デヴィッド・ボウイの「世界を売った男」をブックオフに売った男

デヴィッド・ボウイ。その功績は今さら僕がどうこう書くことではありません。1つの音楽性に留まることなく、常に音楽性を変化させ、若手のミュージシャンからも積極的に音楽性を取り入れ、常にチェンジし続けたメジャーなカルトヒーロー。

僕はデヴィッド・ボウイのアルバムは大体すべて聴いています。90年代のアルバムに2〜3枚聴いたことないのがあるくらいでしょうか。あとティン・マシーンのセカンドも聴けていないです。でもあとは概ね聴いているし、今でも定期的に聴くくらい大好きなミュージシャン。

デヴィッド・ボウイとの出会いはあまり覚えていないです。ただ聴き始めた時期は他の大御所洋楽ミュージシャンと比べると遅かったです。少なくとも大学を卒業してからです。実は一度、高校時代にデヴィッド・ボウイを聴いたのですがあまりピンとこなかった。改めて大学を卒業してからジギー・スターダストやロウを聴いて「おー!」となったのです。

さて、本題に入ります。「世界を売った男」(原題:The Man Who Sold the World)は1970年に出たデヴィッド・ボウイの3枚目のアルバム。正直ボウイのアルバムの中ではそんなに存在感ののある方ではない、という印象です。ボウイのキャリアでも重要作のスペイス・オディティとハンキー・ドリーに挟まれたアルバムで、注目される理由はアルバムの内容そのものより「タイトルソングをニルヴァーナがカバーしていた」という方が多いのではないでしょうか。

しかし、僕は決してこのアルバムが嫌いではありません。そして存在感がないと書きましたが、人気がないわけではない。70年代のボウイのアルバムはどれもキャラが濃くて存在感があって、そんな中でちょっと地味かな?ってだけの話で、名盤に違いないと思っています。このアルバムがあったからこそ、次のハンキードリー、次の次のジギースターダストが生まれたと思いますね‥!

この曲のカッコよさたるや!ミック・ロンソンのギターが最高だし、ボウイのソングライティングとボーカルは言わずもがな。やはり皆さんに聴いてほしいアルバムですね。ちなみにボウイはニルヴァーナは大好きだったのですが、ニルヴァーナにカバーされてからは「ニルヴァーナがカバーしてましたよね」と言われすぎて、ちょっと辟易としたそうです(笑)


本題に入ります。

3年前からサブスクリプションを導入し始めました。それまでCD現物に拘り続けていた僕はサブスクを勧められても頑なに始めなかったのですが、無料期間もあるしとりあえずSpotifyを試してみるか‥と遂にサブスクを始めることにしました。

衝撃を受けました。聴きたかったあのアルバム、自分が必死に集めたミュージシャンのあのアルバム、名前すら知らなかったミュージシャン、そういった人たちの作品を手軽に、しかもちゃんと合法的に聴ける。自分が再生すればちゃんとミュージシャン側にお金がはいる。それまでCDにのみ拘り続けていた僕が導入して1週間であっさり「サブスク最高!」となったのである。切に大学時代の自分にサブスクを使わせてあげたい、そんな風に今でも時々思います。

で、CD現物に拘り続けていた男ですから、当然ながら自宅には大量のCDがありました。ちゃんと数えたことはないですが、おそらく3桁では収まらなかったはずです。もう置き場所もないし、そろそろどうにかしなきゃいけない‥と思っていた頃なので、僕はCDを売ることにしました。

しかしやはり全て売るのは忍びない。そこでCD仕分け大会の始まりです。これはサブスクにあるけどお気に入りだから手元に置いておきたい、これはサブスクにないから売ってはいけない、これはサブスクで聴ければいいから売ろう、という感じで仕分けしていきました。そして売ることになったCDは数百枚になりました。これをブックオフの宅配買取サービスに依頼して、集荷してもらうことと相成りました。たぶん数万円に登りましたね。廃盤のやつとかはちゃんと高値で売れたのでビックリした記憶があります。

ビートルズ、ビーチボーイズ、ザ・フー、ツェッペリン、デヴィッド・ボウイ、クラッシュ、ブラー、ストロークス、スピッツ、サニーデイ・サービス、キリンジなどのお気に入りは全て手元に残しました。

手元に残ったお気に入りのCDを棚に並べ直す。そこで気付いたのです。そう、みなさんもうお分かりですね。それじゃ、いきますよ、せーの!


「デヴィッド・ボウイの世界を売った男がない!」


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そう、どうやら「世界を売った男」を誤って売る方に入れてしまい、二束三文で売り飛ばしてしまったのです。他にも売るつもりのなかったザ・フーのトミーやビーチボーイズのトゥデイ!なんかも売ってました。結構な枚数だったので、何となく売る方に入れてしまったんでしょうか‥今となってはわかりません。

Who knows? not me

We never lost control

You're face to face with the man who sold the world 


to the book off


おしまい。


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