[前編]僕のひとつの青春が終わった話
これは6年前の僕の冴えない童貞男子高校生時代から始まり、今朝の2024年10月2日午前9時5分現在、本当の意味で終わることができた情けない、けど何処かキラキラしてた恋愛話。
僕は今年で24歳の代。まだまだ若いと人生の先輩たちは言うけれど、それでもやっぱりちょっと焦る気持ちも出てくる。最近は周りの友達に結婚する人もちらほら出てきたり、小学校からの親友には子どもまでいる。
そんな中、高校時代に大好きだった人が僕のインスタグラムのストーリーに反応してくれて久しぶりにメッセージのやり取りをした。ストーリーの内容のことから、最近どう?の定番の話。最初は向こうは堅っ苦しい敬語でメッセージが送られてきてなんだか寂しくなっちゃった。もう恋愛感情なんてものは時が経ったから無くなってはいたけど、それでもそんな仲じゃないだろ!って言いたくなってしまった。
話を聞いていくと、どうやら今月中に今同居中の彼氏さんと両家顔合わせをして、上手くいけば年明け頃に結婚するらしい。先程書いたように恋愛感情なんてものはもう無くなっている。それでもやっぱり何か寂しいというか、なんとも言えない感情が渦巻いている。それは秋になって気温が涼しくなったからなのかもしれない。
当時の僕はチェリーボーイ。それはもう、絵に描いたようなうるさい男子高校生。人に言わせればチンパンジーである。女の子とは普通に喋れたが、恋愛に関しては全く縁がなかった。もちろん女の子ともデートしたこともなければ告白したことすらない。そんな男子高校生だった。
あの娘と初めて話したのは高校2年生の時のこと。クラス替えであの娘とクラスが同じになった。あの娘は高嶺の花のような存在で、クラスの男はみんな憧れの女の子だった。可愛くて、優しくて、ノリが良くて。僕はその時クラスメイトとして喋るくらいの関わりしかなくて、「かわいいな」くらいの印象で、恋愛感情という感じはなかった。
恋愛感情が芽生えたのは高校3年生の時。僕の高校は成績によってクラスが変わる。高校2年生の時は成績の良いクラスに所属して居たけれど、勉強もせずに放課後はバッティングセンターに行ったり、公園で友達と野球したり、ゲームセンターに行ったりと遊び呆けてた僕はみるみる成績最悪。高校3年のクラス替えの時は成績の悪いクラスに落とされ、見事あの娘とは違うクラスになった。
高校は夜の9時まで残って勉強して良かったので、受験生でこれは流石にマズイと思った僕は、友だちと毎日9時まで残って勉強していた。あの娘も毎日9時まで残って勉強していて、集中の続かない僕はあの娘がお手洗いに行く時に僕の教室の前を通っているのを何となく眺めていた。そのうち目が合うようになって、あの娘は笑って手を振ってくれるようになった。毎回目が合ってたら勉強してないと思われるなと思った僕は、毎回ではなく時々目を合わせるようにして勉強に励んでいた。
そんな感じでちょっとだけ距離が縮まったからか、毎朝学校で会うと、「おはよう!」って笑顔で挨拶してくれるようになった。
「いつも勉強頑張ってるね!◯◯が勉強頑張ってる姿見ると私も頑張らなきゃって思えてすごく励みになるよ!頑張ろうね!」
そんな言葉もかけてくれた。お互い9時まで学校で勉強しているから帰りの時間も同じで、自転車置き場で一緒になったら2人で自転車漕ぎながら話して帰るようにもなった。(あの娘は家から学校が遠かったので、駅まで自転車でまたそこから電車で帰っていた。)LINEも毎日するようになった。気がついたら好きになってた。受験勉強で本当に苦しかったけど、その一瞬があるから毎日学校に行くのが楽しかったし、勉強も頑張れた。逆にあの娘が休みの日はちょっと憂鬱だった。それくらい当時の僕はあの娘に夢中になっていた。
中編に続く
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?