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不登校からN高に行った生徒のその後を通して、向き、不向きを考察

「うちの子はどんな高校に行ったらいいのかしら?」
そう悩むことはありませんか?

私は不登校家庭の支援をしておりますが、私も悩みます。
親御さんや本人に中学の先生なども悩むでしょう。

というのも、最近は昔に比べて選択肢が増えました。
・通信制高校
・チャレンジスクール(都がやっている不登校の子向けの都立高校)
・高卒認定試験
・留学
・普通の全日制高校

さて、ここで補足しておくと、不登校で出席日数が0でも普通に全日制の高校に合格します。

当日の点数さえ良ければ首都圏の私立高校は確実に合格できます。
これは私の生徒を見てきた上での事実。

中学や高校の先生は「内申が悪いと通信しか無い」とおっしゃる先生もいます。
が、実態はその真逆。

少なくとも首都圏ではどんな名門高校でも合格しています。
当日のテストの点しだいで。

*地方のデータは私は持っておりませんが、少子化を見ればおそらく買い手市場でしょう。

話がそれましたが、だからこそ悩むわけです。
ある程度回復しているような子は全日制に行こうか通信制に行こうか悩む。

全日制も多様ですが、通信制も様々な種類の学校やコースがあります。

よく聞かれるのがN高。
テレビCMもしていますね。

そこで今回は、「N高に向いている子、向いていない子」について私の考えをご紹介したいと思います。

根拠は私の元生徒の様子です。
彼らも今では大学生。
就職が決まった子もいます。

具体例を通じて語っていきますね。

あなたの時間とお金を無駄にしないような内容になっていると思います。

N高は大学に似ている

さて、私のN高の印象は「大学に似ている」というものです。
早稲田や明治、日大などのマンモス私大に似ていると思います。

N高の生徒数は3万人弱。
明治大学の生徒数は3万人強。

さて、首都圏や関西の大規模私大の文系は自由です。
授業に出席するのも自由。(今でもかなりその傾向が残っています)

サークルに入るのも自由。
ゼミに入るのも自由。

N高は高校や中学よりは大学に近いと思います。
早稲田や日大の文系などのイメージ。

同じ大学でも小規模女子大などは面倒見が良いです。
高校や中学に近いと言えます。
薬科大や看護大、理系の大学などもこちらのイメージ。

これはどちらが良いかではありません。
大事なのは、どっちが好きか?

大規模大学は自由に自分の個性を伸ばせます。
管理されたくない人には良いでしょう。

一方、小規模女子大などは偏差値に比べて就活などに強いです。
真面目な子が多く、真面目に学業に取り組むので、企業の評価も高い。

でも、小規模大学は規模が小さいのが欠点。
たとえば、早稲田やN高にはポケモン部やゲーム部があります。
活動の多様性という意味で見劣りがします。

自由なほうが成長できるのか?
ある程度は管理されているほうが成長できるのか?

事例を元に考えていきましょう。


大規模私大に似ている。写真は早稲田大学。

自由を活かしたS君

S君は中2から不登校。
かなり回復して一時期は高校受験の勉強をしていました。
全日制の高校でも普通にやっていけそうにも見えました。

しかし、ある時にN高に行くと言い出しました。
さて、N高では1年時には週3コースを選択。

人と接するのが楽しいと1年時の後半からは週5コースに変更。
ところが、S君は2年時では週1コースになりました。
理由は「飽きた」とのこと。

そして、バイトを始めました。
職種も寿司屋、コンビニ、ファミレスと3か月ごとに変更。
「社会がどんなものか知りたかった」とのこと。

その後、プログラミングをやってみたり、料理をしてみたり、好きだった音楽をしてみたり。

モラトリアム期間中に試行錯誤して出した結論。
それは「大学に行く」というもの。

本来、日本では大学で将来について考えるモラトリアム期間を送るのが普通でした。

*モラトリアム期間の定義とは社会に出る前の猶予期間のこと。

しかし、N高もそうしたモラトリアム期間として機能していると言えるでしょう。

S君はモラトリアム期間中に「自分はマーケティングの専門家になる」と進路を決めました。

全日制に行っていたらこうはならなかったでしょう。

その後、地元の塾に行きながら立教大学に合格しました。
大学ではマーケティングサークルの活動にいそしんでいるそうです。


管理を選んだB君

S君は「かなり」大人しそうな子でしたが、後から振り返るとアグレッシブですね。

さて、S君と同じような「大人しそうな」子にB君がいました。

B君は中3で不登校。
同じ不登校だった友達に誘われてN高に入りました。

しかし、S君と違いやりたかったことも無いようで、しっくりとこない日々を送っていました。

そんな日々が1年過ぎたある日のこと。
B君は言いました。
「寮に入る」と。

その寮はスマホ禁止で朝から晩までスケジュールが決まっている寮です。
いわば、究極の管理型。

B君は「自分は人から強制されて力をつけないとダメだ」
と悟ったのだそうです。

その寮で2年間ほど過ごし、上智大学に合格しました。
寮ではスマホや電子機器が禁止で勉強が娯楽だったとのこと。

相性がすべて

この仕事をしている「相性がすべて」だと思います。

同じカウンセラーでもある子にとっては良いカウンセラーで、
ある子にとっては悪いカウンセラー。

B君が行った寮もB君にとっては「辛いけど最高」。
でも、他の多くの子は嫌がる寮。

繰り返しになりますが、N高はマンモス私大に似ていると思います。
向いている子は自由が好きな子。

向いていない子は面倒を見てもらいたい子。
N高はなんせ3万人も生徒がいます。

面倒見は良いのかもしれませんが、
他にも面倒見の良い学校はあります。

そうした子には、全日制の高校やチャレンジスクールのほうが良いでしょう。
また、通信制高校でもわせがく高校やクラーク高校などのほうが良いのではと思います。

相性により様々なことが一変します‼
全日制、通信を問わず見学してみてください。

高校の合同相談会なども実施ています。
そうしたイベントに足を運んで話してみると良いでしょう。

思わぬ展開が開けたりしますので面白いものです。
健闘を祈ります‼


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