見出し画像

不登校⑥〜長男編

前回の続き…

早速、家に帰って担任の先生が持ってきたパンフレットを探して、インターネットでも学校の事を検索して印刷しました。
私自身、パソコンさえ使えればどの職業でも困らないという考えがあったり、長女が商業系の学校に通っていたので、長男にもその考えをまとめて伝えながらキッズケアセンターの先生が紹介してくれた高校の話をしました。

長男は納得したのか、「ここいいね。」と興味を持ち出したのでした!
それからは担任の先生に伝えて、受験できるか、必要な事は何か、受験日はいつかとあっという間に過ぎていきました。

長男の雰囲気も明るくなっていました。
面接の練習という事とで受験前日に久しぶり夜でしたが登校しました。
担当する先生と面談もできました。そして試験当日、息子は受験しに行きました。私は平常心を保ちつつ、長男が戻ってくるまで駐車場で待機していました。受験生が試験を終えて出でくる中で、長男もその中に混じって戻ってきて、試験内容を振り返り話してくれました。2日後、合格通知が届きました。それでも長男が登校することはありませんでした。

卒業式前日の夕方遅くに、息子に修了証書を持参して担任の先生が来てくれました。「2人で話をしたいのでお母さん席を外してもらえませんか。」しばらくして、先生が長男の部屋から出てきて言いました。「お母さん。今から卒業式の練習に連れていきます。終わったらまた連れてきますから。」そう話すと、長男は学校のジャージに着替えて早々に先生と外出していきました。30分くらいで戻ってきました。長男の顔には不安そうな顔はなく、スッキリとした表情がありました。

翌朝、卒業式当日、友達と登校していきました。私たちも卒業式に向かいました。無事、式を終え長男の教室に行くと、保護者が教室に入り込んでいました。そんな中で、1人1人の挨拶が始まりました。そして、長男が教壇に立ち、話しました。

「僕は学校にあまり来ていませんでしたが、ありがとうございました。」たった一言でしたが、私の中では達成感でいっぱいになりました。ここまでよく頑張ってくれたという思いもありました。

担任の先生に挨拶に行くと、「やあ~来てくれましたね!息子さんが来てくれるかドキドキしてましたが…。お母さんもよく頑張りましたね!おめでとうございます!」私は感謝でいっぱいになりました。「先生が担任じゃなかったらこうはなってなかったかもです。本当にお世話になりました。ありがとうございました。」

そして、息子とともに学校を出ました。



  

    






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?