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日記シリーズ

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「存在しない小説の第一話」をコンセプトに、日記形式で書かれたオムニバス掌編小説。 ひとつひとつの話は独立していて、内容自体のリンクはありません。また内容も本当の日記ではありません。
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#バイト

平成26年2月23日

その男がバイオリンの弦───小さなアクリルの透明な抽斗の中にあったものを全て、ごっそり掴んでコートに入れたのを見たあと、ぼくたちは何mも離れていたのにばっちり目が合った。
棚卸しが合わないなと気付き始めた今日この頃、よく見かける怪しい男がいる───とぼくに相談していた同僚に、「アイツです」と耳打ちされたぼくは、少し離れた陳列棚に隠れ、ギターピックを整理しているフリをしながら男を見張っていた。
男の

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