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「靴の US・UK・EUサイズってなに?」 靴のサイズがなんだかわからないのはなぜか?①

シューズのサイズフィッティングっていつまでたっても難しいと思ってます。
お客様のサイズはもちろんですが、自分の靴を選ぶ場合でさえ今だに時々失敗します。(だからお客様のフィッティングはより慎重に)

今回はその辺りの話なのですが、いつも通りスッキリ解決はしません。

どっちかというといつも通り“なんで難しいか“という話になりそうです。

とはいえ、難しく考えすぎてもかえってデメリットになります。
(簡単に考えるのはもちろんよくないですが)

これから「自分なりのシューズフィッティング」をつくっていく上で参考にしてみてください。


私個人のことですと靴のフィッティングに関しては極論、

“サイズ表記を全部無視して履いてあう靴を選ぶ“くらいでいい
と思ってます。

わかりやすくするためにほんとに極論にしてしまいましたが、自分の靴を選ぶときにはホントにこのくらいの感じで考えてます。

なんでそういうことになってるかと言うと

・サイズ表記のUKとUS(英国と米国)とEUの基準がそれぞれ独自(日本のcm表記とリンクしない)
・国別の表記の基準が微妙に各国それぞれ(中国や韓国も日本のJIS規格とは違います)
・シューズブランド、メーカーによってもサイズ表記、基準が違う
・靴型サイズ表記、足入れサイズ表記がある(ダブルスタンダードな感じ)
・そのため国別、ジャンル別(
ビジネスシューズ、パンプス、スニーカーなど)でもサイズ表記基準がかわる

という表記上の問題から

・同じブランドでもモデルによって靴型(木型)が違う
・同じ靴型やモデルでも素材や生産工場が変わると履き心地が違う
・靴型作成から型紙作成の理屈も各国、各ブランド、メーカーの考え方、理論がある

そういった靴型、生産背景的な状況があり、さらに

・そもそも足の形は人それぞれ
・表記はだいたい足長表記だけど、実際は足囲、足幅、かかとサイズなど大事なポイントがたくさんあり、足長だけであわせられない
・服のサイズに比べてフィッティングがかなりシビア
・既成靴はやはり平均的な足の形の靴型を採用しがち
(平均値で収まる人は70%くらいらしいです)
・ファッション性の高い靴は“フィッティング“と“素材・デザイン“とのバランスのせめぎ合い(真っ当につくっていれば最低限必要な理屈は守られてます)
、、、などなど。

というように調べたり、話を聞いてみたりして、色々知れば知るほどシューズのサイズフィッティングが難しいと思うことになります。

それで『“実際履いてみないとわからん“ということか』という結論です。

シューズサイズについて解説しているようなサイトや靴屋さん・修理屋さんのサイトを見てもほぼ

『サイズ表記は試着するための目安と考えて、必ず実際に履いてみてサイズは確認、決定しましょう。』

というような主旨のことが書かれてます。

皆さん、経験とともにその辺はなんとなく理解していると思います。

経験の浅い方は最初どうしてもサイズ対応表みたいなものに頼りがちになると思います。
が、これも別に悪いことではありません。
自分の中の目安のために丸暗記できるならしてもいいと思います。

ただ、『あくまで目安、現実はそんなに甘くない』くらいに考えてください。
(“対応表の通りに案内する“のではだいたいあってないくらいで考える)

とりあえず、ニューバランスのスニーカーでサイズ表記がどんな感じか考えてみたいと思います。

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990 ver.5  USA生産(ちなみに私物です)
アメリカのブランドのアメリカ生産なのでUSAサイズ基準で考えていいはずです。

画像2

サイズ表記はご覧の通り。もちろん足長を表してます。

US (米国表記)8H (インチ採用)
UK (英国表記)8      (インチ採用)
EU (ヨーロッパ表記)42  (センチ採用)
cm  26.5     (センチ採用)
ちなみに幅はD(アメリカ靴のスタンダードな幅です)

実際の米国式の足長表記方法に基づいてcm換算してみると

9.95+(0.846x12.5)+(0.846x8.5)=27.716cm  

英国式では
10.16+(0.846x13.5)+(0.846x8)=28.349cm

EU式では
42x0.666=27.972cm

で、cm表記は26.5cmです。

微妙な数字です、、、。

=計算・カウント法について=
上記は英式、米式、EU式のシューズサイズのカウント方法をもとにcm換算してます。全てかかとからつま先に向けて計測、カウントしていきますが基準値や考え方がバラバラです。(日本のcm表記ももちろん踵からつま先です)
(実はこのカウント方法をスニーカーに当てはめていいかがそもそもわからないのですが一旦置いときます)

長くなってきたのでこの詳細は次回にします。

とりあえず、こんな感じでバラバラな表記基準なんだとわかっておけばとりあえずOKだと思います。(世の中スッキリ片付かないってことでしょうか。)

(まとめ)
・靴のサイズ選びが難しい原因の一つは表記や計測の基準が思っているよりずっとバラバラだから。(完全把握は無理なぐらい)

・サイズ表記表や換算表は目安にしてもいいが鵜呑みは全然だめ

・サイズフィッティングはやはり試着が基本

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