人との距離は直線なのか。
電車を待っている。
ホームのベンチで、ふと思う。この電車は、君の住む街までつながっているだろう、と。
「人との距離は直線なのか?」
そんな言葉が頭の中で浮かんだ。浮かんだが、その問いには、即座に「否」と反応した。
直線、曲線、などという2次元の話ではないような気がしたのだ。かといって、3次元の話でもない。人との距離は、もっと、次元を超えた、感覚的なもの。
物理的には遠くにいても、近くにいるように感じたり、そばにいても、遠くにいるように感じたりするのは、「思考の共時性」が大いに関わる。
「思考の共時性」
表面的な意見の一致という意味ではなく、その人の奥深くに沈み込んでいる意志から派生した思考、という意味でわたしは解釈する。
思考は「言語」を使って、表現されゆくものだと思われがちだが、何も言語だけに留まらなくていい。
笑顔や眼差し、ひとつでも、その人の思いが垣間見えるものなのだ。
それは、小さなギフト。
そして、長く心に留まる灯火。
人との距離は、直線じゃない。
時を超え、空間を超えていく。
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