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やさしいドメモの論文 2 ~低い数から宣言するモデル~

プレイヤーモデル(相手の発言を気にしないモデル)

ディオ・ブランドー
「どんな者だろうと人にはそれぞれその個性にあった適材適所がある
王には王の……
料理人には料理人の……
それが生きるということだ
スタンドも同様「強い」「弱い」の概念はない」

荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険第 6 部」

ここからはいくつかのプレイヤーモデルを作成します。
作成したモデルを使ってシミュレーションを行い、どのような結果になるのか、どうしてその結果になるのかを考察します。

低い数から宣言するプレイヤーモデル

このモデルはドメモで使用する1から7の数字のうち、低い数字(1や2)から宣言していくモデルになります。

1ー>2ー>3ー>4ー>5ー>6ー>7ー>1ー>…

このようなモデルを考えた理由は面白そうだからです。
実際にこのような宣言をするプレイヤーに遭遇したため、本当に有効な戦略なのか確かめたくなりました。

シミュレーションの結果を記載します。
シミュレーションでは、コンピューターにドメモを5人で10,000回プレイしてもらいます。
※ちなみに5人プレイだと自分の手札は4枚です。

低い数から宣言するモデル(10,000回シミュレーション)横軸が終了までの宣言回数、縦軸がその宣言回数で終了したゲーム回数である。最小宣言回数である 4 回も存在しているが、7 回が最も多い。特徴的なのは 7 回、14 回、21 回、28 回に極大値があるという点で ある。

上図で面白い点は7回、14回、21回、28回が極大値になっている点です。

このモデルは低い数から順番に宣言していきます。そのため、7回目では7を宣言します。同様に14回目でも7(2回目)を宣言します。21回目と28回目も同じです。
つまり、7と宣言するときに上がる(自分の手札の数字を全て当て終える)ことが多いと言えます。

さらに言えば、7回目で上がった回数は約2500回、14回目で上がった回数は約2100回程度です。これに比べると、21回目と28回目で上がった回数はかなり少ないです。

グラフから読み取れたこれらの結果は、ドメモで最も多く使っている数字が7であるという事実が反映されています。
7と宣言して上がりやすいわけですから、7を他の数字よりも多くの枚数持っているゲームが多いのです。
また、21回目・28回目で上がった回数が少ないことから、いくら一番多い7でさえ、3枚や4枚持っている可能性は小さいこともわかります。

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