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昼前からビール飲むよ、国際線だもの 〜VN301便 東京/成田→ホーチミン〜

9月中旬にまとまって休みが取れたため、マレーシアとシンガポールを訪れた。
休みが取れたとはいえ、行ける日程の縛りがそれなりにある中であることと、推しメンの卒業という必要至急の事情が発生して急遽参戦を決めた乃木坂の全国ツアーで想定以上にお金を使ってしまった事情もあり、条件の取捨選択を試行錯誤しながら航空券を探すことになった。その結果、ベトナム航空が発着時間と値段の面で悪くなかったので、今回はこちらを選択。往路はホーチミンで一晩過ごすことになったので、ちゃっかりベトナムも楽しむことにした。



概要

2023年9月20日
ベトナム航空 VN301便
東京/成田9:30→ホーチミン13:45(UTC+7)
機材:A350-900

成田空港の朝

前泊した東横インからの眺め

ベトナム航空の成田発着便はハノイ、ホーチミン、ダナンと3路線あるが、朝9時台にこの3路線立て続けに出発する。そのため、チェックインカウンターはそれなりに混んでいるのではないか、と予想していた。そのため、前泊した上で7時前の時間帯に成田空港へ赴くことにした。しかし、流石に早い時間帯だったのが幸いしてなのかこちらのカウンターもまだガラガラ。ものの数分でチェックインできてしまった。「これならもう少し寝れたじゃねえか」とか、「ホテルの無料の朝食食べることできたわ」、とか思いつつ荷物を預けて搭乗券を受け取った。

カウンターから保安検査場は歩いてすぐのところにある。どんな塩梅かと様子を覗いてみると、行列ができているが、進んでいる気配はまるでない。何だ何だと思いながら周りをよく見ると、入り口が空いていない。まだ、保安検査が始まっていないようだ。周りを見渡すと、空港内に数多くあるお店もぼちぼちと開店準備を進めているところであった。第1ターミナルからの国際線フライトは朝8時15分から。24時間離着陸できるわけではない空港であることをわかりやすく示す光景だった。

すでに営業していた数少ないドラッグストアで酔い止めを買った後に保安検査と出国審査を通過する。そのあとは搭乗時刻までひょんなことから作ったプライオリティ・パスで入れるラウンジやロビーで暇を潰した。そういや、朝ドラのらんまんはこの日初めて見た。もう9月、終わっちゃうじゃん。

飛ぶぞ

搭乗券に書かれた時間の少し後に搭乗が始まった。ついに、青緑色に塗られたA350へとついに足を踏み入れる。
一昔前のビジネスクラスのような背もたれの分厚い椅子を使っているプレミアムエコノミーを素通りして、薄い今風の背もたれのエコノミークラスの中にある自席へと向かう。

エコノミークラスの座席 なかなか綺麗じゃないか

3-3-3のならびの席に2-3人座ってるかどうか、という埋まり具合でドアクローズ。自分の隣も2席空いていた。どうやら、空いている日のようだ。

ベトナムの風景や文化を取り入れたであろう機内安全ビデオを見終わったあと、少ししてから離陸する。第1ターミナル眼の前のA滑走路からなので、離陸は思いの外、早かった。

Youtube にあるベトナム航空のチャンネルにセーフティビデオがあるので、旅行気分を味わいたい方はぜひ。

このフライトにはどういう人が乗っているか、気になりはするが、いかんせんガラガラ故に状況を掴みづらい。なにせ、視界に入る乗客が両手で数えられるほどなのである。お手洗いに行くときとかに周囲を見てなんとなく分かったのは、半分以上はベトナム人だろうということだけだった。

離陸して40分くらい経過したかしないかで、アオザイを着たCAさんたちがワゴンを押してやってきた。まずはドリンクサービスが始まった。ビールがあるか聞いてみたら、缶をおもむろに見せてくれたのでそれを頂くことにする。日本時間でもベトナム時間でもまだ午前中だが、そこにビールがあるのなら、早速飲もうではないか。


ハノイビール ナッツを添えて

この日のビールはハノイビール。軽い口当たりで大変飲みやすい。味が濃い料理で料理の味を消さないだろうな、という感触だ。ナッツは何も考えずに食べ尽くした。

機内食 ハノイビールとともに

次いでやってきた機内食。選べた気がしなくもないのだが、選択肢が何だったかは忘れた。この日のメニューはチキンのてりやき丼と付け合せの漬物と果物とケーキ。そして、パン。ちょっと炭水化物のウェイトが大きい気がするが、気にしてはいけないのだ。照り焼き丼はソースの味付けが鶏肉とマッチしており、漬物もやや明るい見た目に反して、主張抑えめのあっさりした味であった。食べやすさ(とビールのおかげ)であっという間に完食した。

機内食を食べ終わり、ちゃっかりコーヒーまで頂いたが、まだまだたっぷり時間はある。ここで暇つぶしのお供になるのが個人モニターなのだが、その挙動がイマイチとしかいいようがないものであった。フライトマップはまともに表示されず、音楽は一度流し始めると一時停止が何故か効かない。画面にはボタンが表示されているというのに!これは参ったな、といったところである。更には、機内エンタメお馴染みのフライトマップは、アイコンこそあるがそもそも表示すらされない。もうお手上げである。幸いなのかせめてもの救いなのかは判断する気も起きないが、映画や動画は特に問題なく再生できるようだったが1見たい映画も特になかったので、早々に個人用モニターの相手は諦めた。何かと癖が強い端末の席に当たったのか、そもそもそういう仕様なのかは定かではない。なにせベトナム航空のA350に乗ったのはこれっきりですし、帰路のフライトは夜行便でしたので。

それにしても、このフライト、少し揺れるたびにシートベルト着用サインがすぐ点灯する。点灯しなくても全く違和感ないな、と思うくらいのちょっとした揺れでも、点灯する。この日の気象条件故なのか、お国柄なのか、このフライトの機長がそういう傾向にある人だったのかは、結局良くわからなかった。

シートポケットに入っている機内誌に目をやると”TOHOKU”の文字列が目に入った。ちょうど東北地方の特集が掲載されていたタイミングのようだ。ベトナム語はあいにく解さないので拙い読解力で英文を追いかけて、時間を潰した。

ベトナムの緑に染まった大地の上を飛ぶ飛行機はすでに高度を下げ始めていた。時々、雲に突っ込み、そして揺れていく。ベトナム上空に達してからはずっとその繰り返しであった。窓から見える積乱雲の多さはこれから味わうであろう暑さと湿度の高さを予感させるものであった。

ホーチミンの住宅地の建物がどんどん大きくなる中、タンソンニャット国際空港に着陸。伊丹か福岡に着陸する光景をイメージすれば、そう大きく外れない印象の着陸シーンであった。

降り立ってからが長い

定刻より30分くらい早く到着した飛行機は駐機場に沖どめされた。バスが何台か近づいてきた。ここからはバスでターミナルビルへ向かうようだ。早着した割にはすぐに飛行機から降ろしてもらえた。機体から駐機場に降り立った瞬間に東京と大して変わらないモワッとした空気に包まれる。しかし、すぐに冷房の効いたほとんど椅子のない詰め込み仕様のバスに乗り込んでいくので、そこまでしんどくはない。

駐機場から5分くらいかかってターミナルビルに着き、入国審査へと進む。事前に「ホーチミンの空港の入国審査は並ぶ」と聞いていたので覚悟はしていたが、やはり並んでいる。どうもフライトの到着時刻が被っているようで、待ってる側から人が後ろに並んでいく。どうも、入国審査の処理能力と需要が釣り合っていないのだろうか。
直立不動で立っているだけで大してやることもないので、eSIMの設定を済ませるが、なお暇である。メールチェックしても、ニュースチェックをしても、まだカウンターと自分の間に5人はいる。長い。かれこれ30分は待ってようやく自分の番が来た。

審査自体は特に質問されることなく、待ち時間に反してあっさりと終わった。預け荷物もすぐに出てきたので、すぐに受け取る。税関も特に止まることなく通過して、いよいよベトナムの地にと踏み出していく。


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