見出し画像

私とドライヤーの異常な日々



私は物心が付いて、自分でドライヤーを扱える様になった日から今日まで
1度もドライヤーで髪を乾かさずに寝た事がありません。

毎日お風呂に入り
毎日髪をドライヤーで乾かすのが当たり前でした。


ですが私がこの話をすると
驚かれる事があります。


ドライヤーを使うのは普通ですが
それが1日も欠かさずとなると、急に少数派になるようで
幼少期からずっととなると本当に希少な部類になるそうです。


私にとっては当たり前の事をして居ただけなのに
続けた事によって少数派になってしまった。



それは恋愛に於いても言えるのでは無いかと思いました。


私は今までの人生で
二股、浮気の様な類いの事は1度もした事がありません。
清廉潔白な恋愛しかして来なかったと断言出来ます。

お若い方は「何を当たり前の事を…」と鼻で笑うかも知れませんが
30歳も過ぎて来ると、それが少数派だという事に気付くと思います。


勿論私はそれがどれだけ少数派でも、二股や浮気など絶対にしないのが正しいと思いますが
ただの1度もないと言うのは、ドライヤーと同じで途端に「異常」に分類されてしまうのです。

私個人としては、異常だろうが構いませんが
ここで発生する問題は、相手に私と同じくらいの清廉潔白求めた時です。


それはきっと「今までの人生で1度も髪を乾かさずに寝た事がない人」を探すくらい困難なのです。


でもその問題の解決祭は簡単で
「異常」の枠から出れば良いのです。


たった1日髪を乾かさないだけで
たった1度二股をかけたり、浮気をするだけで
私は「普通」になれます。


ですが、私は「普通」になりたいのでしょうか?


自分なりのポリシーがあって
今までの人生それが正しいと思って続けて来た事を
「普通」になるために捨てて良いのでしょうか?


たった1日髪を乾かさないだけで、せっかく毎日トリートメントした髪はボサボサになるでしょう


たった1回二股をかけたりだけで、今まで築き上げた私の信用は無くなるでしょう


たった1回浮気しただけで、相手の奥さんは一生傷付くでしょう


それが私が普通になる為に払う代償です。

どうしても私にはそれが些細な事とは思えません。



私だって普通になりたいけれど
それと同時に異常で何が悪いとも思うのです。



きっと私は今日もドライヤーで髪を乾かす
そんな異常な日々を更新するのでしょう。