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今日会いに行きたい!気になる土偶#056盛岡市遺跡の学び館

いよいよお盆休みがスタートですね。
先日訪れた博物館では、
一足早く夏休みに入ったキッズたちが、縄文土器や土偶を当てるクイズで大盛り上がり!
この体験は夏休みの自由研究の材料になるそうです。

楽しい体験から縄文文化が広まっていくこと、
縄文ファンとしては大いに期待したいところです。

博物館でのキッズたちの盛り上がりを見て思い出したのが、一年程前に挑戦した青森板状ばんじょう土偶神経衰弱
この一年で土偶愛が一段と高まったと自認している私、今なら高得点が狙えるかしら⁉

板状ばんじょう土偶神経衰弱だけに、
出場しているの土偶は、どれも似たりよったり!
小さい土偶ながらなかなか手強い相手です。

板状ばんじょう土偶は約6000年前に青森県を中心に出現しました。
厚さ1~2㎝程の板のようにペタッとしている土偶は、支えなしでは自立することができず、その多くが手の平に収まるサイズです。

どれも似通って見える板状ばんじょう土偶ですが、その姿は出現時から少しづつ変化をしています。

初期の板状土偶は、
カオの表現はもとより、
身体もはっきりとは表現されていませんでした。


形は逆二等辺三角形や丸みを帯びた長方形、
十字形をしたものなどが多く、
手足はなく、厚さは1㎝にも満たず、
体には何であるか分からない文様があり、
人形ひとがたの土偶のイメージからは、かなりかけ離れたものでした。

縄文時代前期
盛岡市遺跡の学び館

やがて、頭や体の輪郭もはっきりと象られ、
小さな腕も出現し始めます。

カオには、目や口を〝穴を開けて表現〟
女性を表す胸や臍は〝出っ張りで表現〟
徐々に人に似せた形になっていくようです。

脚の表現があるものも出現します。
身体に開けられたいくつもの穴は、
身体の重要な器官を表しているようです。

同じ地域の土器と同じ文様が描かれているものもあります。

カオの表情にも、
だんだん個性が出てきたようです。
胸の表現は、
はっきりと女性であると主張しているようです。

中空の頭の上には不思議な穴、
徐々に立体的になっていくような…予感を感じます。

バリエーションが増えてきます。
いろいろな表現には、
土偶の情報が伝わるうちに変化したり、
違う文化が合わさったり、
作り手の個性であったり…等々、
いくつかの理由が考えられるようです。

このように、おおよそ土偶とは思えない板状の土偶が徐々に変化し、やがて手足のある立体的な土偶となり、さらに変化を続けて東北地方を代表する遮光器土偶へとなっていきます。

この変化には、板状ばんじょう土偶が誕生してから、およそ3000年の歳月が流れています。

その間には土偶があまり作られなくなったり、土偶を盛んに作っていた遺跡がなくなったりと数々の紆余曲折がありました。
それでも「土偶という文化」は途絶えることなく続いていたのです。

さて、一年ぶりの板状ばんじょう土偶さんたちとの対峙はというと…、
結果は以前と殆ど変わりなし。
土偶愛はゲームに関係ない?
それとも、まだまだ愛が足りない?

最後までお読みくださり有難うございました☆彡


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