日本人目線でも安心して子供を通わせたいと思える幼稚園の探し方@マレーシア

2023年7月、私は妻、娘とともに前の任地国からそのままスライドする形でマレーシアのクアラルンプールにやってきました。

マレーシアに来て、家探しとするときに一番に考えたのが娘の幼稚園。

前の任地国で娘を幼稚園に連れて行ったのは、まだ娘が3歳になる前。見た目も言葉も違う子供たちに囲まれ、怖かったのでしょう。よく泣いている姿を目にしました。

とくに今でも記憶に残っているのが、お迎えの時間より少し早めに迎えに行ったときのこと。園庭で遊ぶ子供たちの輪から離れた隅で、娘が居場所なく一人で座って、じっとどこかを見ている姿がありました。

娘を海外へ連れてきたのは自分なのに心が痛くなって、本当に娘に申し訳なくて。今でもそのときの姿は目に焼き付いています。

だから、マレーシアに来たときは、まず娘の幼稚園が一番。何よりも娘が楽しく過ごせる幼稚園を見つけてあげたい。そう思っていました。

でも、探してみるとよくわからなくなってしまいます。

日本からも教育移住が盛んなマレーシア。ネット上には教育移住を目的とした学校の情報があふれています。

ただ、よく見てみると、小学校の情報がメインで幼稚園の情報はあまり無いんです。それと、当たり前ですけど、留学エージェントは学校にとって都合の良い情報しか書かないわけで。

どうしたら娘にとって最適な学校を見つけてあげられるんだろう。そんなことを思っていました。

それから8か月が経過して、今では娘も通っている幼稚園にすっかり慣れている様子。

先日、幼稚園のお友達のお誕生日パーティに初めてお呼ばれされたんです。それもマレーシア人のお友達から。同じクラスのお友達何人かも一緒に呼ばれていたけれど、そのなかに娘が入ったことが本当にうれしくて。

当日、パーティの出し物でピエロが来たんです。ピエロが音楽をかけながらマジックを披露するシーンがあって、そのなかで、娘がインド人のお友達と一緒に踊っていたんです。

あの園庭で一人じっとどこかを見てた娘が、外国人のお友達と一緒にふざけて踊ってる。もう本当にうれしくて。外国人の親御さんと話すの気を遣うなぁ、、とか思っていたけど、もう本当に行ってよかった。

私たちと同じように、お子さんの幼稚園選びで困ってる方ってたくさんいると思うんです。

・ とりあえず家から近ければよいというものじゃない
・ せっかくだから英語を身につけてほしい。日本人ばっかりで固まっちゃうの嫌だな
・ でも、日本人がいないと日本人の子供の扱いに慣れていないかもしれない。自分の子供を預けるの不安だな
・ 自分たちがいないところでもちゃんと子供のこと見ててくれてるかな

そんな人たちに向けて私たちの幼稚園選びの経験を共有したいと思います。

これが正解だとは思ってないけれど、少しでも子供のことを思う親御さんの役に立てれば本当にうれしいです。


日本人目線でも安心して子供を通わせたいと思える幼稚園の探し方

たぶんこの記事をご覧になる方は初めてマレーシアで幼稚園探しをされる方がほとんどだと思います。

そのなかで、いきなり各論に入るよりもまず結論から書いてしまう方が理解しやすいのではないかと思います。

なので、結論。私たちはこうやって娘の幼稚園を探しました。

① Googleで”マレーシア”、”幼稚園探し”といったキーワードで検索。留学エージェントのサイトが上に表示される。いくつか見て、なんとなく感覚をつかむ
② 日本人が少なそうなエリアで、かつ、自分が生活できそうなエリアを探す
③ Google Mapsで”Kindergarden”や”Nursery”といった単語で検索する
ヒットした幼稚園のWebサイトを見て、良さそうなところに片っ端から連絡する
④ 返信が来ない場合もあるので、必要あれば電話もしくはwhatsappでフォローする
⑤ 実際見てみる
⑥ 何校か行って比較する
⑦ 体験入園させてもらって娘の反応を見る
⑧ 入園を決める

あらためて書いてみると、めちゃくちゃ普通ですね。

ただ、このなかで「実際に見てみる」で何を見るのかがポイントだと思います。何を見れば日本人目線でも安心して子供を通わせられる幼稚園が見つかるのか。

このあたりを書いていきたいと思います。

前提条件

詳細に入る前にまず前提として、私たちのやり方が誰にでも当てはまるとは思ってません。

他のご家庭も同じだと思いますが、妻の存在が幼稚園探しには大きな影響を与えました。妻がどういう考え方を持つか次第で、幼稚園探しのやり方や見るポイントもまったく変わるものになると思います。

その意味で、きちんと私たちのことを書いておくのがよいと思いました。

  • 家族構成は妻、娘4歳

  • 私はマレーシアに来る前から複数か国で駐在経験あり。海外生活には慣れている

  • 一方、妻は日本生まれの日本育ち

  • これまで海外経験はなし。30歳を過ぎてから初めての海外生活

  • 英語は苦手。人付き合いも苦手。初めての人と話すと気疲れしてしまう

  • そのため、英会話学校や習い事など新しいコミュニティに自分から入っていくのは及び腰

  • 自分が英語で苦労している分、娘には英語で苦労しないようにしてあげたい

  • 心配性。何かあると悪い方にばかり考えてしまう

  • きれい好き。娘がまだ小さいこともあり医療や衛生面が気になる

  • 金銭感覚は経済的な方

娘の英語について

妻、私ともに娘には英語を身につけさせてあげたいと思っています。

日本人の方や他のご家庭をまったく否定するつもりはありませんが、娘はまだ小さく、日本人のお友達がまわりにたくさんいるとどうしても日本人のお友達同士で固まりたくなるだろうと思いました。それ自体は自然なことだと思います。

ただ、せっかくマレーシアで子育てをしているのだから娘にはいろいろな国のお友達と触れ合ってほしい。

また、娘がどんな人生を歩むにせよ英語はますます重要になっていくだろうから、自然に言語が身につく今、英語を楽しみながら学んでほしいと思いました。

そのため、住む場所はMont Kiaraなど日本人が多いエリアを意図的に避けました。幼稚園探しもそのなかで絞ることにしました。

幼稚園見学で見るべきポイント

幼稚園見学までは上で書いたようにGoogle Mapsから検索し、直接連絡して見学のアポを取っていきました。

ここでは実際に幼稚園見学の際、チェックしていたポイントについて説明します。

大事な娘のことですから、本当はたくさんたくさんあります。でも、当然全部を満たすような幼稚園なんてありません。

その意味で、私たちがこだわっていたポイントは以下の3つです。

・ 日本人園児の数
・ 一クラスの園児と先生の比率
・ 監視カメラの有無

それぞれ見ていく前に大事なこととして、この3つの前提となる考え方をお伝えします。

主義主張よりも事実を見る

いきなり残念なことを書いてすみません。でも、良いことばかり書いても本当の意味で口コミにならないと思うので、あえてネガティブな話から始めます。

幼稚園のWebサイトを見ると、すごく素敵な内容がたくさん書いてあります。教育方針や園の運営方針など。

でも、ここはマレーシア。そして、私たちは日本人。日本は世界でもっともサービスに求められるレベルが厳しい国だと思います。その日本で教育を受けてきた私たち親からすると、マレーシアのサービスは気になるところが多いのも事実です。

〇〇と書いてあるけど、実態は守られていない。〇〇と言っていたけど、いつの間にかなくなっている。こんなことがよくあります。

教育方針や運営方針で掲げた理想をきちんとオペレーションできるって本当にすごいことなんです。

もちろんそういう幼稚園もあると思いますし、私が知らないだけだと思います。ただ、すみません。私はそういう幼稚園を知らないので、自分ができる範囲内で安心できる幼稚園を見極めようと思いました。

それが主義主張ではなく事実を見る、です。

日本人園児の数、園児と先生の比率、監視カメラの有無。これらをどれも事実であり、聞く相手によって違う答えが返ってくるものではありません。

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

①日本人園児の数

住む場所をMont Kiaraからずらしたとはいえ、私たちが住む町にもある程度は日本人の方がいます。

次で述べる園児と先生の比率にもよるのですが、だいたい一クラス12名がMaxに設定されていることが多いです。

そのなかで、一クラスに日本人のお友達が5人も6人もいたら、誰だって日本人同士で固まりたくなるし、日本語で話したくなると思います。まだ英語に慣れている子供にとっては、それはごく自然なことです。

ただ、私たちは娘にできるだけ早くから英語に親しむ環境で育ってほしいという思いが強く、日本人が少ない幼稚園を探しました。

基本的に留学エージェントが日本語で記事を書いている園には日本人の園児が多いです。私たちは留学エージェントのページではなく、Google Mapsからエリアを指定して選びました。

そのうえで、あとはもう毎回聞くしかありません。学校によっては多様性を維持するために一つのクラスに同じ国籍の園児の数を制限している学校もありますが、少数派だと思います。根気強く聞き続けましょう。

一方で、ローカル色が強くなると、これまで日本人の園児を受け入れたことがなかったりして、それだけ日本人の対応に不慣れです。とくに私たち日本人の親御さんはいろいろ気になる点が多いので、学校とのコミュニケーションを重視しがちですが、学校側からするとなぜそれを聞かれるのかわからず、コミュニケーションの負荷だけかかるのでフラストレーションが生まれがちだったりします。

私たちは同じクラスに日本人がいるから即ダメというより、上とのバランスとして1~2人くらいなら、まぁいいかと受け止めていました。

②園児と先生の比率

園児と先生の比率も重要だと思います。

もちろん学校によっては12人の生徒を抱えながらも、どの生徒にも偏りなく十分に接してくれる先生もいると思います。

でも、私たちは前任地でまだ当時はまったく英語が話せなかった娘が完全にほったらかしにされ、校庭で一人寂しくどこかを見ていた姿を覚えています。

英語が話せない、カルチャーギャップがあるからこそ、逆に余計に目をかけてほしいと思いますが、ここはマレーシアで、それがなされる保証もなく、自分たちでできる範囲で娘にできるだけ良い環境を用意してあげたい。

1人で12人を見る先生よりも、2人で12人を見る先生の方がまだうちの娘にも注意を向けてくれるだろうと思いました。

③監視カメラの有無

前任地の幼稚園でもそうでしたが、マレーシアの幼稚園も親御さんが送迎以外で園内に入ることを禁止する学校がほとんどだと思います。このあたりは家庭と学校との区別や親から徐々に離れることを学ぶという意味でも、理解はできることだと思います。

ただ、やはり私たちは日本人でマレーシアの幼稚園で娘がどんな生活をしているか想像ができません。
(日本だったらこんな感じだろうと自分たちの経験からわかる)

その意味で、監視カメラが園内に設置されており、自分たちのスマホから園内の状況を確認できるシステムになっている幼稚園は安心感がありました。

先生たちに何か注文をつけてやろうといったネガティブな意味合いはまったくありません。シンプルに娘がどんなものを食べているのか、どんなふうにトイレに行っているのか、いつ昼寝をしているのか。そういったことがわからなくて不安だったのです。

園内に監視カメラはついていても保護者のスマホと連動している幼稚園は少ないです。私たちが学校見学に行ったときも「他の保護者が見ているから、園内ではCOVID対策としてマスクをしてください」と言われ、逆にそれが安心感がありました。

おすすめの幼稚園

上記の流れで幼稚園探しをした結果、全てに当てはまる幼稚園を見つけました。日本人園児は学校全体でも1~2人(全体で100人以上)、園児と生徒の比率は8:1、監視カメラで常時状況が確認可能と、私たちが求める条件の通りだったのですが、あいにく家から距離があり、車を持っていない私は残念ながら見送りました。

見ていただくとわかる通り、場所がTTDIエリアであまり日本人が多く住むエリアではないこと、Starling Mallのなかにあり、公共交通のアクセスが悪いことが、日本人が少ない理由かもしれません。

ただ、学校はとても清潔で、Starling Mallにはダイソーやスギ薬局も入っていて、お買い物にもぴったりです。

興味があれば、ぜひ連絡をしてみてください!入園窓口の方もとても親切でしたよ。




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