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届く宛てのない手紙(仮称)

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こんにちは、141ちゃんです。ライトノベル完成しました。全29話です。高いのか安いのか知りませんが、うちの店に飲みに来たと思ってマガジンを購入してみて下さい。
ライトノベル書きました。【はじめに】に概要を書いておきますね。登場人物、艦名、施設名は知人にしたの… もっと詳しく
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#届く宛てのない手紙

届く宛てのない手紙 (一)

 広島宇品港から、フェリーで揺られること二十分。広島市の真南に位置する江田島。  戦前、…

141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (二)

 空を飛び交う海鳥の声が心地よい。  熱い日差しも日本のものとは違い、カラッと肌を照りつ…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (三)

 時を同じくして、広島呉。  当時の呉と言えば、横浜や名古屋などに匹敵する大都市で、東洋…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (四)

「人型魚雷などいかん! 儂は何回も言うとるんや、陛下よりお預かりしておる大切な国民の命を…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (五)

 ハッチから頭を覗かせていた辻岡は、双眼鏡のピントを合わせる。 「確かに……黒点ひとつ」…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (六)

 グアム島の南東に位置する、幾つかの島々で形成されるトラック諸島。  その入り組んだ地形…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (七)

「生きる……?」  この戦時下に於いて誰もが願うが口にするのは憚るであろう台詞を、平然と言ってのける辻岡。その言動に誰もが目を丸くし言葉を失った。 「そうや、誰も死にたい奴なんかおらんやろ……死ぬ為に戦争しとんのか? 生き残ってやりたい事をやったらええんや、何が悪い?」

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届く宛てのない手紙 (八)

 言いにくそうに顔を伏せ黙り込む野本。  本人の口からは話し難いだろうと、察した同期の兵…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (九)

山口県徳山湾に浮かぶ大津島。  その最南端に回天の組立工場と訓練所があった。  西森…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (一〇)

 西森が乗り込む回天は、伊五六型潜水艦。  森山とは別ルートを目指す潜水艦に搭載されてい…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (一一)

「お姉ちゃん、はよっ……早よして」 「もう江美ちゃん、少し待ちんさい」  ドドとミミは既…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (一二)

 トラック諸島。その数多く点在する島のひとつである夏島  軍施設の一角に、とある宿泊所が…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (一三)

 翌朝、輝く朝陽に照らされて水面(みなも)が白銀に反射する。  鱗状に波打つ海原に漂う鉛色…

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141ちゃん
4年前
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届く宛てのない手紙 (一四)

「艦長、後方より艦影……艦ふた、戦艦級です」  それは辻岡たちにとって、最悪の知らせだった。もう攻撃の手段は残されておらず、限界の深度まで急速潜航し全速で逃げる!  これに賭けるしか無いと、辻岡と航海長の日比野はそう考えていた。  しかし……後方より新たな敵。

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