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11/10実装Landing Point市川雛菜編を読む

yahaaaah!!いれぶんです。こちらは11/10に実装されたLP雛菜編の感想文兼怪文書となる記事です。以下注意点です。

・記事というよりかはただの自分用の感想まとめなのでいろいろ話が飛躍してる気がします。
・コミュ内容のネタバレを含みます。さらに今までのノクチル全体のコミュの内容を前提としつつ絡めるのでさらにネタバレと妄想が飛躍します。お気を付けください。
・私個人の好意的・拡大解釈および誇大妄想を含みますが、それらを押し付ける意図のものでありません。むしろ自分の考えとの違いを発見してより幅の広い解釈を見せてくれ…。
・ゲーム内プロデューサーのことは名前が分からんので「シャニP」と呼称します。

では以下本文となります。

オープニングコミュ「Congrats?」

 時は夕刻、場は事務所、雛菜は眠そうにシャニPの呼びかけに答えていますが、ワンマンライブのことと分かった途端跳ね起きています。これだけで雛菜がワンマンライブを楽しみにしていることが分かりますね!
 シャニPは「この前もメイクとかステージのこととか色々提案してくれたろ」ということで、今回もなるだけ意見を反映したいとのことです。これ感謝祭編のことかな?「そういうのがすきだから」という雛菜はその提案にとっても乗り気。雛菜が嬉しそうだと俺も嬉しいよ(共感覚)。

 雛菜はすでにアイデアはいっぱい持っているようですが、なんと「他のアイドルのやってたセットなんかを結構スクショしてる!」なんて言ってシャニPを驚かせています。雛菜研究家~!!取り敢えずいいと思えたらすぐスクショして残しているようで、「色々あり過ぎてどこにあるかわかんない」と言いながらそれらを眺めてインスピレーションを得ようとしています。初めて出会った時のアイドルに対して適当そうに感じられた雛菜が嘘みたい。雛菜は「たのしい」に向かうための労力は一切惜しみませんね!そんな雛菜を見たシャニPもどこか嬉しそうで、事務所の資料なんかを使ってもいいと伝えています。

 さらにSNSを使ってワンマンライブの宣伝もしちゃおうとしている雛菜、スマホを取り出したかその矢先、急に黙り込んでしまいました。シャニPが尋ねると、「『トール』というワードがバズってるから透先輩のことかと思ったけど」「前に共演したアイドルの人だった」ということらしいです。いやG.R.A.D.編のあいつじゃん!!まさかの続投!?予想外。
 そんな彼の名を雛菜は透と同じ名前だということでちゃんと覚えていたようです。雛菜は学校の先生の名前すら碌に覚えていないので結構なイレギュラーですよこれ。しかしこのトール、なんと「卒業」するらしいです。それは当然学校を、とかではなく「アイドル」を辞めるということらしいです。シャニPの言によれば最近も結構活躍していたらしいですが、突然の引退というところでしょうか?向こうのトールのファンの心境如何ばかりか…。

 そのニュースを受けた雛菜は、何か深く考えるように、「あの人、アイドル終わりなのか」と零しました。ぐぅぅぅ(脳負荷急上昇)。出たよ雛菜のコミュにありがちなゆらりと立ち上る「終わり」の匂い。現時点ではどういう展開になるのか分からないにしろ、アイドルとしてか、はたまたまた何か違う時間のことか、ともかくこの雛菜のLP編は何かの「終わり」に対する向き合い方がテーマであると思えてしまいます。まだ始まったばっかだろお前ら!物語としてもアイドルとしても!どうなるんだこれ。

シーズン1コミュ「dunno」

 雛菜は学校で例のトール卒業についてのニュースを読んでいるようです。サボり?そこにはトールがグループの中心的存在であったこと、人気リアリティー番組に出演したこと、卒業後はタレントや俳優としてやっていくつもりであるということが記されています。まぁありがちな形だとは思いますが、むしろここまで雛菜が他人のニュースに興味を持ってることの方が驚きです。何か思うところがあるのでしょうね。そこには「トール卒業記念、ライブ無料配信」という文字が踊っています。

 場面は変わり、雛菜はシャニPを事務所で待ち構えていました。もうワンマンライブについての演出や衣装のアイデアを沢山持ってきたようで、シャニPも感心!さらには「衣装は今まであるやつと、もし新しいのが用意できるなら」と斬新な衣装を持ってきたようで目の前のプロデューサーも唸っています。しかもここ、ただ自分の思う新しい衣装だけじゃなくてシレっと既存の衣装を使うことも提案してるのが凄まじい!新しい方が通らなかった時への保険もしっかりかけておる。雛菜有能~!!
 しかも加えて「でも結局衣装はやる曲に合わせたほうが良いと思ったから先にセットリスト決めないと」と的確な意見を出し、更には曲の間に挟むMCの内容についても話し始めます。シャニPの…シャニPの立つ瀬が…なーんて【TRICK☆☆☆】みたいなことにはなってませんが、とにかく雛菜はこのワンマンライブに対するやる気に満ち溢れているのが分かりますね。雛菜はシャニPに言われた通り、事務所の倉庫を漁ってみたらしく、どこかのアイドルグループが演出に使ったような小物が283プロにもたくさん眠っていることを把握したようです。そんな流れで今ある小物をリメイクする案として「猫耳にビジュー(宝石っぽい装飾?)つけたやつなんかいいかも」と言っています。猫耳ノクチル実装しろ!やってくれるよな?

 そして雛菜はもうひとつアイデアがあると言い、「ライブで流れる映像に自分たちの小さい頃の写真を使う」という案を出します。これ!小糸のLP編読んだ人ならすぐピンときますね!このアイデア出していたのは雛菜でした!!しかも「自分たちは幼馴染だから一緒に写っているものがある」という理屈も雛菜考案の模様。雛菜天才~~!!
 素晴らしいアイデアに感心しているシャニPは「これも誰かのライブでやってたのか?」と聞くと、なんとそれはこのコミュの冒頭でも触れられた「トールの卒業ライブ」でやっていたことから着想を得たらしいです。それも見たんだね…普段の雛菜ならなかなか見ないと思うんですけどね。

 そんな普段とはちょっと違う雛菜に何か感じたか、シャニPは「雛菜もトールのことが気になるか?」と質問しています。シャニPとしてもこのタイミングでの卒業は職業柄か疑問だったようですが、雛菜によれば「トール自身の事より、なんであんなにアイドルやりたがってたのに辞めるのかがわからない」ということらしいです。確かにG.R.A.D.編の時、彼はアイドルに対する熱情を前面に押し出していましたし、雛菜もそれに考えることがあったという物語でした。「そういう態度も本当だったか今となっては分からない」となんとも雛菜らしいドライなように思える発言をしつつも、「ああいうアイドルの人って、アイドルじゃなくなったらどうなるのか分からない」と口にし、画面は暗転して終わります。うーん…。
 雛菜はこれまでも「たのしい時間の終わり」みたいなものに少し悲し気に目を見やることがあったと思いますが、今回トールの「卒業」という出来事が自分自身のたのしい「アイドル」の「終わり」へと目を向けさせてしまったのでしょうか?ここまでの雛菜、ワンマンライブに向けてとっても楽しそうなのに…。

シーズン2コミュ「IDOL/P」

 夕暮れ、雛菜は「アイドル 辞めた後 何になる」と検索しているようです。トール卒業のニュースに相当引っ張られてるなこれ…。雛菜は今、完全い自分がアイドルとして終わってしまった時のことに思いを馳せています。

 場面は事務所に変わり、雛菜はシャニPに「シャニPはどうやってプロデューサーになったの?」「アイドルの人がアイドルじゃなくなったらどうなるのか調べてたの」と問いかけます。するとシャニPは何か少し考えを巡らすように間を置きながら、「あの子は芸能活動を続けるんじゃなかったか?」と返しています。雛菜のこの発言から、シャニPは雛菜があのニュースに気持ちをかなり引っ張られていることを感じ取ったかもしれません。
 しかし雛菜としては特段トール個人の話をしていたというより、「アイドルは終わったらどうなるのか」という部分がかーなり気になっているようで、「あの人はそうみたいだね」と流してしまいます。雛菜が調べた感じだと、アイドルのセカンドキャリアとしてはトールのように他のタレントや俳優などの芸能活動を続けたり、裏方として振付師や作詞家になる道、ブランドプロデュースやアイドルのプロデューサーになるという道があるということを道があるみたいです。そういう、「アイドルを終えた後の道」みたいなものがそれなりにたくさんあるということから、とりあえず身近にいた「アイドルのプロデューサー」がどうやってそこに辿り着いたのか気になって質問したようです。人に歴史あり。

 実際俺たちのシャニPがプロデューサーになるまでの来歴有り得んほど気になるんですが、「もともとアイドルやってた人と俺みたいにプロダクションに就職した人とじゃ多分違う」「事務所とか活動形態によっても全然違うだろうし」とフワッとした答えを返しています。その就職前のことを教えろシャニP!!雛菜はそれを「なんか大変そう」と言いつつも、「でもアイドルやってた人がアイドルのプロデューサーになったら自分の経験が活かせていいのかな」とちょっとその在り方に前向きです。雛菜がプロデュースしたアイドル見てみた過ぎるな?
 そんな意見をシャニPは「そうかもしれない」と肯定しますが、雛菜は「でもシャニPは雛菜じゃないしアイドルしてたわけでもないのに、なんで自分のことを分かってくれるのか不思議」と首を傾げています。まるでW.I.N.G.編の時の2人のすれ違いが嘘のようだ…。雛菜にとってシャニPは自分のことを理解してくれない、また一方で理解してやる必要もない(と、思えてしまうような)有象無象の他者とは一線を画す存在になっているのでしょう。だからこそシャニPの来歴を質問したのかもしれませんね。
 シャニPはその言葉を嬉しく思いつつも、まだまだ雛菜のことを理解してやりたいと伝えかけたところで、「もしかしてシャニPは昔アイドルやってた?」と言われて慌てふためいています。やってなかったのか…(落胆)。やっててもおかしくないくらいの容姿やキャラしてるけどな。多分。

 そして雛菜は、「雛菜もいつかは高校生でもアイドルでもない雛菜になるでしょ?」「その時雛菜は何になると思う?」と問い、コミュは終わってしまいました…。ウーン…(昏倒)。かなりまっすぐ疑問をぶつけてきたなという感じですが、もう隠しようもなく、雛菜は例のトール卒業ニュースを受けて、「自分がアイドルじゃなくなった後」のことについて悩んでいることが伺えます。雛菜はこれまで、そういう将来についての部分から目を背けるかのように目の前にある「しあわせ」ばかりを追い求めて動き回っているような印象が強かったと思いますが、トールという自分と同じアイドルを生業にしている人間がひとつの「終わり」を迎えたことでどうしても自分を重ねて考えざるを得なくなってしまったのかもしれません。それはそれで大切なことかもしれないけど…あんなに楽しそうだったワンマンライブについての話が全然出てこなくなっているのは…。ちょっとその疑問に引っ張られ過ぎな感じがしますね。なんとかしてくれシャニP!

シーズン3コミュ「Q&Q」

 お仕事現場にいる雛菜とシャニPですが、何やらトラブルか何かでバタついているようで、雛菜は撮影とインタビューを入れ替えるリスケが発生しています。しかしそこは流石の雛菜!笑顔で応じて「ちゃんとワンマンライブの宣伝してくるからね!」とインタビューに向かいました。安心感が違うな。

 実際にインタビューを受けている雛菜は近況を聞かれてワンマンライブのことについて話そうとしますが、この仕事が使われる雑誌の発売日を確認し、「じゃあワンマンライブの話はオンライン記事に乗せてください!」と伝えてインタビュアーさんも快諾して「ライブ前にばっちり宣伝するね」と言っています。いや有能過ぎる!ノリでアイドルになったと子は思えん…。
 ライブに向けた準備について具体的に問われた雛菜は、シャニPとのやり取りの通り歌やダンス、それに衣装やステージセットについていろいろと「やりたい!」という意見を出していて、それらをスタッフやプロデューサーがまとめてくれて調整しているという話をしています。加えて「でもいつかは全部自分で考えたっていうステージをやってみたいなと思ってる」とも言います。雛菜にもちゃんとこういう大きくて希望に満ち溢れた夢がある!なんでかあんまり自分から口にしないんですけどね…とはいえこういう場で問われるとちゃんと答えが出てきたりもします。

 「仕事の中で色々やらせてもらう中で、今までよりももっと自分の『すき』がはっきりしてきた」「新しくすきになったものもあるし、今まですきだったものがもっとすきになったりした」と雛菜は振り返っており、それを聞いたインタビュアーさんは「ライブの演出以外でもやりたいことはある?」と聞きます。それに対する回答は「やりたいことはありすぎるくらいある」「でも時間はすぐ過ぎて行ってしまってもう終わりかと思うことばっかり」というものでした。う~む…やはり「終わり」みたいなものにかなり引っ張られていますね…。先ほどは雛菜が今そうなってしまっているのはトールの卒業ニュースの影響があるということは述べましたが、一方でこの言葉からは、「まだまだやりたいことがいっぱいあるのにどんどん時が過ぎていってしまう」という感覚もそれに拍車をかけているようにも感じます。しかしそうだとするとよく分かるなあこれは…楽しければ楽しいほど時間の感覚って加速しますよね。なんなんすかねアレ。ワンマンライブは間違いなく雛菜にとって「たのしい」ものなんでしょうけど、かえってそのことが雛菜にそういう一抹の寂しさを与えてしまっているのかな。

 仕事帰り、雛菜はシャニPの車で疲れ切ってぐでぐでしています。可愛い。レッスンを挟んでからの撮影になってしまったらしく、雛菜はその疲れてしまったことについて「撮影はあっという間だったのに」と言っていますが、先程述べた感覚に則ればこの撮影のお仕事も間違いなく雛菜にとっては「たのしい」ものだったのではないでしょうか?それだけ気持ちを入れて仕事してくれたということで、シャニPも「ワンマンライブへのやる気を感じるよ」と労っていますが、雛菜に「いつもやる気でしょ~」と返されています。このやり取り定番化してきてない?でもまあ分かり切ってることだけどこのシャニPの言葉は決して雛菜に対する皮肉とかでなく、本当に雛菜のことを労ってやりたくて褒めてるんだと思うよ!
 雛菜は自分がアイドル活動していることを知らないファン層にもアプローチしたいという考えがあったようで、自覚的かどうかは分かりませんが、この仕事に気合が入っていたのはそういう思いあってこそなのかなと思いますし、そんな考え方を持つのはむしろプロデューサー的思考なのでシャニPもその考えに同調を示しています。しかしもう相変わらずというか、雛菜は「ま、来てもらえるかわからないけど~」と〆ています。そんな予防線張らなくてもきっとみんな来てくれるよ!!

 するとおもむろに、シャニPは「この前に雛菜が将来的に何になるかって質問されたよな?」と切り出します。雛菜は何か答えが得られたのかとシャニPに回答を求めますが、「質問を質問で返すようになってしまってすまない」と前置きしつつ、こう問いました。「雛菜は、何になりたいんだ?」。それに対する雛菜の答えは一切なく、そのままコミュは終わりました。う~んこれ!こういうことする~!!ここでごちゃごちゃ書くとアレなんでいったん省きますが、ここで雛菜はさも先ほどの「インタビュー」の如く、シャニPから「夢」を問われました。果たして雛菜がこれにどう答えるのだろう。でも雛菜ならいい答えを出してきそう。きっと。

シーズン4コミュ「Everyth!ng」

 シーズン4コミュにて、ワンマンライブの演出の方向性なんかは大体固まったようで、それのお披露目を見た雛菜は「お~~~……!」とあまり見ない反応をしています。というところからも分かるように、雛菜の意見が取り入れられていることもあってか、雛菜的には満足な感じの仕上がりなようです。しかしその一方で取り入れらなかった意見もあるようですが、「次の機会にやれたらいいな」という雛菜に「次もまた色々意見出してくれ」と答えるシャニP。雛菜も「もっと色々調べないとだね」と既に次に向けて意気込んでいます。いいね、グー。雛菜は、感謝祭編での行動から分かるように、実は自分から自発的にアイデアを出してそれを通そうとしない子でしたが、LP編ではできるようになっているんですよね。これは間違いなく成長です。

 そして小糸のLP編を見た方はご存知の通り、「みんなの小さい頃の写真を使おう」という雛菜の意見もしっかり通っていて、そこには小糸のみならず透や円香の分も集まってきているようです。何円払えば俺たちもそれ見れる?それともガシャ?そこに集まってきた写真を見た雛菜は「これ懐かしい」と幼馴染らしい時間と繋がりの深さを感じさせる一方、「見たことないや」と他のメンバーの知らない場面を写していた写真を見て新しい発見をしたようです。「自分でも知らないのを見てへ~って思うならファンの人もへ~ってなるのかな」という雛菜にシャニPは「俺もお~ってなったからきっと喜ぶ」なんて言っています。なんかこのやり取り脱力感あって笑う。私もお~ってなってきました。

 すると雛菜はおもむろに、「この前の『雛菜は何がしたいのか』という質問の答え!」と何か自分の考えを述べようとし始めますが、肝心のシャニPが「あ、ああ…」とか日和っています。お前が聞いたんだろ!!でも気持ちは分かる。「アイドル・市川雛菜」が終わった後のことについて考えている雛菜がどんな答えを出してくるにしても、シャニPはあくまで「アイドルのプロデュース」が仕事なんだから「終わり」の後の話を聞くのは結構怖いでしょうね。ある意味「市川雛菜のプロデューサー」である自分の終わりの話でもありますからね。ちょっとメタい感じもしますけど。
 固唾を飲んで雛菜の答えを聞きましょう。その答えとは…?「考えてみたけど、アイドルの後とか将来とかやりたいことってないかも」。そんな答えが言葉が返ってきました。ん?マジか。結構肩透かしな感じの回答で、シャニPもちょっと驚いています。しかし我らが市川雛菜、「無いっていうか、やりたいことは今やればいいなって思った」と言います。さっすが~!
 「今ステージに立ったりステージの演出を考えるのも、今やりたいことだしこれからもやりたいことでしょ?」。それは雛菜がそう思うならそうなのよ。更には「雑誌や番組にも出れてるし、やってないことと言えばブランドプロデュース?」「他にもユアクマとコラボしたり自分でカフェ作ったりとかもいい」といっぱいに夢を広げながら、「今自分が知らなかったり思いついたりしていないだけで、もっとそういうものがある」「やりたいことなら、ありすぎるくらい」とまとめています。いや~可能性!可能性の獣!というか雛!雛菜にとって、「やりたいこと」「なりたいもの」というのは、決して今の自分や社会的な一般性を鑑みながら数少なく絞って考えるものではなく、潜在的な可能性まで含めたありとあらゆる自分の「したい」と思えるもの全てのことを指しているようです。う~んさすひな!

 しかしまだこれで終わらない。「でも時間ってすぐに過ぎていっちゃうから、何からやるかって考えないといけないかなと思った」「だって雛菜は一生雛菜だけど、雛菜は一生、ノクチルじゃないでしょ」と言います。あ”ぁ…(眩暈)。やはり雛菜、かなり「終わり」を意識しています。自分が「アイドル」、もしくは「ノクチル」でいられる時間は決して無限ではないという確固たる自覚があります。こんなゆるふわ15歳がそんなリアリストにならなくたっていいのに…。
 それでもやっぱり雛菜が凄いのは、「時間が有限だ」と思えたところで焦るのではなく「最善の結果のために、手を付けていくものの順番をしっかり見定めなくてはならない」としっかり腰を据えて現実や未来を見据えている点です。そんな雛菜は「だからワンマンライブも絶対楽しくしあわせにしたい」「雛菜ひとりじゃノクチルは出来ないし」「透と円香と小糸と、あとプロデューサーがいないと」と言いました。泣いた。先述の通り、雛菜はそのたくさんの「したい」を叶えるためにまず目の前の「今やりたいこと」としっかりやらなきゃいけないと思っているわけですが、そのために幼馴染の3人やシャニPのことも必要だと言ったんですね。雛菜はもう、というかきっと本当は最初から、「賢くて強くてひとりで何でもできる子」ではないし、そうやって自分がアイドルとして成り立っていることについても自覚しているのでしょう。

 最後に雛菜は「何かが終わる時に振り返って楽しかったなと思うんじゃなくて、最後の瞬間までずっと楽しくしあわせでいないと」と締めくくりました。いや15歳の辿りついていい境地じゃねえ!!その年で「終わり」を見据えながらそこまでの道のりを「しあわせ」で満たす覚悟を決めるとは…。しかしこれだけの答えを返してくるほどに、雛菜はシャニPの問いに真剣に向き合って己のことを見つめ直してきました。
 そこまでしてくれた雛菜を見たらそこは俺たちのシャニP、最初こそ若干雛菜の回答に身構えていたものに、そのまっすぐな覚悟を受け止めて「雛菜のやりたいことは全部やろう」「そのために俺もできる限りのことをする」と宣言します。イケメンめ。その言葉が嬉しそうな雛菜に、シャニPは「だって、雛菜のやりたいことって尽きないだろ?」「これからも、ずっと」と伝え、雛菜は満面の笑み。
 雛菜は「もうちょっとでワンマンライブ本番だし準備の時間も凄い早かった」と振り返り、シャニPは「終わっちゃうのが残念か?」と確認しています。雛菜はそれを認めつつも、「でもこれで終わりじゃないでしょ?」「シャニPが何度でもこういうのやらせてくれると思ってるから」と言い放ちます。これシャニPクソ嬉しいだろ!シャニPは少し驚きながらも、「俺もまだまだこれから、やりたいことならありすぎるくらいある」と伝えてまたも雛菜は満面の笑みと共に「うん!」と力強く頷きました。最高。
 「したい」が続く限り、これから続く雛菜の道には何か一区切りはあっても「終わり」なんてないんです。雛菜が辿り着いた目的の先には次の道が見つかる、というか雛菜なら見つけられるはず!そんな確信をシャニPも持っています。そして雛菜の道がそうやって終わらないということは、雛菜の「やりたい」をできる限りサポートしていく「雛菜のプロデューサー」が終わらないということでもありますね!なんか未来切り開けてきた気がするな(未来が切り開けてきた音)。頑張れ2人とも!「Everything」を叶えるために!

ワンマンライブ当日コミュ

 ライブ前、雛菜はとっても楽しそう。「いけるか?」というシャニPの質問にも大きくなずき、「相変わらず緊張はないみたいだな」と笑うシャニPに「へ~?無いよ~」と答えています。強すぎ。心臓に羽毛生えていやがるに違いない。自分も雛菜と同じくライブが楽しみだというシャニPに、「最初から最後まで楽しくいないとね」「振り返った時も全部楽しかったって思えるように!」と言ってステージへと向かいます。うお~楽しんでこい雛菜!

 ステージ上でMCを行う雛菜は、集まったファンのみんなに「みんな楽しい?」と質問して雄叫びが返ってきています。俺も叫びて~。そして向こうのオタクたちに「自分は頑張って歌ったり踊ったりできるしそれは楽しくてしあわせだけど」「それを見て楽しく思うのはファンのみんななので、今日楽しくいられるかはみんな次第です」と伝えました。うおぉん…これが…雛菜式しあわせ理論の極致かもしれん…。本質的には、ファンのみんなだって他者です。
 しかし雛菜、ここで「だから目とか耳とか身体とか全部使って、最初から最後まで頑張って楽しくしあわせでいてください」とファンに伝えました。ぐお~しあわせ~(絶叫)!!雛菜から誰かに「頑張ってください」なんて言うとはなあ…あの雛菜が…。たとえ他人であっても、時間や空間を共有して同じく「しあわせ」になれるんだよ。それが「アイドル」なんだ。更に雛菜は「できますか~?」と客席を煽りつつ、「ま、雛菜のこと見てたらいやでもそうなっちゃうか~!」とか言ってます。最高にして最強。

 ステージ裏に捌けてきた雛菜は全く疲労も見せず、楽しいね~~なんて言いながらも、やはり「もう終わっちゃうのか」とワンマンライブの「終わり」を惜しむような言葉を言葉を零します。いくら雛菜が達観していると言ってもその感覚を完全になくすことは難しいのでしょうが、シャニPの「最後の最後までしっかり楽しんできてくれ!」という言葉に背中を押され、「みんなに『頑張って楽しんで』って言っちゃったし自分も頑張ろう」と自身を奮い立たせています。さらには「だからプロデューサーも最後まで頑張ってね」と伝えました。「みんな」の中にはシャニPだって含まれています。雛菜もシャニPも向こうのオタクも全力でこのワンマンライブを「楽しくてしあわせ」にするために、いっぱい頑張ってくれい!

 ライブを終えた雛菜はやっぱり、「終わっちゃった」と残念そうです。そんな彼女を「大成功で、終わりだ」「最初から最後まで楽しかったよ」と労いますが、雛菜は相変わらずというか何というか「ならよかったね~」と他人行儀です。「会場も袖からわかるくらい盛り上がってた」という風にも言いますが、「みんなに頑張って楽しんでって伝えたし頑張ってたんじゃない?」とまたも謎の距離感。しかしシャニPが「みんな頑張ってたよ。みんなも、雛菜も」と伝えるとぱっと笑顔になって「…うん!」と頷いています。も~雛菜~!そんな変に予防線張んなくても、雛菜が頑張ったからシャニPもファンもみんな頑張ったんだし、それが「雛菜をみてしあわせになる」ってことでしょ!
 そして雛菜は「次、いつやる~?」と切り出してきます。ライブが終わった直後の舞台裏でもう「次」の話。流石にシャニPも動揺しますが、雛菜は「だってやりたいことはありすぎるくらいあるでしょ、雛菜たち!」と締め括りました。いったいどこまで我々に期待感を抱かせるのか!その無限にあるかのような「やりたいこと」、一方で全くの有限である「ノクチルの市川雛菜」という時間、その狭間でこの雛菜はどこまでそれを叶えられるか。でも多分たくさん叶えられる!雛菜なら!

エンディングコミュ「Smart♡cookie」

 夕暮れ、ワンマンライブを終えた雛菜は冒頭の如く事務所のソファでぐでぐで寝ています。ぐでひな。「寝ながらお菓子食べるのは行儀悪いぞ」とシャニPに注意され、「プロデューサーとだから気を抜いちゃった」みたいなことを言います。これと全く同じような注意を実はGW07のオーディオドラマで小糸から言われていますが、それはある意味でシャニPも雛菜にとっては、あの4人でいる時と同じくらいにはリラックスして気を抜いてもいい存在になったということでもあるのでしょう。信頼~。
 雛菜はクッキーを食べていたらしいですが、「これ湿気てる~」と呟いたりしています。普段からゆる~い空気ではありますが、いつもより全然覇気がありません。そんな雛菜が心配か、いったいどうしたのかとシャニPが質問すると、「ワンマンライブのための準備で凄い忙しくしていたのに、終わっちゃったら全然忙しくなくなっちゃって暇」「だから今ソファに沈んでる~」といつもよりさらに間延びした喋り方をします。これはこれで可愛い。

 そんな雛菜を見たシャニPは「つい最近までものすごいやる気だったのにどうしたんだ」と投げかけると、「なんか、やる気はあるんだけど」「凄い頑張って、頑張り過ぎたかも」「雛菜ふにゃふにゃ~」と、イマイチ気持ちが付いてきていないような感じです。市川ふにゃにゃ。でもなんか、その気持ちわかる気がする。やりたいこともやるべきこともあるのに、なんかベッドから身が起こせないやつ、なんなんすかねアレ。
 そこでシャニP、動きます。「いいお知らせが2つある」と切り出し、まずひとつめとして、「たった今雑誌の仕事が入った」「今まで出たことがある雑誌だけど、前のとは違うコーナーへの出演依頼だ」とのこと。それを聞いた雛菜は「雛菜すごい~」と反応し、シャニPの「これも雛菜のやりたいことというか、続けていきたいことだと思う」と確認を受けて「楽しみだね~!」とさっきまでのふにゃふにゃが嘘だったみたいに元気そう!

 さらにもうひとつのいい知らせとして、「俺は今偶然にも良いものを持っている」と切り出します。なんだなんだカッコつけた言い回しだな?シャニPが持っているもの、それは「湿気てないクッキー」でした!貰いものらしいですがタイミング良~!雛菜も「いただきます!」と嬉しそうにしており、シャニPも「急に元気になったな」とどこか嬉しそうです。「やっぱりクッキーはこうじゃないと」という雛菜を見たシャニPは、「やっぱり雛菜もそうじゃないとな」と誰にでもなく言い、どこまでも続く夕暮れの空を映してコミュは終わりました。俺もそう思うよシャニP。
 雛菜は自分が今気持ちがついて行かなくて動けない理由を「頑張り過ぎたからかも」と、さも自分のエネルギーが切れたかのように言っていましたが、次の仕事の話が来た瞬間にはもうだいぶ元気になっていた感じから見ても、単純に継すべきことを見定められていなかったのだろうと思います。確かに雛菜は自分には「やりたいこと」がまだまだいっぱいあるということも分かっているし、そのためにどう道筋を作っていくかの部分についてもちゃんと考えなくてはならないということを言っていました。とはいえ彼女はまだまだ15歳の少女、ひとりで考えて人生の道を作っていくというのはそう簡単なことではないし、そう分かっているからこそ今までもあんまり前に踏み出せなかったという部分があるかと思います。
 しかし!今はシャニPとかいう男が隣にいます。この男の仕事はそういうたくさんの「やりたい」という気持ちを抱えながらも動けず、ソファに沈んで溺れそうなひとりの少女を掬い上げて前へ向かわせてあげること、つまり「湿気てないクッキー」を用意してあげることです!そしてそれこそが、シャニPの「しあわせ」でもあるんでしょう!おいしいクッキーを食べて気持ちもエネルギーも補給した雛菜、そんな雛菜がより良い未来に辿り着くために全力サポートするシャニP、そんな2人や仲間たちが作り出したステージを見て喜ぶ向こうのオタクたちと俺たち画面の向こうのオタクたち!全員が全員、「しあわせ」になるために頑張ってくれ!頑張ろう!そうすればきっと、全部楽しくてしあわせになるんだ!

まとめ

Ca:rear Questionnaire

 大きな大きなしあわせ爆弾の第一歩。雛菜の未来は明るい!そんな雛菜のLP編についても相も変わらず解釈爆発のコーナーをやっていきます。やは~!
 さて、今回の物語の冒頭では、まさかのG.R.A.D.編に登場したトールが再登場しました。一回ぽっきりのキャラじゃなかったんか…というところですがまあシャニマスの世界ではモブキャラすらもエグいくらいの濃さをもって現れるのでいつものことと言えばいつものこと。しかしそうして再登場したかと思えば、次の瞬間には「卒業」、つまりアイドルを辞めてしまうということが明らかになります。
 このトールという男は、G.R.A.D.編でもアイドル的にはかなりデリケートなものとなる恋愛を取り扱うリアリティショーに出演したのも「アイドルとして少しでも知名度を稼ぐため」と言ったり、最後に書かされることになる「進路調査票」についても「夢」か「恋」かの二択で「アイドル」という「夢」を選ぶつもりでいたような、かなりアイドルとしての人生に命賭けてたっぽい奴でした。そして実際にトールのそういう姿勢がG.R.A.D.編では雛菜に色々考えさせたのも事実です。

 そういう意味ではきっとトールという存在は雛菜にとって絵に描いたような「アイドル」像だったのかなと思いますが、そのひとりのアイドルがひとつの「終わり」を迎えてしまったのを目の当たりにしてしまった雛菜は、今自分自身もアイドルやってるという部分もあってか、「アイドル市川雛菜の終わり」についても考えざるを得なくなってしまっています。そこまでめっちゃウキウキでワンマンライブについて考えてたのにね…。
 そうなってくると雛菜は凄い考えこみます。自分がアイドルでなくなった時、自分がどうなってしまうのか。それを気にしていつもスマホをいじる雛菜には、いつものようなどっしりとした安心感は感じられず、将来への不安に駆られたよわよわな少女な印象を受けてしまいました。よわよわとか言いましたがまだ彼女が15歳であることを考えるとそうなる方が自然じゃい!むしろ普段の雛菜の振る舞いが年齢不相応過ぎるだけなんですが、ともかく雛菜はこうして自分のセカンドキャリア、つまり「進路」について悩んでしまいました。外面上はいつも通り風でしたけどね。でもそれを敏感に察してるからシャニPもちょっと心配そうだったんでしょう。そしてそれを察してもあんまりそこに突っ込み過ぎないのはG.R.A.D.編でもおんなじ!それは雛菜に対する信頼なのでしょう。

 先ほどからチラチラと「進路」だの「進路調査票」だの書いてますが、その辺の概念、これまでに2回出て来てますよね?ひとつはG.R.A.D.編ですぐわかるかと思いますが、もうひとつは【HAPPY-!NG】ですね!もう1年半前のカードなんですが、今回もまた雛菜が同じように「進路」で悩んでしまった事を考えるとここまでの雛菜の物語において「進路」や「進路調査票」というものは大きなテーマだったのだろうと思えます。
 私はその【HAPPY-!NG】なんかを読んで、雛菜が「進路調査票」を出せずにいたことについて、平たく言えば「将来とか何が起きるか分からんし考えるのめんどくせ~」みたいな感じなんじゃないかという浅はか極まりない印象を受けていましたが、これまでの雛菜の言動や物語を見て、更に今回の物語を見て、その印象は全く異なったものとなりました。
 これもう確信になってきたので断言しますが、市川雛菜はめちゃくちゃ「失敗」を恐れています。つまり後悔したくないんです、この子。付け入る隙も無いほどのしあわせ理論武装、幼馴染やシャニP相手でも全く弱みを見せないような振る舞い、そして不確定因子となりかねない他者を避けがちな価値観、これらは全て失敗して後悔する可能性を極限まで下げるためにやっている事のように思えます。
 そう考えると、ワンマンライブ終わりにシャニPに感想を求めて「観客も自分も盛り上がってた」と言われても、相変わらずの「なら良かったね」と妙にドライな感想を述べたのもある程度納得します。なんだか雛菜のこういう言葉からは「うまくやれたかな、失敗だったかも」という不安が覗き見えてしまう感じがするんですよね。そしてシャニPなんかにその出来や成果を尋ねて、「自分じゃない人がそう言ってるんだから多分失敗じゃなかったんだろう」みたいな感じで安心しようとしてるんじゃないかと思います。それでどうしても「良かったね」と相手側を見ていってしまうのでしょうが、だからこそあの時シャニPは直接雛菜に「雛菜も頑張れてたよ(そう思っていいんだよ)」と言ってあげたし、それでとっても嬉しそうだったんでしょう。あそこ大好き(唐突)。

 そういう風に見てみると、雛菜が【HAPPY-!NG】で「進路調査票」を出せずにいたことなんかも分かる気しません?雛菜は賢く、周囲が見えていて、かつ見た目からは想像もできないほどにロジカルでリアリストな子です。それだけ雛菜はありとあらゆるものの可能性を考慮できる子であると言っても良いでしょうが、それではどうしても「失敗」の可能性を念慮せざるを得ません。賢い人ほどミスの可能性を計算に入れるもんです。そういう賢さ故に、雛菜は自分の「進路」について悩んでしまうのでしょう。マジで書いてて思うんだけど最初期のフラフラ自分勝手に気分で行動してそうな雛菜の印象はどこ行っちまったんだ…?真反対だぞこんなの。
 そういう意味で、今回トールがアイドルとして終わって「卒業」した、つまり次の「進路」に進んだということが今現にアイドルをやってる雛菜に自分自身を重ねさせ、色んな事を考えさせてしまったわけです。そもそもの話をすれば、雛菜だって今までそんな選択肢なかったはずなのに突発的にアイドルになってしまった子ですよね?これ、相当な冒険だったはずです。今の雛菜の印象から考えると。そうだとすると、「アイドル市川雛菜」自体が「失敗」であったとなる可能性すらあるわけですよ。雛菜はそれを恐れているし、だからこそ「アイドルとして終わった」後の一般的なセカンドキャリアについていっぱい調べものしてたんです。取り敢えずそうして道が続いていれば一応「失敗ではなかった」と思えるはずだから。でもそんな風に後悔を怖がり恐る恐る後ろを振り返りながら進もうとする雛菜は、なんだか自分の可能性を狭めているように見えましたよね。多分。シャニPもそうだよな?そんな雛菜を勇気付けてあげるのが今回物語でしょう。

 ところで、今更ですがなんで「トール」は「トール」って名前だと思います?どこぞのミョルニル持ってる雷神か?って感じですが、まあシャニマス的にはどう考えても「浅倉透」ですよね。この名前被りに何か意味があるのかということがG.R.A.D.編ではイマイチ分かりませんでしたが、やっぱり「浅倉透=トール」で考えていいと思います。つい先ほど、雛菜はアクシデント的にアイドルになっちゃったと書きましたが、その原因は間違いなく透だし、雛菜としても「透先輩がアイドルやるって言ったから」というような理由でオーディションに来ています。つまり、「雛菜は浅倉透のせいでアイドル始めた」わけですが、そんな雛菜に対する「その浅倉透がアイドル辞めた時雛菜はどうする?」という問いを物語で持ってきたかったんだと思います。しかしそうなった時実際に浅倉透がアイドル辞めるなんてこのアイドルマスターの名を冠するゲームで出来るはずもないですね。じゃあどうする?せや!「トール」って名前のアイドル出して実質的に浅倉透がアイドル辞めるっていうシチュエーション疑似的に作り上げたろ!ってことだと思います。どうこれ?違う?ただの限界オタク解釈か…。いつも通りだね。

Inter♡iew by P

 さあ雛菜はちょっと悩んでしまっているぞ?どうするシャニP。なんとかしろシャニP。さてそうして雛菜はお悩み状態になってしまったということを確認しましたが、それをどうにかするのが俺たちのシャニPってなもんです。しかしながら、ここまででも少し触れてい入ますが、G.R.A.D.編と同じで今回もシャニPはあんまり雛菜の考える事には口出ししていません。そしてそれは雛菜のことを見放しているのではなく、『市川雛菜』であろうとする雛菜はきっと自分でしっかり考えて答えを出してくるだろうというシャニPからの信頼であると見ていいだろうと思います。
 とはいえいきなりアイドルの世界に飛び込んできた、まだまだ15歳の少女が1から自分のキャリアを自信もって組めるかと言ったらそれは無理だし、無理だからこそこうして悩んでしまっているわけです。そういう存在を傍らで支える存在が、プロデューサーであるシャニPです。

 じゃあ今回この男が何をしたかというと~?この項のタイトルから察したかもしれませんが、「インタビュー」です。やは~シャニPインタビュア~!
 まず、市川雛菜という子はインタビューにめちゃんこ強いです。これは今回も遺憾なく発揮されていた能力で、あのバタついていた撮影の現場でスケジュールが変わってしまい、すぐに取材となった時でも全く動じることなくワンマンライブの宣伝にもなるように整然とした回答を用意できるのは雛菜のひとつのスキルと言っても良いでしょう。そして実は、雛菜がインタビューをしっかりこなしていたこれまでにも描写がありました。例えば【HAPPY-!NG】のシーズン4コミュです!あの時も雑誌のインタビューに答える展開がありましたが、そこでも雛菜は凄い丁寧に回答していて、当時の私としては「え?そんなしっかりした受け答えできるんだこの子…」ってなっちゃった記憶があります。雛菜に失礼。因みにそのコミュのタイトルが、「Inter♡iew」でした!覚えてた?そして今回も【HAPPY-!NG】においても、「今どうしてる?これからどうしたいの?」と聞かれることで、「今自分はどう思っていて、そしてどうしたいのか」という部分を初めてしっかり口に出し、それはどこかいつも自分に言い聞かせているように見えます。
 これはつまり、「市川雛菜は誰かとの対話や投げかけられる質問を通して自分や状況を整理して見つめ直すことがもの凄い得意である」ということだと思っています。G.R.A.D.編で「恋ませ」に参加してトールやトールに思いを寄せる女の子の考えや振る舞いに触れて色々考えながらも、ひとりでしっかり答えに辿り着いた辺りもこの能力なんだと思います。
 しかし困ったことに、雛菜はどうしても他者を避けてしまうんですよね。しあわせ理論武装の「自分は自分、他人は他人」という考え方は、この雛菜の能力を発揮する機会を奪ってしまうんだよなあ…という感じです。しかし!おそらくシャニPとかいう男、そういう雛菜の力に気づいているんじゃないかと思うんです。

 シャニPが今回雛菜に対して行ったのは「インタビュー」だと述べましたが、それはどの部分かというと、シーズン3コミュ「Q/Q」のラストシーンです。シャニPは質問に質問を返すことを詫びつつも、「自分はこれからどうなるんだろう」と考え続けていた雛菜に、「アイドル市川雛菜」ではなく市川雛菜個人に、「雛菜はどうしたいんだ?」と「インタビュー」を行ったわけです。
 それを聞かれた雛菜は一切言葉を発さず、プツリとこのコミュは終わっています。これ!この表現!マジビビりしたね。本文中でもちょっとここでブチ上がってしまいました。私の書いた【TRICK☆☆☆】についての記事をしっかり読んだ狂人の方なら分かるかもしれませんが、私は【TRICK☆☆☆】を読んで「雛菜のコミュは全体的に雛菜の最後の言葉に対してシャニPの明確な受け答えがない形で終わる傾向がある」と感じました。それはシャニPを通して我々に言葉を投げかけて思考を促す効果があるという風に考えたのですが、そういう意味では雛菜もインタビュアーであるのかなという感じで、シーズン2コミュもそういう終わり方をします。しかしこのシーズン3コミュの描写!これはシャニPがそれと逆のことを行ったと取れるわけです! 
 そしてその答えを待たずにコミュが終わったということは、いつも私が雛菜の深すぎる問いかけに頭abyss of conflictしてうんうん唸っているのと同じように、雛菜も一晩掛けていっぱい考えることになったのだろうと思えます。そして実際、その次のコミュで雛菜はその「インタビュー」に対してものっそい整理された回答を用意してきましたよね。シャニPお前これ狙ったろ!思惑通りか、雛菜は今の自分の気持ちとそれについての考えをしっかりまとめてきましたし、それでワンマンライブへの気持ちがすっかり固まったみたいでしたね。流石。有能。俺たちのシャニP。

 因みに、「interview」という英単語の語源について調べたらこう出ました。

インタビューは、英語「interview」からの外来語。
日本では主に取材に用いられる語だが、英語では会見や対談、入社などの面接も意味する。
「inter」は、「互いに」「相互に」という意味の接頭語。
「view」は、「見る」「眺める」の意味をもつ動詞である。

https://gogen-yurai.jp/interview/

 いやあこれなあ…。また【TRICK☆☆☆】の話で申し訳ないんですが、あの時すれ違ってしまった雛菜とシャニPに必要なのは「お互いに相手のことを見ることだった」として、そういう「他者」が必要であったと読んだんですけど、完全に自分の書いた怪文書に自分の書く怪文書についての置き考察されてて怖くて泣いちゃった…あの時点で既に「インタビュー」の関連性を知らず知らずのうちに見出していたとは…。あは~俺、凄い~?凄い~~!!(スキルパネル解放ボイス)

Future ☆ts Today!

 そうして雛菜の出してきた答えは、「自分にはやりたいことがあり過ぎるくらいある」という状況整理から、「じゃあやりたいと思えたことは今からやればいい」という力強い言葉です。雛菜はそういう未知数の膨大な可能性を絞らないという回答を出しました。流石!この「インタビュー」への答えを雛菜が話し始めた時、シャニPは若干身構えていましたが、それは多分自分の「雛菜は何になりたい?」という質問に具体的な職業なんかを言われてしまって雛菜のこれからの道がある程度固定されてしまう事にちょっと思うところがあったんでしょう。
 しかし結果はこれですよ!杞憂杞憂!雛菜は自分、そして未来に眠る様々な可能性をひとつとして捨てるつもりはなく、そうやって未来に進もうとするならあれこれ考えこむより今からさっさと走り出したほうが良いという結論に辿り着いたようです。これよくよく考えればとても雛菜らしい結論で、W.I.N.G.編の時から、「こうしよう!」と思えた雛菜ってその場ですぐ走り出すんですよね。【傍白のあいだ】とかでもいきなり焼き芋やるために走り出したりね。
 ただ雛菜がめっちゃ偉いのは、同時に「時間は限られてるから何からどうやっていくかはちゃんと考えないとだよね」とも言ったとこです。ただ闇雲に走るのではなくしっかり考えながらひた走る、それは雛菜だからこそ出来ること!雛菜が失敗することを恐れているように見えるのはやはり「時間は有限で取り返しがつかないもの」であるという意識故かなあと思うのですが、そう思えているからこそ雛菜はそういう流れていく時間の大切さが分かっているはずですよね。そう考えると、「自分たちの小さい頃の写真をライブで使おう」という提案をしたのも納得です。雛菜の後ろを振り向きがちな態度は、ここまで繋いできた時間をとても大切にしているということでもあるんです。多分。

 そういうところから雛菜がまず真っ先に走り出した先はワンマンライブだったのですが、そこでもやっぱり「もう終わっちゃうのか」と過ぎていく時間を惜しみつつも、「楽しむために頑張る」とステージに望みました。そのMCで雛菜は、「自分のステージが楽しいかどうかはそれを見てるそっち次第」「だから全力で頑張って」という風に言ったんですが、これは自分に言い聞かせている言葉であるようにも思います。
 自分のやったこと、過ごした時間、それが楽しくてしあわせなのかどうか、それを決めるのは自分自身なんです。自分の人生を「失敗」しない、「後悔」しないということは、誰かにそう決めてもらうことじゃなく、自分でいつか振り返ってみた時に「楽しくてしあわせだったな」って思えるということ。それはこの物語で雛菜が言っていた通り「最初から最後まで楽しくてしあわせじゃなくちゃね」という言葉通りです!そのためにシャニPも、向こうのファンも、俺たちも、そして雛菜も、頑張るんです!そう思えた雛菜はライブ後、とっても「楽しくてしあわせ」そうでした。素晴らしい。

 そうやって頑張って頑張って前に進もうとすることでたくさん「たのしくてしあわせ」になれた雛菜は「次」に強い意欲を示していましたが、その後にはやることがなくなってぐでひなになってしまいました。そうしてる間にクッキーは湿気てしまっています。
 残酷な話ではあるでしょうが、時間は過ぎ去れば色褪せていくもので、シーズン4で出てきた「湿気たクッキー」はそういう時間経過によって劣化するものごとを表していたのだろうと思います。つまりあの「楽しくてしあわせ」だったワンマンライブもまたひとつの「過去」になってしまったんですね。むーん…。
 そんな雛菜に湿気ていないクッキー、つまり「未来」への道筋を示すのがシャニPの仕事です!シャニPはクッキーと同時に新しい仕事を提示しました。走り出した雛菜にアドバイスしたり疑問を一緒に考えたり、そして時には背中を押してやって「進路」をしっかりサポートする。まるで進路相談する教師だな!雛菜の「やりたいこと」をサポートすること、それを「頑張る」ことがシャニPのしあわせでもあるのでしょう。例え色んな物事が「過去」になりゆくにしても、前に進んでいくのです。それなら今から少しでも多くの時間を「楽しくてしあわせ」にしたいですよね!雛菜もシャニPも同じくそう思えているんだ!

 「雛菜はずっとノクチルの雛菜じゃない」、それはその通りで、いつかきっと「終わり」を迎える日が来ます。それは物語上だけの話じゃなくて、いつか本当にノクチルというユニットだってシャイニーカラーズという作品だって終わります。それは逃れえない厳然たる事実ですね。つれぇ。常に自分にとって都合のいいように物事があるわけではありません。
 そう意味では、やっぱり時が流れていくというのは怖いことです。雛菜が楽しい時間の終わりを恐れて後ろを振り返ってしまうことが、決して弱いことだとは思えません。誰でもそうなるよ。
 それでも、前に進む時間を「楽しい」と「しあわせ」で埋め尽くそうと決めて受け入れた雛菜の覚悟、本当に素晴らしい!!もしかしたら大変なことや辛いことがあるかもしれませんが、雛菜は「ありすぎるくらいある」未来の可能性を全部捨てないという「進路調査票」を出しました!たとえ「卒業」したってまだまだ「次」があるし、雛菜はしっかりそこに向かう気持ちを作れました!
 時間が進み続けるということ、それは今この瞬間にも「未来」が訪れ続けているということ!「未来」は今日から始まるんです!雛菜、今やりたいことはなんだ?撮影の仕事?ライブ?それともユアクマのグッズ集め?心配しないでなんでもかんでもやればいい!そうして「楽しくてしあわせ」に全力な雛菜を見るのが、シャニPや俺たちオタクにとっても「楽しくてしあわせ」なんだから!ずっとそうなんだ!これまでも、これからも、きっと!

感情置き場

 しあわせ~~~!!雛菜もまたひとつのスタート地点に立ってくれました!雛菜が才能に満ち溢れた子であることはもうわざわざ説明するまでも無いですが、そんな子が「やってみたいと思えたことは全部やる」とか言い始めたのでもう無敵。
 しかしながら、まあ私のいつもの限界解釈でしかないんですが、雛菜もやっぱり何が起こるかわからない未来が怖かったのかなと思えました。実際恐くないです?私も「進路調査票」を出せない側の人間だったのですが、今回の物語を見た時にその感情は「自分の選んだ道が失敗だったら嫌だから」だったんだなあと反省出来ました。とはいえ、しょうもない一般オタクの私はそうした悩んだ結果安牌な道しか選べないクソザコナメクジでしたが、雛菜は「やりたいこと全部やる」という力強過ぎる答えを出してきてもう最高!難しいことだとは思いますが、雛菜ならそんな未来もできそうだという気持ちにもなっちゃうよね!
 それでいて雛菜は自分たちが歩いてきた過去の時間についても、それらをかなぐり捨てているという訳ではないというように見えるのも良いですよね。自分たちの幼少期の写真をライブという場での演出に使っているのは、そういう昔の美しい時間を向こうのファンのみんなに共有することで残したんだと思うんですよね。それはどうしても「終わり」に目を向けてしまう雛菜ならではのやり方なんだと思います。まあ俺たちにその写真たちは共有されてないけどなガハハ!!
 と、言いたいんですが、我々はこのLP編実装までの1.5年の間、アイドルとしてスタート地点にも立てていないノクチルをまざまざと見せつけられたんですよね。でもここで彼女たちはそのスタートラインに立ちました。俺たちはその「透明だった」ころの4人のことを胸に刻み付けた状態で、変わりゆく彼女たちの「未来」を受け止めなくてはならないかもしれません。やっぱりそれはそれで怖いことなんですが、順番的にノクチルLP編のトリを飾ったのがこの雛菜の物語だったのは、そういう不安を拭ってくれる内容だったなと思えるんですよね。ほんとありがとう雛菜。やっぱり雛菜は凄いよ。

 なんにしてもここまで読んでくれた方、もしいらっしゃるなら人生の貴重なお時間を頂きありがとうございました。とりあえず何とか雛菜の所まで書きました。あやうく実装から1か月とか掛かるかと思ったぜ。でも時間かかってももっとブラッシュアップして洗練した文書けば?うるせ~~~知らね~~~!!これを楽しいと思うかどうかは書いた俺自身とこれをここまで読んでしまった狂人次第!兎も角、どこか彼女たちのいる未来の空の下で会いましょう!それでは~。


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