学校教育におけるXRやメタバースの活用(上)
昨日(9月15日)は、東京の桜美林大学・新宿キャンパスで開催された「未来の先生フォーラム2024」のなかで、東京学芸大学が取り組んでいる「学校教育におけるXRやメタバースの活用」についてシンポジウムと体験会を実施した。
ちなみに、「XR(クロスリアリティ)」は「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」など、現実の物理空間と仮想空間を融合させて、現実では知覚できない新たな体験を創造する先端技術の総称である。
シンポジウムでは、プロジェクト・リーダーの鈴木直樹准教授が取組の全体像と体育での実践について紹介をした後、阿部始子准教授が英語や異文化理解での活用について、岩井祐一教諭が道徳での実践について、それぞれ報告を行った。
私はそれに続いて、横浜市の取組を紹介しながら、XRやメタバースを活用するうえでの課題について10分ほど話をした。
・・・ところで、「GIGAスクール構想」における「1人1台端末」の活用に関しては、
「学校や教員による『温度差』や『二極化』がある」
という声をよく耳にする。
「1人1台端末」が整備されてから数年が経過しても、その活用や理解については道半ばといったところなのだろう。
「GIGAスクール構想」でさえそのレベルなのだから、「XRやメタバース」に関しては、
「一部の熱心な教員や学校を除けば、まだ十分に認知されていない」
という段階だと思われる。
しかし最近、不登校の児童生徒への支援策として、「メタバース教室」を導入する教育委員会が増えてきている。
・・・学習面での活用に関しても、教育委員会がその有効性を認めて本腰を入れれば、一気に普及する可能性があるといえるだろう。
そうしたなか、横浜の市立学校では「グローバル人材の育成」という枠組みのなかで「XRやメタバース」の活用を進めようとしている。
(つづく)