インターステラーと交霊術

インターステラーは5次元やブラックホールを扱ったしっかりとした物理学の映画だ。この映画が大好きなオイラはオイラプロデュースでインターステラーを題材に物理学を解説している物理学者山崎詩郎先生をお呼びして「『インターステラー』で学ぶ相対性理論超入門」というイベントを開催したこともある。
なので、5次元の構造とか、なぜあの映画ではブラックホールがあのように見えているのか、などこの映画の物理学的側面に触れてはいるのだが、今回はそれとは全然違う側面でこの映画を見てみたい。
西洋には交霊術(降霊術)というのが大昔からあって、近代でも大流行したりしている。この交霊術を題材とした映画もけっこうある。クリント・イーストウッド監督の『ヒア・アフター』はマット・デイモン扮する霊能者が交霊術をおこなうことにより、依頼者と心を通わせていくという感動的な映画だ。
そして、この交霊術はインチキも多かったらしく、インチキ超常現象を暴く専門家の科学者キリアン・マーフィーとシガニー・ウィーバーがロバート・デ・ニーロ扮する超能力者に対峙するという『レッド・ライト』は緊迫したサスペンス映画。
同じくインチキ霊能力者のトリックを見破る実績のあるマジシャン(コリン・ファース)が霊能力者(エマ・ストーン)のトリックをあばこうとして逆に恋に落ちるという『マジック・イン・ムーンライト』というほのぼのとした恋愛映画。と交霊術をテーマとした映画も幅が広い。
このような色々な映画にこっくりさんやテーブル・ターニングのシーンが出てくるのだが、パターンは同じで、霊魂と交流した時に家の中で音がしたり、声がしたりする。
それをもとに霊魂からのメッセージを読みとったり、交流したりするのである。
さて、ここからが本題だ。この霊魂からのメッセージが物理現象であらわれるというシーンというか景色、インターステラーの有名なシーンとかなり似ている。
主人公のおじさんは時間を超えた5次元だか宇宙のどこかだかにぶっ飛んでいるのだが、それは地球の3次元から見ると霊魂状態になっている状態に近い。
その霊魂っぽいおじさんがこっくりさんやテーブル・ターニング的手法で5次元からコミュニケーションを取ろうとしている。そのシーンに最新現代物理学と大昔からの交霊術の景色の交流を感じるのだ。

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