変わっていくわたし、不変の事実
左目はたいがい二重だけど、右目はときどき一重になる。
鏡台の前で化粧水、日焼け止め、下地、ファンデーション、コンシーラーといつも決められた順序で化粧を乗せていくたび、平たい顔族のわたしに立体を持たせていくたび、高尾山口駅前にあるトリックアート展を思い出してしまう。
日本人の大半はわたしと同じ平たい顔族で、友だちのうちに泊まりに行って化粧を落とすとそれだけでお互いに爆笑してしまう。
わたしは眉毛喪失届けが必要だし、友だちは毛穴の埋め立て工事が必要だから。
今年40になるわたしの肌はシミが年々増えている。白髪染めも必要だし、二の腕とおなかがたぷんとしている。老い。確実に代謝が減り老いに向かっている。
同い年の夫は俺の髪の毛、薄くなってない?と最近よく聞くようになった。その度適当に誤魔化して返答している。
お気に入りの10年選手の服はもうだいぶ似合わなくなってきている。
困ったな似合わないなと思うけど、10年前より今の方が服を選ぶのが好きになっているので、これから問題なさげな服を選べばいいのでこれは良しとする。
今の有名人の大半はわたしよりも年齢が若くて、職場の同僚も年下が多い。20そこそこでしっかりしててすごいなと驚いてばかりだ。年下から舐めてかかられることも結構あるけど、舐められてるくらいがちょうどいいかななんて思う。
この間、あるSNSのコメントに「エモいです」と残したら知らぬ人に「エモいってなんですか?」と書かれた。コメントした方の年齢は不明だけどエモいってもう古いのかも。
じゃあエモいに変わる「ぐっとくる感情の総称」を表す言葉ってなんだろうか。
「あげ」?なんか違う。ヤバイはもっと前からあったしなあ。
若者の言葉が世間一般に広まる頃にはもう古い言葉になっている。
それはわたしが学生の頃から変わらない。
頂いたサポートはやすたにの血となり肉となるでしょう🍖( ‘༥’ )ŧ‹”ŧ‹”