Interview journal Vol.6(WEEKENDER SHOP/東京)
WEEKENDER SHOPオーナー、芹澤さんインタビュー。
ーーー 芹澤さんは、東京都台東区蔵前で、メンズ/レディースのセレクトショップを運営されています。WEEKENDER SHOPという店名の由来はなんでしょうか??
芹澤 はい。本当に洋服が好きで、特に20代の頃は休日になれば欠かさずと言っていいほど、セレクトショップを中心に回ってたんです。それは僕の勉強の為でもあり、好きで行ってたんですけど、それがとにかく楽しくて。その「楽しみ」を持ったお店にしたいなと思っていて。ワクワクするような。
ーーー すごい、良いですね。
芹澤 それって週末(WEEKENDER)に、皆さま抱える想い・気持ちというのは一緒だと思ったので、そういった気持ちを提供するお店にしたいなって。明日、「WEEKENDER SHOPに行こう。楽しみだな。」買い物してても、「洋服ってやっぱり、楽しいな/面白いな」っていうところで、週末に抱く気持ちをお店を通して持っていただきたいなと言うところで、店名は決めました。
ーーー 確かに、週末の気持ちって何ものにも変え難いですよね。すごい分かります!
芹澤 ありがとうございます。でも最初は、週末しかやってないんですか??とかお客様に聞かれてました(笑)
ーーー なるほど(笑) 本当に芹澤さんのルーツが店名に表れてるんですね。
芹澤 そうですね。僕は、カナダに留学してて24歳に日本に帰ってきたんですけど、ファッションには全然無縁だったんです。
ーーー そうなんですね!?
芹澤 本当にそうなんです(笑) 当時は、大手セレクトショップさんのことも知らないレベルで。なので、スタートが遅い中でファッション業界に入ったので、人一倍やらないといけなかったんです。なので当時は、毎週必ず土日にどこかのお店には足を運んでましたね。
ーーー 本当に洋服が好きなんですね。
芹澤 はい。それで実際にかなり知識が増えました。
ーーー 努力って大切ですよね。幼少期から洋服は好きだったんですか?
芹澤 そうですね。僕、静岡県の出身で、ファッションとは無縁のエリアなんですけど、洋服は好きでした。ただオシャレとかではなかったと思います(笑)
ーーー そうなんですね(笑)
ーーー さっき24歳で日本に帰国されたお話しがありましたが、大学でカナダに行ったということですか??
芹澤 はい。高校を卒業してアメリカとカナダに行きました。大学では洋服の専攻と迷ったんですけど、接客の仕事にも興味があったのでホスピタリティの専攻をしていました。
ーーー そうなんですね。
芹澤 それで日本に帰ってきて、何がしたいかと考えた時に、英語を使えるような仕事・海外に行けるような仕事を探していました。そんな時に「バイヤー」っていう職種を知って、そこから洋服の輸入卸の会社で働くようになりました。
ーーー そこから、芹澤さんのファッション業界への道が始まったんですね!
芹澤 なので基本的には洋服関係というよりかは、英語を使える仕事・海外に行けるような仕事が動機なんです(笑)
ーーー なんか運命を感じますね。そこでバイヤーをスタートした時から、今のお店をやりたいと考えていたんですか?
芹澤 僕自分でもびっくりするんですけど、考えがブレてないんですよ。ファッション業界という細かいところまでは考えてなかったんですけど、小学校の時の夢が「社長になりたい」というのと「シェフになりたい」というものだったんですよ。そんな小学校の夢なんて忘れてたんですけど、タイムカプセルを開けた時にびっくりしました(笑)
ーーー え〜〜、すごい!
芹澤 一応、コックもしてたことがあるので、シェフも叶えてるんです(笑)
ーーー ブレないことって、中々できないないから余計にすごい。。
芹澤 僕は、運もいいんです。バイヤーの仕事は未経験ながらすぐにニューヨークに行ったり、ラスベガスに行かさせていただいていました。
ーーー 確かに、普通だったら未経験ですぐに海外に行かせてもらえないですよね。
芹澤 いけないですね(笑) 当時は英語を話せるとか、経験を買っていただけてたのかなと思います。
ーーー 現在のお店の取り扱っている物のコンセプトは??
芹澤 僕はセレクトショップがやりたいので、まずオリジナルはやらないということ。後は、デザイナーさんの想いや生産背景が伝わってくるような商品ラインナップにしたいなと思ってます。
ーーー 「想い」ですね。
芹澤 はい。日本ってすごいファッション大国だと思うんです。僕も日本人なので日本人がデザインしたものって、ある意味すごく良く見えるんです。数あるブランドの中から選ぶってなった時に、かなり大変なんです。なので、そこだけで選ぶのではなくてプラス1つ何かあるようなブランドに惹かれますね。それが生産背景(生地がしっかりクオリティの高いものなど)であったりデザイナーさんの想いが伝わることなんじゃないかなと。
ーーー それは大事ですね。
芹澤 でも一方で、あまりコンセプトを考えすぎないようにもしています。
ーーー というと??
芹澤 そうすると、セレクトショップからそれてしまうような気もしていて、僕としては統一感がありすぎるお店があまり好きじゃないんです。うちのお店は天然繊維が魅力的なブランドがある一方で、化学繊維が魅力的なブランドもバイイングしています。
ーーー お客さん側からしたら、とてもワクワクします!
芹澤 ありがとうございます。
ーーー お店を蔵前でやっている理由はなんでしょう?
芹澤 東京に来てから僕自身がこの辺の下町エリアに住んでたんです。住みやすいですし、本当の東京というか、昔ながらの東京がこの辺なので、それで。
ーーー 確かに情緒ある街並み、職人さんも多い、昔ながらの街ですね。
芹澤 はい。でも蔵前っていうよりは、下町で探してて。蔵前にいい物件があったので、即決しました。
ーーー 蔵前でセレクトショップをやるって、異質ですよね。でもWEEKENDERSHOPさんに合ってますね!(笑)
芹澤 そうですね(笑) 結果すごく穴場だったと思います。うちがお店を始めてから少しづつお店も増えてきましたね。
ーーー お店をしていく上でのやりがいはなんでしょうか??
芹澤 はい。自分が見つけた・取り扱っているブランドがお客様に届けて喜んでもらえることですかね。毎回のブランドさんの展示会がすごい楽しみで。
ーーー それはバイヤーもされていたし、洋服を見つけることが好きなんですね。
芹澤 そうですね。僕は「洋服の外」が好きなんだと思います。
ーーー 「洋服の外」??
芹澤 はい。デザイナーの方って、服を分解したりする人もいるじゃないですか。それって「洋服の中」が好きなんだと思います。僕は、それよりは洋服を探して見つけたって時が好きなんです。そこにやりがいを感じています。
ーーー 芹澤さんっぽいです。逆に大変なことはありますか?
芹澤 経理関係ですかね(笑)
ーーー ですよね(笑)
芹澤 はい。それ以外であれば洋服の小売は、在庫リスクが大きいので、どうしても、売り上げのことは嫌ですけど、少なからず考えてしまいますね。
ーーー そうですよね。大事だと思います。
ーーー 現在のアパレル業界についてはどう思いますか?
芹澤 どうなんですね。。昔と少し、変わってきているんじゃないですかね。例えば、流行りのスパンが長くなったなと思います。昔であれば去年はこうだったのに、今年はこうだ!みたいな。けど、現代はワイドシルエットを代表に5~6年は続いているじゃないですか。
ーーー 確かに!ブランド側に向けては何かありますか??
芹澤 そうですね。。いつの時代もあるとは思うんですけど、ブランドが似たり寄ったりになっちゃってきている。っていうことですかね。僕はもちろんトレンドって大事だと思うんですけど、そこを見すぎると似てきちゃうんですかね。なので、うちのお店ではトレンドは見つつも個性を感じるものを取り扱っています。
ーーー 「個性」大事ですね。
ーーー この先のお店の展望はありますか?
芹澤 はい。現状メンズとレディースのお店が1店舗ずつあるので、ざっくりいうと洋服のお店としては2店舗ずつにしたいなと考えてます。レディース店舗はこの秋冬に移転予定なので、今より広いところに。後は、セレクトしたブランドをしっかり育てて行ってお客さんに届けていきたいですね。
ーーー いいですね!その移転先と新しい店舗も行きたいです!
芹澤 いつになるかは分からないんですけど(笑) ありがとうございます!
ーーー 本日は貴重なお話しありがとうございました!
店名:WEEKENDER SHOP
住所:東京都台東区蔵前3丁目18−7
店主:芹澤 伸介
HP:https://weekendershop-online.jp
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