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手に馴染んだものは、離しがたい

そろそろ残りが心許なくなってきた化粧下地を購入しようとサイトを開いた。

ここ数年リピしているお気に入りだ。

ぱっと目に飛びこんできた値段を示す数字に思わず渋面になる。

まさかの値上げ。

まじか。

でもまぁ、繁忙期も過ぎて、諸々を自分のペースで進められるようになってきたし、何より楽しみにしていたぽこねんさんの本も手元に届いたし。

軽い贅沢のつもりでポチッと。

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20代半ばを過ぎたあたりから、コスメや化粧水をはじめ肌に乗せるものに関しては、同じいメーカーのものを使い続けている。

特にコスメに関しては、たまには違うブランドのものをと思うけれど、気づくと同じものを購入している。

縁あってこうして出逢えたのだし、もう少し付き合ってみるか、という気持ちで。

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目線は少しズレるが、表紙や紙の色がかわるほど読み込んだ本も、ずっと手元に置いておくタイプである。

甲田学人さん「Missing」、氷室冴子さん「なんて素敵にジャパネスク」、折原みとさん「アナトゥール星伝」、渡瀬草一郎さん「空ノ鐘の響く惑星で」etc.

「置き場所がもうない」と家族に呆れられながらも、ダンボールにおさめて保管している。

当時の良い思い出も、厭な思い出もぎゅうぎゅうにつまった、大切なたからもの。

手に馴染んだものは、離しがたい。

…でも頭の片隅で、下地のかわりに、ファンデーションは違うものを次は買ってみようかなと、諦めがたく考えている。



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