【妄想ライオンズ 112】2024年開幕!2023年の呪縛を振り払う
2023年3月31日。ライオンズのエース、高橋光は、昨年の覇者オリックスを牛耳り、1失点、1点のリードを保ってマウンドを降りる。
彼のバトンを受けたのは、新人の青山だった。
ツーアウトまで持ち込んだ彼は、今シーズンから移籍をした元ライオンズの背番号10、森友哉に痛恨の同点ホームランを打たれた。
2024年3月29日。場所を仙台に変え、役者は高橋光から、タテガミ雄々しい今井へと変わる。7回を11奪三振という支配的なピッチングを見せた彼を、打線はわずかに8回に1点、なんとか外崎が援護を捻り出す。
1−0。9回表の満塁機は逃した。
9回のマウンドに上がるのは誰か。
14番増田は、キャンンプから意欲的に取り組んでいるものの、まだ安定感はない。豆田か、あるいはオープン戦でもクローザーを務めたアブレイユか。
初戦のバトンを受け取ったのは、新外国人のアブレイユだった。
ライオンズファンの2023年は、この9回の悪夢から始まった。
同じ1点差。そして、新戦力が受け持つ9回。
2023年の開幕戦のデジャブ。
アブレイユは明らかにストレートが走っていた。
先頭の小郷には、追い込んだ後のスライダーを軽打され出塁される。
僕らの心は揺らぐ。去年の悪夢が過ぎる。1発でれば逆転の場面で、迎えるのは浅村。
しかし、アブレイユは逃げなかった。
力のある、155キロに迫るストレートを中心に投げ込み、
コースは甘くとも、いい高さに放られたボールには力がある。
浅村、島内、鈴木大地を、いずれもポップフライに打ち取る。
相変わらずの貧打だし、繋がりを欠く打線。それをなんとか堪える投手陣。今のところ今年もその構図は変わらなさそう。
けれども、今日、去年の開幕で垂れ込めた暗雲は、南からの春の嵐と共に吹き飛んだ。
さあ、明日は隅田。左のエースへと育った彼が、ライオンズを連勝、スタードダッシュへ導く!
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