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福知山線脱線事故から18年

 2005年4月25日に発生したJR福知山線脱線事故から、間もなく18年が経つ。
 死者107名、負傷者562名という大惨事の背景には、

所要時間短縮、運転本数増加などの目先のサービスや利益を優先し、安全対策を怠ったJR西日本の企業姿勢

乗務員に対する厳しいノルマと、それが達成できない場合に課されていた「日勤教育」と呼ばれる懲罰的な研修

 などがあったとされている。

 18年前と言えば、政府による「構造改革」の真っただ中だった。競争原理、成果主義、自己責任といった言葉が幅を利かせ、世の中全体がギスギスし始めた時期だったと記憶している。そんなときに起きたのが、あの大事故だった。

 あれから18年。あの事故の反省は生かされているのだろうか?
 たしかに、大規模な鉄道事故こそ起きてはいない。だが、世の中のギスギスした感じは、当時より一層ひどくなっているようにも思える。

 もしかしたら鉄道以外のところで、今、この瞬間にも「脱線事故」が起きているかもしれないのだ。

※2023年4月18日に加筆・修正

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