 自由活動を終え、子どもたちは片付けをし、挨拶して、帰る支度を済ます。一斉下校する子たちを、校庭へ送っていき、お迎えの子たちは、そのまま教室で待機になる。

 みんなが帰って行った後、活動記録を書いて、片付けを済ませる。お仲間と「お疲れさま」を言い合い、本日の任務は終了。

 車に乗り込み、ホッとしたとたんに、ブワッと、

 楽しかった!やり切った!うれしい!

 自分でもびっくりするぐらいの、猛烈な「感情」があふれてきた。わたしの身体の真ん中が、とっても喜んでいる。

 それから、昔より神経が図太くなってることに気がついた。仕事始め、不安ばかりだと予想していたけれど、なんだか、大丈夫。たぶん、今までの経験が、何かしら役立っているんだろうなぁ。

 まぁ、毎回、家に帰ったら、動けなくなるくらい、クタクタになって、夜は早々と、眠くなる。しばらくは、夕飯をお昼に作っておく日が続きそう。

 火曜、また、あの子たちに会えるのが、楽しみだ。楽しく、わたしらしく、働こう。



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