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原作を1㎜しか知らない人間のあんさんぶるスターズ‼︎Road to Show‼︎感想

高校時代の友人と集まると「生きてるだけでエンターテイメントなのよ」という話をする。

各々があまりにもクレイジーな人生を歩んでいるからであるけれど、それ以上に、自分の身に起きた愚痴も理不尽も、もちろん喜ばしいお話も何ひとつ無駄にすることなく、面白おかしく語れるというのは一種の才能だと思う。

この「生きているだけでエンターテイメント」、身内の中では結構ネタ的に言われていたのだが、先日見た映画の主題歌で、こんな風に歌っていた。

「人生は、エンターテイメント!」
「Life is Cinematic!!」

そう、「あんさんぶるスターズ‼︎Road to Show!!」の主題歌、「Life is Dramatic‼︎」である。


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「あんさんぶるスターズ‼︎Road to Show!!」、結局なんやかんやで8回観に行った。

そのうち原作ほぼ未履修状態で6回。(トータル、正味二か月弱で8回観に行ったが、ラスト2回はズ‼︎のメインストーリー1部を半分くらい読んでいった)


今回のnoteは、「あんさんぶるスターズ‼︎Road to Show!!」(以下RtS)の感想を交えて、なんでそんなに観に行ったかというお話をしたいとおもう。

端的に言うと、

・原作未履修でも映画としての爽快感がある

・単編映画としてエンタメ性が高い

・時間が短い

という感じ。

映画そんなに観る方ではないこと、例のごとく単純に自分の感想なのであしからず。


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今回のRtS,どのくらいの知識で観に行ったかというと、「キャラの顔と名前は一致する」「ユニットがわかる」くらい。

一応switchが出る前までは触ってたので( でもメインストほぼ読んでなかった)、そこまでのキャラクターはわかってたくらい。あとズ‼︎( というか新ユニ)に関しては全くわからなかった。フォロワー各位からめちゃくちゃ勧められていたので一応ぼんやり曲だけ聞いていたくらい。

そんな知識で映画に行ったが、ぶっちゃけキャラクターも関係性も知らんでも全然観られる。これがすごくよかった。


・原作未履修でも映画としての爽快感がある

超ざっくりあらすじを言うと「お馴染みのあのアイドル達が主演した映画が、アイドル映画の祭典にノミネートされたよ! !授賞式にアメリカに行くよ!」というお話だったので、本編のことを知らなくてもあまりストレスなくみられる。

内容はまさに、NYで奏でるドタバタ”あんさんぶる”!(※公式) だった。

群像劇っぽい疾走感のあるストーリー展開と、『映画』に振り切った作り方がめちゃくちゃ気持ちいい。80分弱の間に流れるように出来事が起こって、そして収束する。この詰め込んでる感じがなんとも心地いい。劇場版と呼ばれる作品のベタなネタ(海外編とかそっくりさんとか本編全然関係ない謎の人物とか世界の観光名所案内とか)が盛り込まれてて、 映画のお約束を作ってくれたなあという気持ちよさがある。

映画にはいろいろと種類がある。大画面での映像を魅せたり、映像作品としての表現に特化した作品や、映画館という空間でストーリーを体感する作品、とにかく感情を動かすことに特化した作品などなどなど、星の数ほど映画はあるけれど、映画の数だけ楽しみ方があるんじゃないかなと思う。

そのなかで、RtSの楽しみ方を分類するのであれば「爽快感を得るエンタメ」じゃないかとおもう。なんというか、ジェットコースターに乗った後みたいな、仕事終わりのビールを飲んだみたいな、ドライブして一息つくみたいな、「爽快感」がRtSを観終わった後には必ず得られた。


・単編映画としてエンタメ性が高い

RtS、人間ドラマがメイン、というよりも出来事主体のお話だったから、未履修の人間でも違和感なく見られたのかな、とも思ったりした。

正直なところ、ストーリーとしてはすごくシンプルだ。だからそういうストーリーの急展開的な面白さや人間ドラマの面白さというよりは、映画単体を見ても納得できるようなテーマを作っていたのだと思う。

10人のキャラクターが出ているのだけれど、それぞれの「やるべきこと」を役割として映画の中で果たしているのがすごく印象的であった。

真とマッキーが「それぞれの自分の置かれた環境でやるべき最善をやった」結果、真逆の結果になっていることだったり、ひなたや藍良がノミネート映画に出演しているわけではないけど、撮影係やお世話係として同伴していることだったり、零が年長者としての責任や力を発揮して仲間の窮地を救ったことだったり。

映画のエピソードを通して、それぞれが「自分の置かれた環境で、やるべき最善を尽くす」というの主題が浮き彫りになっていく。

アイドルとして自身の望む仕事ばかりではない彼らが、それでも一生懸命生きている様が伝わってくるような主題だ。一個一個のアクションが時には間違うこともあれば、これだけ?という小さな成果であることもある。それでも人は微かな積み重ねをしていくしかないし、目の前の出来事にがむしゃらになるしかない。

だけど、結果として振り返ってみれば、それはエンターテイメントだったりドラマになっている。

物語は大団円で終わっているけれど、前向きな気持ちにさせてくれる作品っていうのは、見た後に「みてよかったな」って気持ちになれる。

だから何度もみたくなるし、最後に流れる「Life is Dramatic!!」の歌詞がまたしみてくるのだ。


・時間が短い

1時間20分( ぶくスタ 含)という短い時間なのでサクッと見れる。仕事帰りにちょっと寄って行こう~で観られる手軽さ。ホントに80分でデトックスできるのでスーパー銭湯感覚で見てしまったところはマジである。多分それ以上やるとしたら人間ドラマとか原作の関係性の掘り下げが必要になってくるだろうから、逆に短くていいな…と思った。

あんスタくん、相当人間関係が入り組んでいるようなので、わからないことが出てくるともう「かおがいいなあ」ということしかわからなくなるので…


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当然原作を履修していないと細かいネタがわからなかったりするだろうから、この視聴方法が正しいとは思わない。原作をしっかり知っている人からしてみたら十分の一も楽しんでないよと思うのかもしれないけど、劇場版を上映していた2か月弱の間、「あ、みよう」みたいな気軽さで観られて、見た後すっきりできたので、整うみたいな体験だった(?)

本当に貴重な経験をありがとうございました。あんさんぶるスターズくん、7周年おめでとうございます。ド新規ですがゆるゆる応援させていただきます。


最後に。

RtSを見る中でただ一人、瀬名泉の印象だけがどんどん塗り替わっていったな、とおもった。

彼は本当に「やるべきことをやる」というテーマの中、劇中でうまく噛み合わなかったけれど、「どこでもベストを尽くす」「嫌なことでも逃げない」「拒まれても逃げないめげない」という不屈の男だった。そうなのだ。誰もかれもが「やるべきことをやった」結果、いいも悪いもと結果が残せるわけではない。ただやっただけになっちゃったとか、失敗とも成功とも思えないような状態になることだってある。それでも、「自分のやること・やれること・やりたいこと」を心に持ち続けていた瀬名泉、最後のRtSを終えた後で出演キャラの中で誰より生々しくて、すごく魅力的に見えたなとおもえて愛おしくなりました。5/10のフィーチャー2、怖いですね。




(余談)

映画公開初日の3/4に観に行ってその足で「あんさんぶるスターズ‼︎Music」をDLし、「Basic」のデータをもう一回取得し直した(2015年10月~2016年7月くらいまではやってた)

当時高峯翠くんと流星隊が好きだったことを思い出し、ラスト2回は「冒頭3秒の高峯翠くんの顔面をスクリーンで浴びたい!!!!!!」という欲望のもとに、座席をスクリーンの翠くんが映る方に指定して視聴したことを記録しておきます。

なお、今の私のmusicの名刺。

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