【詩】本当のことに気付いた人は泣いている

玉手箱あけたら
「いい宝石」がたくさんあると
学生時代に教わった

玉手箱さえ手にはいれば
幸せまでのビジネスクラス
得られたようなもんだよ。

200人がそう信じるから
僕だって
不安なりに
200人に従った

満員のビジネスクラス
押し潰されて
たまに身体が浮き上がる

ビジネスクラスは
幸せの国に連れてってくれる
約束の切符だと
言ってたはずだよ、

誰かが。

先生とか親とか
ちゃんとした大人たちが
言ってたはずだよ、

本当に?

38年間
燃費の悪いガソリン消費して
本当は
どこに向かって走りたかったの。

いつから50m走
本気を出せなくなったの。

50m7秒台の頃には分かってたことも
女の子の心臓
見つめる間に
七つの海に埋められた

散り散りの宝
老いた身体じゃ
探せない

何かがとても目にしみる



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