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今日の一冊

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2020年1月の記事一覧

今日の一冊vol.4《鹿の王①〜④》

今日の一冊vol.4《鹿の王①〜④》

年明け前に購入し、年末年始の休みを利用して一気読みした。
それこそ貪るように、どっぷりと作品世界に全身を沈めるようなこの感覚は久しぶりだった。

「精霊の守り人」、「獣の奏者」に続く、まさしく傑作。

東呼瑠〈ツオル〉帝国との戦いに破れ、奴隷の身分におとされた戦士団”独角“の団長・ヴァンと、今は亡きオタワル王国王家の末裔であり、天才的な医術師・ホッサル。追うものと追われるもの、謎多き病・“黒狼熱”

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今日の一冊vol.3《白銀の墟・玄の月①〜④》

今日の一冊vol.3《白銀の墟・玄の月①〜④》

読了後、先ず脳裏に浮かんだのは、「なんという物語なんだ…」という、感想とも呼べないような思いだった。

あらすじはここでは省略して、感想や印象をしたためていきたい。

今回は、麒麟のあり方や天のシステムと、十二国記の根幹に係わることに対して、様々な疑義を抱く、既刊の中でも必ず異質な物語だったと思う。

阿選にしても、動機につながる内面については明かされたものの、釈然としないものが残っている。
泰麒

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