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自由進度学習(中)

 この小学校の5年生は、今年度からとがを算数科を中心に自由進度学習に取り組んでいる。自由進度学習による1コマ(45分間)の学びは、概ね次のようなスケジュールで進んでいくようだ。

【今日のポイント】(10分間):本時の学習のポイントについて、全員一斉型で確認をする。

【自主学習(もいくは学び合い)】(25分間):座席の移動は自由。進度の制限なしで学んでいく(個人で学んでも、誰かと一緒に学んでもよい)。

【答え合わせ、ミニ練習問題、振り返り】(10分間)

 本時の活動は、これまでに学習したことをもとに工夫をしながら、三角形の面積を求めることである。

 授業の冒頭に一斉で行う【今日のポイント】の活動では、「同じ三角形を逆向きにして重ね、平行四辺形にすることによって面積が求められるのではないか」ということが全体で確認された。

 一般的な授業であれば、もっと子どもたちから多様な考え方を引き出し、話し合わせたりするところだろう(参考:下記のリンク)。だが、今回の授業ではすぐに「自主学習(もしくは学び合い)」の時間に入った。

 時間配分の関係で仕方がないことなのだろうが、このあたりのことについては次回に詳しく述べたい。


「自主学習(もしくは学び合い)」の時間は、各自が選んだ方法で学びを進めることになる。

 たとえば、ある児童は方眼紙に印刷された三角形を切り貼りする作業を通して面積を求めようとしていた。

 また、この学校では「一人一台端末」のiPadで児童用のデジタル教科書を利用することができるため、そのコンテンツを視聴したり操作したりしながら学んでいる子どもたちもいた。

 このほか、ヒントや発展的な課題などの載ったプリントが何種類も廊下に並んでおり、子どもたちはそのニーズに応じて自由に利用できるようになっていた。

(つづく)

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