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【書評】コンタクトレスアプローチ テレワーク時代の営業の強化書

<本の概要>

ITコンサル会社で代表を務める長尾一洋氏による著書。初版は2020年8月ということで、1回目の緊急事態宣言が解除された後に執筆されている。「テレワーク時代における営業の教科書」をテーマに、WEB商談のいろはやメンバーのマネジメント方法に関して持論を展開。まさに新時代の営業本というべき内容になっている。

<この本を読んだきっかけ>

現在の仕事に活かそうと思って。私の勤め先ではリモートが非常に浸透しており、出社するのは月に1・2回というような状況が続いている。リモート営業マンとして半年以上働いている中、改めて今のセールスを見直す機会を儲けようと思い本書を手に取った。

<本を読んでの学び>

①人間関係・信用・信頼の重要性

私自身働きながら感じていることだが、WEB商談は対面の商談よりもビジネスライクになりやすい。接待や会食も以前のようには行われない時代となり、社外の人との直接的な接点が激減しているのは間違えない。そんな時代でも筆者は「営業において人間関係が重要な要素であることは変わらない」と語っている。

購買者も人間である以上、購入理由に感情が入り込むのはリモートでも同じだ。「何を買うか以上に誰から買うかが重要だ」ということは周知のことだろう。言われてみれば当たり前だが、リモートで働くようになってその意識が薄れていたなと言うことに気付かされた。ただビジネストークだけを繰り返す営業マンになっており、感情や感覚といった部分への配慮が完全に不足していた。

リモート時代における信頼構築方法として「SNSや動画で顔出し付きで発信機会を設ける」ことが挙げられていた。WEBを通して自分がどんな人か知ってもらうことで親近感が湧くというわけだ。これは正直発想にない考え方で参考になった。

②朝会・日報の重要性

対社内メンバーとの関わり方ということに関しても様々持論が展開されていたが、中でも印象に残ったのは日報が重要であるということだ。筆者が述べる日報とは単なる「行動記録の報告」ではなく、行動から何を学びどのように次へ活かすかを考えて発表することだ。

私もコロナ以前は上司と一緒に顧客のオフィスで商談を行い、帰りの電車で振り返りをするということは頻繁にあった。しかし、WEB商談ではzoomを退出するとすぐに1人の空間に戻ってしまうため、意識的に時間を設けない限り振り返りやディスカッションの時間は減りがちだ。

筆者はこうした問題への改善案として、自ら振り返りの時間を設けて、朝会や日報でしっかりアウトプットするべきだと述べている。これは本当にその通りだと思う。1人で仕事をするようになり、ただ行動するだけで終わりになっていたことも深く反省した。

③仕事をゲームのように楽しむ

筆者の仕事観として「仕事は楽しんだもんがち」「ゲーム感覚で営業を楽しむと良い」ということが書かれており、これも非常に印象に残った。

仕事を楽しくやるに越したことはない。ただ、個人的な価値観でもあるが従来であれば仕事の楽しさにおいて「他のメンバーとの交流」という要素は外せなかった。人が良い職場はやっぱり仕事も楽しいものだ。辛い時も仲間がいるから一緒に頑張れるといった側面はあるだろう。

しかし、家で1人で働いているとどうしてもこういった感情は芽生えにくい。そのため1人でも仕事を楽しめる工夫が必要になるわけだ。まさにそれがゲーム感覚で営業を楽しむことだと筆者は語る。「ゲームは家で1人でやっても楽しい」素晴らしい考え方だと思った。

<読書後の to do>

・ビジネスとして顔出しでの発信を進める。これはちょうど今社内で検討を進めているので、ぜひ実現化を。

・朝回と日報での振り返りを真面目にやる。特に「自分の意見」と「次どう行動する」を重点的に意識。その中で、仕事を楽しめているかも定期的に振り返りを実施する。




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