音楽にジャンルなんか関係ないよね!と言われると、僕は困ってしまう

タイトルの通りです。人と音楽の話をしていると、タイトルのようなことを言われることがたまにあります。そう言われると、その場では「はぁ‥そうですね」と返すけど、心の中では「いや関係あるわ、少なくとも俺には」と呟いている。

ジャンルに関係なく、良いものは良いよね!


当たり前じゃん!そんなのわかってんの!わかった上で、これはこういうジャンルで〜とか、俺はこういうジャンルが好きで〜って話をしているんですよ‥。

良いものは良いよね、そりゃそうだ。その言葉の思考停止感がどうも僕には合わない。ジャンル関係なく良いものは良いよね、という人の好きな音楽がだいたい特定のジャンルに寄っていた、なんてことはいくらでもある(聴くものに偏りがあることは全く悪いことではない) 実はあなたの「良いものは良い」は何かの決まりに乗っ取っているのではないですが‥と。

ジャンルはレコード会社や評論家が商業レッテル貼りでつけた‥そういう側面も確かにあるんだろう。でも音楽がジャンル付けられてから一体どれくらいの時間が経っているのだろう、もしかしたらスタートがそういう商業的側面やレッテル貼りからだったのかもしれない、でも今はそんな悪い側面より「こういう音楽なんだよ」「こういうジャンルが好きな人にはこれもオススメだよ」と人と話すときにも役に立つし、自分が聴く上でも「マイブラが好きだけど、同じジャンルにはライドというバンドがいるのか!」と可能性を広げるのに大いに役に立つし、リスナーとしては良い側面のほうが大きいのかなと思っている。それにヒップホップやレゲエはジャンルの歴史を知った方がより楽しいジャンルだったりする。

Twitterでこんなツイートをしました。

調べたらRHYMESTER宇多丸さんの発言でした。その通りだと思う。流れとしてはリスナーから届いた「友達と音楽勧について口論になった。ジャンルに拘りすぎて頭固くない?と言われた」というメールから始まったトークだった。詳しくは是非こちらのブログを読んでみてください。

https://anond.hatelabo.jp/20090105122446


ジャンル分けが嫌いな人を否定する気もないし、好きに聴きゃ良いと思うけど「ジャンルなんか関係ないよね!良いものは良いよね!」を押し付けないでくださいね。僕もジャンルに拘った聴き方をしなければいけない、歴史背景を知らなきゃいけない、必ずこうしなきゃいけない、なんて思っていません。

聴き方は自由です。ただそういった中で「ビートルズはこういう歴史背景で、こういうジャンルから派生して生まれた」という情報があると、聴くのがもっと面白くなる!僕はずっとこういう風に音楽と接してきたので、ジャンルや歴史背景を踏まえて音楽を聴くことが多いです。。ビートルズと同じ時代のミュージシャン達を語る上で、絶対にビートルズの名前って出てくるじゃないですか。バーズやホリーズのサウンドを語るときにビートルズの存在を無視して語ることの方が不自然だし‥。

なので良い音楽にジャンルなんか関係ないよね!良いものは良いよね!と言われると、困ってしまうのです。そんなこと当たり前で、それを踏まえた上で話をしているので‥。


追記:僕はよくミュージシャンがパーソナリティのラジオを聴きますが(草野マサムネさんや、他にも週代わりパーソナリティの音楽番組など)、ミュージシャンの人もジャンルの名前を出して音楽を紹介しています。ジャンルをあくまで音楽を聴く上でより楽しくするもの、可能性を広げるもの、として捉えるといいのかな、と思います。

それにジャンル付けが弊害を生むパターンももちろんあります。渋谷系や青春パンクなんかそうでしょう。物事の多くには光と闇があるもので、ジャンルを嫌う人の中にはその闇を増幅させてしまっていないかな、と思うことがあります。

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