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ナニカがうごめいている縄文土器

土器の表面に幾つものうねりがある土器…
縄文時代中期(今から約5,000年前)の長野県岡谷市花上寺遺跡出土の有孔鍔付土器ゆうこうつばつきどきです。

いくつものうねりは、
よく見ると中央部の大きく盛り上がったナニカから繋がっています。

ヘビのようにも見える
得体の知れない物体がうごめいている
ゾクゾク
するリアル感!

岡谷市美術考古館蔵

有孔鍔付土器ゆうこうつばつきどきとは、口縁部に貫通する直径5mm程度の小さな孔が列状に空き、胴部に鍔状(ひさしのように出ている部分)がある土器です。

酒造り用の土器、または上部に動物の皮を貼り太鼓にしたなどの説があります。
形は樽型や壺型、浅い鉢型などで、大きさは大小様々あるようです。
同様の土器の中からぶどうの種の痕跡が見つかっていることからも、酒樽説がやや優勢のようです。

躍動感あふれるうごめく文様は今にも動き出しそう!
中央の盛り上がっている何モノかは、見ればみるほど何であるかが分からなくなってきます。

湖を望む祭祀の場で、皆でお酒を飲んで、太鼓に合わせて歌って踊って。
縄文人が酒樽としても、太鼓としても使っていた様子を想像してしまいます。

お読みいただきありがとうございました。

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