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1、好きになってもらうこと 2、約束を守ること  3、儲けさせること

新卒で入社した会社は、従業員20名ほどのベンチャー企業だった。会社を離れてみて、色々と見つめることもできたと思う。

どこに行っても使える考え方を学べたことは大きい。本田宗一郎の言葉からきているという3つのことが学べたことは、僕にとって大事なことだったと今でも思う。


1. 好きになってもらうこと
2. 約束を守ること
3. 儲けさせること(相手の利益になること)


企業の中で働いたことがなかったので、ほとんど何も知らない状況だった。毎日のように、1. 好きになってもらうこと、2. 約束を守ること、3. 儲けさせること(相手の利益になること)を呪文のように社長から聞いていた。

社会に出たら、実力、スキルとかそんなものが評価されるのだと思っていた。もちろん、それは他人から評価される重要な要素なのだけれど、”政治力”が大事なのだということも同時に学べたのだった。当たり前のことだけど、会社は人の集合体で動いていて、その人は感情を持っている。そして、僕たちは感情を持って動いている。いつも合理的な判断ばかりを下すわけではないのだ。

自分が働いていた営業としての側面に光をあてるならば、大げさに言うと以下の3つのように考えていた。


1. 営業先の会社に好きになってもらうこと
2. 営業先に対して約束を守ること
3. 営業先の会社を儲けさせること(相手の利益になること)

1. 営業先の会社に好きになってもらうこと

相手の会社に僕という人間を好きになってもらうことが大事だった。営業先の担当者には勿論のこと、その担当者の上司にも好かれる、会社の重役にも好かれる。そういう営業を目指していた。感情論にするわけではないが、感情的に好きな人間には、まず声をかけてくれるのだ。これを気づけたことはかなり大きかった。具体的には、単純に担当者との接触回数を増やしたのだ。メールをする、電話をする、訪問する回数を増やす。そうすると、自然と相手からも反応を増えてきて、仕事をくれたりする。

2. 営業先に対して約束を守ること

「約束を守る=信用を積み重ねていくこと」だと思っている。会社としても個人としても、信用されるということは大事なことだ。信用というものは、築く時には時間がかかるけれど、壊すことは以外と簡単だということも同時に学ばせてもらった。信用を作るには、小さなことからきっちり自分の言ったことを守っていくことだ。

「10時に訪問します」
「今日の5時までに提案のメールを送ります」
「3日までには、納品します」

こういうことを一つずつ守っていくことで、こいつに仕事を頼んでも一定の品質は保ってくれるはずという相手の『期待値ハードル』を越えることができる。小さなことでも約束を反故にしてしまう人は、相手にとってどんなに美味しい話であったとしても、「その話ほんと?」と思われて、結局信じてもらえなかったりするのだ。

期日までに連絡をしない、納期を守らない。こんな人が意外といることにも気がついた。例え自分の気持ちを楽にするために、できないにもかかわらず安請け合いをして、「◯◯日までに納品します」と言ってしまう人がいて、それが大きな問題になることも反面教師として大きな収穫だった。

3. 営業先の会社を儲けさせること(相手の利益になること)

3ができていなければ、そもそも意味がない。好きになってもらって約束を守っても、相手に得がなければ、継続的な関係を続けることは難しい。営業も営業を受ける担当者も、会社対会社の代表として付き合いがあるので、相手の会社が儲かる(利益になる)ことが達成されないと、長続きはしない。具体的に言及するのであれば、「コストカットに繋がった」「売り上げが上がった」「業務が改善された」などだろうか。

これは、何も営業だけに限定される話ではないと思う。学生の頃はそんなこと全く知らなかったけれど、会社は結構政治的なのだ。声が大きいことで、それが会社の決定に影響したりする。そして、「社長に好かれているから、仕事があいつにいく」とか愚痴をこぼしている人もいる。良いのか悪いのかそれが普通なのだ。

前職の社長に言われた。会社も社会の延長上という言葉は今でも忘れられない。生まれてすぐに触れる社会が「家族」で、次に「幼稚園」だったり「学校」だったりする。そこで起きていたことが、会社という社会でも起こりうるのだ。衝撃的だったけれど、ほんとに当たり前ことだ。

そんなことを色々と考えた日曜日だった。

※元ブログからの転載
http://123kanuu.fool.jp

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