日本ウェルネススポーツ大学硬式野球部の転身

日本ウェルネススポーツ大学硬式野球部(以下ウェルネス大)は今シーズンから首都大学野球リーグに加盟する。知らない人向けにこのチームについて説明する。このチームは通信制の大学で、日本野球連盟に所属しており、茨城県を本拠地とする社会人野球チームである。今現在の状態として新3・4年生の社会人野球チームと新1・2年生の大学野球チームが混在している。これは後にも先にもない稀有な状態だろう。

ちなみに触れておくとウェルネス大は3つキャンパスがあり、本部のある茨城キャンパスの他同じく社会人野球チームを持つ東京・北九州キャンパスもある。その他同グループの専門学校や高校もそれぞれ日本野球連盟・高野連に所属して活躍している。

ウェルネス大は大会で実績も残しており、一昨年千葉ロッテマリーンズ育成二位で同大の菅原選手が指名された。そんなチームがなぜ転身をしたのか?公式なアナウンスは特にないが、きっかけと理由を探ってみた。

きっかけと理由

ウェルネス大はこれまで通信制のみだったが、2018年から全日制も発足させている。大学野球チームのメンバーも2018年から募集していたのでちょうどいいきっかけになったのだろう。しかも全日制となると社会人野球チームのような日程を組むのは難しくなる。そこで戦う条件が同じになる大学野球への道を歩んだと考えられる。

また、先に挙げたように既に東京にも社会人野球チームがある。大学野球界でやりたい人・社会人野球界でやりたい人と別けて、受験生がどちらにも行けるようにすることで、生徒募集をする際の1つの要素にしたのだろう。

そして、社会人野球だと決して戦うことのできないチームがそこにいるというのも最大のポイントだ。社会人野球ではいくら勝ち進んでも六大学や戦国東都を勝ち残った強者は相手にできない。それらを倒すことで富士大学あるいは日本文理大学などのように、全国にその名を轟かす狙いもあると考えられる。

今後のチーム動向

集まった選手がどのような能力を持ち、どこまで活躍出来るかは未知数である。(そもそも現チームでの公式戦記録がないため)
そして、上の壁は厚い。リーグ内だと一部に東海・日体・筑波・武蔵らが君臨し、二部においても独立リーガーを輩出している明星・大東文化や古豪明学・成城などおり、勝ち抜くのは容易ではない。これから首都大学野球リーグに新しい風を巻き起こせるか。そして社会人野球時代には叶わなかった東京ドームへの切符が大学野球(※全日本大学野球選手権の出場権)で得られるか。今後注目を集めるだろう。

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