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苔を買ってみた話

大阪へ行ったときに、この前から気になっていたお店に立ち寄った。

苔や石などがちりばめられた色々な形の容器が、店内に所狭しと並ぶ。苔テラリウムといって、小さなスペースで簡単に育てれることもあって最近流行っているそう。まるで小人でも住んでいるかのようなミニマルな自然の世界が広がっている。静かに流れる水の音や、澄んだ空気も感じられて、お店にいるのも心地がいい。

できあがっている作品だけではなくて、自分で作るキットも取り扱っていて、ワークショップなども開催されている。

何十種類ものいろんな形の苔を見ていると、「これは自分で作るのが楽しいやつかな」と思って、キットを1つ買ってみた。

苔は別売りで、植えるのは3〜4種類くらい。大きく2つに分けると、特に湿気が好きな苔と比較的乾燥につよい苔がいて、どんな配置にするかはそれぞれの特性を生かして考える。

たとえば僕の買った容器は、手前に大きな穴が空いている。手前が乾燥しやすくて、奥は湿気を留めやすい。それに合わせて苔を組み合わせる。

買ったものはこんな感じ。

・苔テラリウムのキット(容器 / ベースサンド / モスソイル / 石ころ×2)
・苔 × 3種類(クシノハゴケ / チョウチンゴケ / タマゴケ)
・まっくろくろすけ × 2つ(フィギュア)

ぜんぶで3600円くらい。(キットの値段は容器の形やサイズによってちがう)、手前に白い砂利を敷き詰めたくて、加えてこちらをamazonで購入。

キットに入っていた飾りの石ころは、少し小さめだし色も変えたいなと思って鴨川で探すことにした。

花見をする家族連れが集まる週末の川沿い。部屋着みたいな格好で1人石ころを拾う大人の姿は、今思えばそれなりの空気を放っていたかもしれない。探すこと自体は「小学生の頃に石集めするの好きなときあったな」と半ば思い出したりもしてちょっと楽しくなった。

いい感じのやつを持って返って、さっそく土を流し込んで石ころを並べ始めた。

「後ろのほうを少し高くして、遠近感を持たせて...こっちの石ころのほうがいいか。この側面をこの角度から見るといい感じか。」

あれこれ考えてまた楽しくなった。(まだ石ころを並べているだけである。)

並べた後は、苔をピンセットで1つ1つ土に埋め込むように敷き詰めて完成。(容器の形にもよるけれど、これがなかなか難しかった。)

苔テラリウムは、容器の中に1つの世界を作るような感覚で、自然から組み立てたり育てたりする楽しさがある。昔好きだったブロックとかレゴのそれにも少し重なる魅力を感じた。

自然を何かに見立てたり、そこにちょんとお気に入りのキャラクターを紛れこまれたりするのもおもしろい。ゆっくりとした1つの時間が容器の中に流れているようにも感じられて、なんだか和むインテリアになる。

新型コロナウィルスの影響もあって、家にいる時間も普段よりむ長くなる今にはちょうどいい楽しみを見つけた気がする。

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