見出し画像

SMAPと6Pするより 校庭で 君と小指でフォークダンスを

◾️7Pから6Pへ
この短歌をつくった当初は、
SMAPにまだ森くんがいて。
「6P」のところが「7P」だった。1990年代。

高校生のときのフォークダンスを
思い出して詠んだ歌。
先輩たちから続く伝統だったか、
異性がペアの場合、
小指を繋ぐどころの話ではなく。
手と手すべてが1mmも触れない、
「エア手繋ぎ」という高度な技術で、
みな踊っていた。

好きな人の指に触れる、ということが
果てしなく遠くにあった。

◾️6Pから解散へ
さらに十数年後、
この短歌に対してこんなことを書いていた。

『そして私は、といえば。
“SMAPとの6P”と、
“好きな人とのフォークダンス”。
迷うことなく前者をとるような
女になってしまった。

体操服のブルマーに、
黒い網タイツを履いているような、
そんな、純情だか変態だかわからない大人。

そんな風に価値観さえ変わるくらい
長い年月を経ても、何がすごいかって。
その間ずっと、SMAPは
スーパースターであり続けていることだ。』

・・・と。だけど2016年、SMAPは解散した。

◾️解散からの再結成?
あまり信用ならないネット記事が、
「SMAP、リモートで再結成か!?」
なんて書いていたけれど。

もう前者か後者かで悩む必要はない。
SMAPはいないし、好きな人もいない。
いや、もしいたとて。

「先生!小指と小指が触れたら、
濃厚接触になりますか?」

そんな2020年、5月。

・・・・・・・・・・・


たかだか、文化祭の一日。
正確には、文化祭前の放課後の練習での、
「オクラホマミキサー」一曲分の思い出。
それだけで三十数年、
生きれてしまった私は願う。

若人のみんなに、
文化祭やら、甲子園やら、
花火大会といった日々が
早く日常に戻ってきますように。

オンラインは、万能かつ優秀です。
だけど、あいつらには
「青春」という概念が
プログラミングされていないのだから。


#キナリ杯 #短歌 #SMAP

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?