甲状腺乳頭癌と診断された

昨日私は自分が甲状腺乳頭癌だと宣告された。

そんな病気になってるなんて思ってもなくて、私はただ生後3ヶ月ののりぴーを病院に連れて行くか行かないかで前日まで悩んでたくらいだった。あ、あとは毎回毎回待ち時間の長い内分泌科の受診、意味あるのかなー?って。はー。また何時間も待つのかー嫌だなーってそんなことしか考えてなかった。

「今日は一人でこられました?」一瞬先生の顔が引き攣った。

「はい。一人です。」そんな返しをしたのは覚えている。

「先週の検査の結果、悪性でした。」頭に雷が落ちたみたいな、そんな感じだった。

そこから部屋を出るまで何を話したかあんまり覚えていない。ただ、甲状腺の乳頭の〜〜みたいな言葉だけは覚えてて、清算を待つ時スマホでその単語を入れて検索していた。なんだか他人事のようなふわふわした感覚。私は癌なんだ。

育休中でお給料が5ヶ月程出ていない今、その検査費すら出したくなかった。なんならもう、生命保険すら解約しようかと考えていた時期だった。スマホで病気を調べている時、ちゃんと検査してよかった。生命保険解約しなくてよかった。と心底思った。

のりぴーは実の父に預けていた。病院に父が迎えに来てくれた。

父は定年退職後、なんだか昔の父じゃないような起伏が激しい現象が続いていてそもそもの亭主関白具合がさらに増して3.4年前からうつ病だ。(私たちには知られたくないのか内緒にしている。バレバレだけど。)

先週はまさにハイテンション期だったが昨日は比較的穏やかだった。

「悪性やったわ」

泣きたい気分だったけど、穏やかとはいえ、なんだかおかしい父に私の気持ちが伝わる訳もなくトンチンカンな受け答えをされた。

きっとそんな深刻な状態じゃないと思ったんだろう。確かに先生に比較的進行も遅くほぼ治ると言われたような気もする。

今回ばかりは少しトンチンカンな鬱気味な父親に救われた。

お昼ご飯を食べに行こうというので近くのガストへ行った。

こんなにへこんでいるのにお腹も空いていてモリモリ食べた。父は区長になるのならんの、弟の年収がこんだけらしいだの、おばあちゃんが日曜に退院するだのそんな話をしていた。

少し気分が落ち着いたそんな時に旦那から電話がかかってきた。深刻そうな声で「大丈夫か?落ち込んでないか?」と聞かれた。多分それが普通の反応。笑

「うん、びっくりしたけど、早く見つかってよかった。大丈夫だよー」笑いながら答えていた。

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